婚約者 オリヴィエ百合夢
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「……」
「あら、正解?」
オリヴィエが突然中央司令部に来た。
私の執務室に入ってきた時から、なんか様子が変だなぁと思ってた。
ノックもせず、どこか苛立って、欲望丸出し。
いつもと変わりない?
まぁ他の人から見たらそうかもしれないわね。
ノックしないことも多々あるし、欲望というか欲求不満だからってのを私には隠したりしない。
強引で無理やり事に持って行ったりなんていつも。
自分の父親絡みでいつも呆れて迷惑そうにため息を吐く。
それがオリヴィエだから。
でも。
「…なぜわかった」
苛立ちをここまで露わにさせているのは珍しい。
「んー、なんとなく、かしらね」
オリヴィエが苛立っているわけを当ててみると、なんか知らないけどドン引きされた。
で、すぐに気まずそうに。
「私は何度も言っているんだぞ」
とか。
「私には使命と責任があるから、そんな暇はないと何度も」
とか。
「それなのに父上が私の意思を無視して勝手に連れてきたんだ」
とか。
弁明を言い始めた。
きょとんとオリヴィエを見つめる。
私に誤解されないように必死になってる。
なんか可愛い。
オリヴィエの性格は激強だから大丈夫なんだろうけど、本当なら強制的に結婚させられるんだろうな。
政略結婚ってやつね。
「だからな、アイリ」
「うん?」
オリヴィエは眉間に皺を寄せる。
「今の話を聞いていたのか」
「あ、ごめん聞いてなかった」
さらに深く眉間に皺を寄せたから、私はクスクス笑って。
「まぁあれよ」
「なんだ」
デスクに頬杖を付いて。
「あなたを信じてるから大丈夫よ」
そう告げると。
「………む」
スゥ、と。
オリヴィエが落ち着いたのがわかった。
可愛いなぁ。
「でも婚約者かー」
というか、呼び出される度にその話をされるって結構苦痛よね。
「名家に生まれるのって大変ねぇ」
「いっそのこと、アームストロングの名を捨ててしまおうか」
「バカなこと言わないの」
将官である前に、一人の娘だもの。
どんなに大人になったって、娘への心配は尽きないのが親ってものよね。
なんて、親のいない私が言えたものじゃないけど。
オリヴィエはため息を零して、背中を向ける。
「帰る」
「え?帰るの?」
絶対に一緒に帰って、明日に響くくらい抱かれるんだと思ってたんだけど…。
「…今すぐ抱けないのなら仕事の邪魔はせん」
「一文で矛盾してる言葉を吐くなんてなかなか凄いわね」
オリヴィエは横目で私を見て。
「また来る」
「え、えぇ。またね」
去って行った。
執務室のドアを開けて、オリヴィエが去っただろう方向を見つめて。
「…あんなに参ってるなんて、ちょっと可哀想ね」
かと言って、私にはどうしてあげることも出来ないし…。
「本当、名家生まれは自由がない……わけでもないわね。結構自由に悪さしてるし」
私は小さく笑みを浮かべて。
「…早々に切り上げてあげればよかったかな」
なんて呟き、執務室へと戻った。
.
「……」
「あら、正解?」
オリヴィエが突然中央司令部に来た。
私の執務室に入ってきた時から、なんか様子が変だなぁと思ってた。
ノックもせず、どこか苛立って、欲望丸出し。
いつもと変わりない?
まぁ他の人から見たらそうかもしれないわね。
ノックしないことも多々あるし、欲望というか欲求不満だからってのを私には隠したりしない。
強引で無理やり事に持って行ったりなんていつも。
自分の父親絡みでいつも呆れて迷惑そうにため息を吐く。
それがオリヴィエだから。
でも。
「…なぜわかった」
苛立ちをここまで露わにさせているのは珍しい。
「んー、なんとなく、かしらね」
オリヴィエが苛立っているわけを当ててみると、なんか知らないけどドン引きされた。
で、すぐに気まずそうに。
「私は何度も言っているんだぞ」
とか。
「私には使命と責任があるから、そんな暇はないと何度も」
とか。
「それなのに父上が私の意思を無視して勝手に連れてきたんだ」
とか。
弁明を言い始めた。
きょとんとオリヴィエを見つめる。
私に誤解されないように必死になってる。
なんか可愛い。
オリヴィエの性格は激強だから大丈夫なんだろうけど、本当なら強制的に結婚させられるんだろうな。
政略結婚ってやつね。
「だからな、アイリ」
「うん?」
オリヴィエは眉間に皺を寄せる。
「今の話を聞いていたのか」
「あ、ごめん聞いてなかった」
さらに深く眉間に皺を寄せたから、私はクスクス笑って。
「まぁあれよ」
「なんだ」
デスクに頬杖を付いて。
「あなたを信じてるから大丈夫よ」
そう告げると。
「………む」
スゥ、と。
オリヴィエが落ち着いたのがわかった。
可愛いなぁ。
「でも婚約者かー」
というか、呼び出される度にその話をされるって結構苦痛よね。
「名家に生まれるのって大変ねぇ」
「いっそのこと、アームストロングの名を捨ててしまおうか」
「バカなこと言わないの」
将官である前に、一人の娘だもの。
どんなに大人になったって、娘への心配は尽きないのが親ってものよね。
なんて、親のいない私が言えたものじゃないけど。
オリヴィエはため息を零して、背中を向ける。
「帰る」
「え?帰るの?」
絶対に一緒に帰って、明日に響くくらい抱かれるんだと思ってたんだけど…。
「…今すぐ抱けないのなら仕事の邪魔はせん」
「一文で矛盾してる言葉を吐くなんてなかなか凄いわね」
オリヴィエは横目で私を見て。
「また来る」
「え、えぇ。またね」
去って行った。
執務室のドアを開けて、オリヴィエが去っただろう方向を見つめて。
「…あんなに参ってるなんて、ちょっと可哀想ね」
かと言って、私にはどうしてあげることも出来ないし…。
「本当、名家生まれは自由がない……わけでもないわね。結構自由に悪さしてるし」
私は小さく笑みを浮かべて。
「…早々に切り上げてあげればよかったかな」
なんて呟き、執務室へと戻った。
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