姉妹 リザさん姉妹夢
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「それで、グラマン中将から何の書類を?」
「あ、はい。こちらになります」
アルバート少将はデスクに付き、私はその前に立つ。
「えぇ」
書類を渡して、後ろ手を組む。
「………」
アルバート少将は書類に目を通しながら徐々に眉間に皺が寄ってきて。
「……あの人はどうして…」
ため息を零した。
どんな内容なのかしら…。
尉官の私が将官たちの事情を知るべきではないけど気になるわね…。
でも気軽に声かけてはいけない。
しかし、ちゃんと受け取っていただけたし仕事の邪魔をしちゃうから。
「それでは、私はこれで失礼します」
アルバート少将に敬礼をする。
「え?あ、あぁ、えぇ、ありがとう」
アルバート少将は一瞬きょとん顔を浮かべ、すぐに書類へと視線を落とす。
姉妹としての会話はないけど、こうして少しでもお話が出来てよかった。
カツンと音を立て、踵を返して。
「失礼しました」
一礼し、執務室を出た。
自身の腕時計を確認する。
時間的に汽車の時刻までちょっと時間ある。
どこかでコーヒー…。
いえ、駅で待ってたほうがいいわね。
乗り遅れたら大変だもの。
私は一度執務室の扉を見て。
「…じゃあまたね、姉さん」
小さく呟き、歩き出した。
中央司令部の入り口で。
「ホークアイ中尉!すみません、アルバート少将不在だったのをお伝え忘れて…」
「いいえ、すぐに戻られたので何も問題ないです」
受付で、先ほどの受付の方に謝られた。
アルバート少将が不在であることを伝え忘れた、と。
ちゃんとお会い出来たから問題はないと伝え、小さく頭を下げて中央司令部を出ようとした時。
「ホークアイ中尉!」
呼び止められた。
この声、まさか。
「!!」
振り返れば、やっぱりアルバート少将で。
「アルバート少将」
何か伝え忘れたのかしら。
敬礼をすれば、片手を上げてくれたので後ろ手を組む。
「どうされました?書類に何か不備が?」
「…いえ、そうじゃないんだけど」
アルバート少将は視線を泳がせて、咳払いをして。
「駅まで送るわ」
カツンと音を立て、私より前に出た。
うそ。
「え?いえ、お忙しいのにお時間を頂くわけには…」
「ちょっと休憩しようと思ってたからいいの」
アルバート少将が?
アルバート少将と?
アルバート少将に?
お忙しい身なのに?
駅まで一緒?
送ってもらえるの?
「ほら、行くわよ」
「あ…はい。ありがとうございます」
先ほどよりも緊張してきた。
だってこんなに長くアルバート少将と一緒に居るなんて幼い頃以来だもの。
中央司令部から駅まで徒歩で。
「「………」」
会話はない。
どことなく、アルバート少将から気まずい雰囲気を感じる。
「……ロイ…」
「!はい?」
突然発した言葉は、マスタング大佐の名前。
「……マスタング大佐はどう?」
サボり癖のことはアルバート少将も知っている。
「相変わらずサボり魔です。目を離すとすぐ逃亡するので、今もきっと逃亡中かと」
「…あんにゃろ、一回懲らしめないと駄目ね」
つっ、と。
舌打ちをしてマスタング大佐に怒ってる。
…アルバート少将にこんな一面があったことに、ちょっと驚く。
「昔からよくサボってたから、捕まえて講義やら実習やらを受けさせていたのだけど」
直ってないのね、と呆れてため息を零す。
「…そうなんですね」
マスタング大佐は、私が知らないアルバート少将を知っている。
士官学校時代を共にしてるから、アルバート少将に悪態を吐かれてもニコニコしてる。
本心かもしれないけれど、そこに悪意がないし、自分の非も理解してるから。
言い換えれば、お互いを信頼しているからこそなのだろう。
…羨ましい。
実の姉でも、私はそんなに親しく出来ないのに。
なんて思いながら。
私たちは駅に着くと。
「…何かあったのでしょうか」
「…えぇ」
すごく混雑していた。
『只今、脱線事故のため運転を見合わせております。大変ご迷惑をおかけして申し訳ございません』
というアナウンスが流れた。
「脱線事故」
私とアルバート少将は顔を見合わせて、頷いて。
「中央軍です。皆さん落ち着いてください」
混乱しているその場に対応を始めた。
これはイーストシティに戻るのが遅れそうね。
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「それで、グラマン中将から何の書類を?」
「あ、はい。こちらになります」
アルバート少将はデスクに付き、私はその前に立つ。
「えぇ」
書類を渡して、後ろ手を組む。
「………」
アルバート少将は書類に目を通しながら徐々に眉間に皺が寄ってきて。
「……あの人はどうして…」
ため息を零した。
どんな内容なのかしら…。
尉官の私が将官たちの事情を知るべきではないけど気になるわね…。
でも気軽に声かけてはいけない。
しかし、ちゃんと受け取っていただけたし仕事の邪魔をしちゃうから。
「それでは、私はこれで失礼します」
アルバート少将に敬礼をする。
「え?あ、あぁ、えぇ、ありがとう」
アルバート少将は一瞬きょとん顔を浮かべ、すぐに書類へと視線を落とす。
姉妹としての会話はないけど、こうして少しでもお話が出来てよかった。
カツンと音を立て、踵を返して。
「失礼しました」
一礼し、執務室を出た。
自身の腕時計を確認する。
時間的に汽車の時刻までちょっと時間ある。
どこかでコーヒー…。
いえ、駅で待ってたほうがいいわね。
乗り遅れたら大変だもの。
私は一度執務室の扉を見て。
「…じゃあまたね、姉さん」
小さく呟き、歩き出した。
中央司令部の入り口で。
「ホークアイ中尉!すみません、アルバート少将不在だったのをお伝え忘れて…」
「いいえ、すぐに戻られたので何も問題ないです」
受付で、先ほどの受付の方に謝られた。
アルバート少将が不在であることを伝え忘れた、と。
ちゃんとお会い出来たから問題はないと伝え、小さく頭を下げて中央司令部を出ようとした時。
「ホークアイ中尉!」
呼び止められた。
この声、まさか。
「!!」
振り返れば、やっぱりアルバート少将で。
「アルバート少将」
何か伝え忘れたのかしら。
敬礼をすれば、片手を上げてくれたので後ろ手を組む。
「どうされました?書類に何か不備が?」
「…いえ、そうじゃないんだけど」
アルバート少将は視線を泳がせて、咳払いをして。
「駅まで送るわ」
カツンと音を立て、私より前に出た。
うそ。
「え?いえ、お忙しいのにお時間を頂くわけには…」
「ちょっと休憩しようと思ってたからいいの」
アルバート少将が?
アルバート少将と?
アルバート少将に?
お忙しい身なのに?
駅まで一緒?
送ってもらえるの?
「ほら、行くわよ」
「あ…はい。ありがとうございます」
先ほどよりも緊張してきた。
だってこんなに長くアルバート少将と一緒に居るなんて幼い頃以来だもの。
中央司令部から駅まで徒歩で。
「「………」」
会話はない。
どことなく、アルバート少将から気まずい雰囲気を感じる。
「……ロイ…」
「!はい?」
突然発した言葉は、マスタング大佐の名前。
「……マスタング大佐はどう?」
サボり癖のことはアルバート少将も知っている。
「相変わらずサボり魔です。目を離すとすぐ逃亡するので、今もきっと逃亡中かと」
「…あんにゃろ、一回懲らしめないと駄目ね」
つっ、と。
舌打ちをしてマスタング大佐に怒ってる。
…アルバート少将にこんな一面があったことに、ちょっと驚く。
「昔からよくサボってたから、捕まえて講義やら実習やらを受けさせていたのだけど」
直ってないのね、と呆れてため息を零す。
「…そうなんですね」
マスタング大佐は、私が知らないアルバート少将を知っている。
士官学校時代を共にしてるから、アルバート少将に悪態を吐かれてもニコニコしてる。
本心かもしれないけれど、そこに悪意がないし、自分の非も理解してるから。
言い換えれば、お互いを信頼しているからこそなのだろう。
…羨ましい。
実の姉でも、私はそんなに親しく出来ないのに。
なんて思いながら。
私たちは駅に着くと。
「…何かあったのでしょうか」
「…えぇ」
すごく混雑していた。
『只今、脱線事故のため運転を見合わせております。大変ご迷惑をおかけして申し訳ございません』
というアナウンスが流れた。
「脱線事故」
私とアルバート少将は顔を見合わせて、頷いて。
「中央軍です。皆さん落ち着いてください」
混乱しているその場に対応を始めた。
これはイーストシティに戻るのが遅れそうね。
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