降り頻る雨の中で ベルモット男主夢
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「ちょっと…ッ!血だらけじゃない!」
「…あー…狙撃されたからな」
クロノの前にしゃがみ、傷の具合を診る。
さっき言っていた通り、弾は貫通している。
でも傷の場所に火傷があるのは一体…。
「…まさか…っ!焼いて塞いだの!?」
背中にも同じ火傷の痕がある。
「…あぁ…止血しないと死ぬからな…」
額からは汗が滲み出ていて。
「違う方法があるでしょ!?とにかく今は病院に……っ!」
連絡をしようと携帯電話を取り出せば、クロノに止められた。
「…知り合いの医者には連絡してある…。だから…」
クロノは私のほうに体を傾けて。
「そいつが来るまで…ちょっと肩貸しててくれ…」
私の肩に顎を乗せた。
いつも強気で、余裕で。
呆れるような眼差しや、悪戯な笑み。
口を開けば可愛くないことばかりいうクロノが。
今。
弱っている。
私の肩に顎を乗せて、苦しそうに息をしている。
私に、弱さを見せている。
「…バカね。私に隙を見せるなんて…。銃を向けられても逃げれないのよ…?」
私が今、クロノに銃を向けても。
私を助けた時以上の傷を負うクロノに、逃げる術はない。
昨日まで、一瞬たりとも弱さなんて見せなかったのに。
「クリス…」
「ッ!」
耳元で、名前を呼ばれただけで。
ドクンッと大きく胸が、高鳴った。
「…ちょっと…寝る…わ…」
「…ぇ?」
すぐに寝息が聞こえた。
弱さを見せるだけではなく。
隙まで見せて。
今、クロノは全てを私に委ねている。
「……」
私は傍にいるワタアメを見つめて。
「…あなたのご主人様は、おバカさんなのか切れ者なのかわからない人ね…」
クロノの背中に、そっと腕を回した──
.
「ちょっと…ッ!血だらけじゃない!」
「…あー…狙撃されたからな」
クロノの前にしゃがみ、傷の具合を診る。
さっき言っていた通り、弾は貫通している。
でも傷の場所に火傷があるのは一体…。
「…まさか…っ!焼いて塞いだの!?」
背中にも同じ火傷の痕がある。
「…あぁ…止血しないと死ぬからな…」
額からは汗が滲み出ていて。
「違う方法があるでしょ!?とにかく今は病院に……っ!」
連絡をしようと携帯電話を取り出せば、クロノに止められた。
「…知り合いの医者には連絡してある…。だから…」
クロノは私のほうに体を傾けて。
「そいつが来るまで…ちょっと肩貸しててくれ…」
私の肩に顎を乗せた。
いつも強気で、余裕で。
呆れるような眼差しや、悪戯な笑み。
口を開けば可愛くないことばかりいうクロノが。
今。
弱っている。
私の肩に顎を乗せて、苦しそうに息をしている。
私に、弱さを見せている。
「…バカね。私に隙を見せるなんて…。銃を向けられても逃げれないのよ…?」
私が今、クロノに銃を向けても。
私を助けた時以上の傷を負うクロノに、逃げる術はない。
昨日まで、一瞬たりとも弱さなんて見せなかったのに。
「クリス…」
「ッ!」
耳元で、名前を呼ばれただけで。
ドクンッと大きく胸が、高鳴った。
「…ちょっと…寝る…わ…」
「…ぇ?」
すぐに寝息が聞こえた。
弱さを見せるだけではなく。
隙まで見せて。
今、クロノは全てを私に委ねている。
「……」
私は傍にいるワタアメを見つめて。
「…あなたのご主人様は、おバカさんなのか切れ者なのかわからない人ね…」
クロノの背中に、そっと腕を回した──
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