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米花町の病院。

子供たちは先に帰らせて。

私と工藤君だけでやってきた。

阿笠博士は駐車場で待っていてもらっている。

｢…おめぇの幼なじみってことは、やっぱりこの子も…｣

｢…えぇ。飲まされたか、或いは自分で飲んだか…｣

あのベルモットが飲ませるとは考えられない。

だったら私と同じように…。





｢………ん…｣





｢｢…ッ！｣｣

アイリが身動いだ。

｢…っアイリ…っ｣

アイリの名前を呼ぶ。

アイリは虚ろな、けれど綺麗なサファイアの瞳で私を映して。






｢……し…ほ……｣






力無く笑みを零した。


とりあえず目が覚めてよかった…。

｢…アイリ…あなたどうして…。ベルモ…母親はどうしたの…？｣

で、すぐに問い掛けた。

｢……｣

アイリは何も答えずに、チラリと工藤君を見つめた。

｢…まぁ…いろいろあってね…。それより…昨日から何も食べてないの…｣

そしてはぐらかすように苦笑を零し、お腹をさすると。

ギュルルル…

という音が聞こえた…。

｢｢…｣｣

私は工藤君と顔を見合わせて。

｢…とりあえず医者呼んでくるから待ってろ｣

工藤君が医者を呼びに行った。

｢あの子…｣

｢…江戸川コナンという名前で、今の私の同級生よ｣

嘘は言っていない。

けどアイリは少しだけ目を細めて。

｢そう…あの子が……｣

小さく呟いた…。


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