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「オメー、今日元気ねぇな？なんかあったのか？」

翌日。

天気予報が外れ、真っ青な青空が顔を覗かせていた。

「…何でもないわ」

下校中に、工藤君に問われ、素っ気なく返した。

昨日、あの子のことを思い出したから。

組織を抜けてから、一度も会っていない。

それはそうよね。

あの子はベルモットが唯一心を許す実の娘。

会ってしまえば…組織に私の正体がバレてしまう…。

「…何でもねぇって顔には見えねぇが…」

どこか怪しんでいるわね、私のこと。

「何でもないわよ。ただ…幼なじみのことを思い出してただけ」

「幼なじみ？…まさかと思うが…」

工藤君は額に汗を浮かばせる。

「…ち「おい！誰か救急車呼べ！！」

違うわ、とは続けられず。

はっと前を見れば、人集りが出来ていて。

「なんだろ！？行ってみようぜ！」

「はい！」

「うん！」

子供たちが走ってその人集りへ。

「オレたちも行ってみよう」

「えぇ」

私と工藤君も向かった。



「ッッ！！！！」



そして、目を見開いた。


「なんでこんなブカブカな服着てるんだ…？この子…」


倒れていたのは私たちくらいの年の女の子。


綺麗な金髪の。


「……っな……んで…っ」


見覚えのある寝顔に、私は辺りを見回して。

「おい、灰原。どうした？……ッ！？灰原…ッ！！」

工藤君の手を掴み、路地裏に身を隠した。

「灰原！どうしたんだよ！」

「はぁ…っはぁ…っ」

バクバクと心臓が鳴る。

ガクガクと手足が震える。

「…ぁ…ぁ…の…子は…」

自分の胸元を握り締めて。

「まさか…奴らの…？どうなんだ！？灰原！」

私は俯いて、視線を逸らして。



「ぁ、あの子は……ベ…ベルモットの…実の娘…」



私の。

無二の。

親友──

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