柱稽古 しのぶさん男主夢
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「……しのぶ様」
「…なんです?アオイ」
「銀麗さんって、全盲ですよね…?」
「…そうです」
「…あれ…本当は目が見えておられるのでは…?」
「やはりそう思わされる動きですよね…」
翌日。
朝早くに不死川さんがやって来て。
『…いや実弥…朝早すぎるでしょ…』
『…んなことねェよ。さっさと準備しやがれ』
『はいはい…あと5時間待っててね』
『二度寝すんじゃねェ!』
という感じで、不死川さんに起こされてしまいまして。
恐らくは誰よりも早く柱稽古をつけて欲しかったんでしょうね。
「ッ!!」
「あ、足元が隙だらけだったから」
木刀での斬り合いに集中している中、いきなり銀麗さんに足払いをされて地面に手を付く不死川さん。
「技を使っても構わないよ」
「ッ上等!!」
不死川さんは間合いを取り、技を出すために木刀を構えるけれど。
「ッてめ!技を出してもいいんじゃねェのかよ!!」
「え?いいよ。技を出しなよ」
銀麗さんは間合いを詰めて、不死川さんへ斬りかかる。
「まさか斬り合いの最中では技が出せない、なんてことないよね?」
挑発するかのような言葉に、不死川さんは奥歯を噛み締めて。
「“風の呼吸 弐ノ型 爪々 科戸風”」
たった一振りで四本の斬撃を飛ばし、銀麗さんを攻撃したけれど。
「ふむ」
銀麗さんはそれを全て弾いて。
「精度がいまいち。不合格」
「ぐぶぅ゙ッ」
ドゴスッと、嫌な音を立てて不死川さんの鳩尾に木刀をめり込ませた。
「…あれは痛いはず…」
呼吸もままならないでしょうし…。
私は立ち上がり、鳩尾を押さえて蹲る不死川さんを介抱しようとすれば。
「!」
銀麗さんが私へと手を向けて止めて、不死川さんの顔の横に木刀を突きつける。
「“風柱”がその程度かい?立ち上がらなければ、今君は鬼に食われるよ」
「ッまだ…まだァアア!!」
不死川さんが立ち上がり、銀麗さんへ斬りかかるけど…。
「それは無謀な攻撃だ、実弥」
ただ立ち上がればいい、という問題じゃない。
と…。
不死川さんの顎に、銀麗さんの綺麗な一撃が入って…。
「…アオイ、運びますよ」
「は、はい…」
不死川さんは気を失った…。
「ありがとね、しのぶちゃん。アオイちゃん」
「…いえ…。ですが…まさか不死川さんが一撃も浴びせられないなんて…」
銀麗さんは木刀を振るい、腰に収めて。
「まぁ準備運動くらいにはなったかな」
なんて爽やかな笑みを浮かべるから…。
「…絶対復帰したほうがいいですよね…銀麗さん…」
「…私は銀麗さんの意思を尊重しますが…私もそう思います…」
不死川さんを運びながらコソコソとアオイと話していると、銀麗さんのクスクス笑う声が聞こえたからそちらを見れば。
「えーと、義勇君だったかな?」
「……冨岡 義勇」
冨岡さんが来ていて。
「よろしくね、義勇君」
すぐに冨岡さんとの柱稽古が始まって。
「一振り一振りが遅いし、身のこなしもいまいち。不合格」
「ッ!!」
…すぐ冨岡さんも気絶した…。
「僕もまだまだやるもんだなぁ」
…こんなに強い銀麗さんを盲目にした鬼は…どれだけ強かったんだろうとつくづく思いました…。
「ふぅ…。一休みしようかな」
「………銀麗さん、柱の皆さん全員不合格ですか…」
「ん?いや、行冥は合格で僕から彼に教えることは特にないよ。」
「…悲鳴嶼さんだけですか?」
「そうだなぁ。天元も元忍だけあって、全盲の僕には戦いにくい相手ではあったけど。合格点をあげるには値しないかな」
他のみんなは全然ダメだね、とお茶を啜る。
ちなみに甘露寺さんは遠方任務中のため不在。
優しい雰囲気を醸し出しながら、物凄く厳しい方だったのが意外で…。
「でも無一郎君は2ヶ月で柱になっただけあって、子供らしからぬ鋭い太刀筋をしているよ」
あの子はまだまだ強くなるね、と時透君を褒めた。
「さて、と。残るはしのぶちゃんだけだけど」
「え?」
銀麗さんは立ち上がり、中庭の真ん中へと歩き出して。
私の方へと体を向け、手を伸ばして。
「ッ」
クイクイッと手を逆さにして人差し指を2回屈伸させた。
位置はちょっとズレてるけれど、私が女だからと油断しているみたいですね。
「…わかりました」
その挑発、あえて乗りましょう。
私は傍にあった木刀を握って。
「…行きますよ、銀麗さん」
「いつでも」
地面を踏み締めて。
「“蟲の呼吸 蜻蛉ノ舞 複眼六角”」
高く飛び、6度の突き技を銀麗さんへ放った。
一撃でいい。
掠るだけでもいい。
合格点を頂ければ、それでいい。
…けれど。
「やっぱり軽さを利用するよね、しのぶちゃんの体躯だと」
「ッ!!!」
6度の突きを5つ躱され、最後の6つ目の突きは木刀で弾かれて。
「可愛いけど、不合格かな」
腕を掴まれ、引き寄せられてギュウッと抱き締められた。
「…不合格ですか…」
「うん、不合格」
……不合格でもいいかもしれないと思った…。
.
「……しのぶ様」
「…なんです?アオイ」
「銀麗さんって、全盲ですよね…?」
「…そうです」
「…あれ…本当は目が見えておられるのでは…?」
「やはりそう思わされる動きですよね…」
翌日。
朝早くに不死川さんがやって来て。
『…いや実弥…朝早すぎるでしょ…』
『…んなことねェよ。さっさと準備しやがれ』
『はいはい…あと5時間待っててね』
『二度寝すんじゃねェ!』
という感じで、不死川さんに起こされてしまいまして。
恐らくは誰よりも早く柱稽古をつけて欲しかったんでしょうね。
「ッ!!」
「あ、足元が隙だらけだったから」
木刀での斬り合いに集中している中、いきなり銀麗さんに足払いをされて地面に手を付く不死川さん。
「技を使っても構わないよ」
「ッ上等!!」
不死川さんは間合いを取り、技を出すために木刀を構えるけれど。
「ッてめ!技を出してもいいんじゃねェのかよ!!」
「え?いいよ。技を出しなよ」
銀麗さんは間合いを詰めて、不死川さんへ斬りかかる。
「まさか斬り合いの最中では技が出せない、なんてことないよね?」
挑発するかのような言葉に、不死川さんは奥歯を噛み締めて。
「“風の呼吸 弐ノ型 爪々 科戸風”」
たった一振りで四本の斬撃を飛ばし、銀麗さんを攻撃したけれど。
「ふむ」
銀麗さんはそれを全て弾いて。
「精度がいまいち。不合格」
「ぐぶぅ゙ッ」
ドゴスッと、嫌な音を立てて不死川さんの鳩尾に木刀をめり込ませた。
「…あれは痛いはず…」
呼吸もままならないでしょうし…。
私は立ち上がり、鳩尾を押さえて蹲る不死川さんを介抱しようとすれば。
「!」
銀麗さんが私へと手を向けて止めて、不死川さんの顔の横に木刀を突きつける。
「“風柱”がその程度かい?立ち上がらなければ、今君は鬼に食われるよ」
「ッまだ…まだァアア!!」
不死川さんが立ち上がり、銀麗さんへ斬りかかるけど…。
「それは無謀な攻撃だ、実弥」
ただ立ち上がればいい、という問題じゃない。
と…。
不死川さんの顎に、銀麗さんの綺麗な一撃が入って…。
「…アオイ、運びますよ」
「は、はい…」
不死川さんは気を失った…。
「ありがとね、しのぶちゃん。アオイちゃん」
「…いえ…。ですが…まさか不死川さんが一撃も浴びせられないなんて…」
銀麗さんは木刀を振るい、腰に収めて。
「まぁ準備運動くらいにはなったかな」
なんて爽やかな笑みを浮かべるから…。
「…絶対復帰したほうがいいですよね…銀麗さん…」
「…私は銀麗さんの意思を尊重しますが…私もそう思います…」
不死川さんを運びながらコソコソとアオイと話していると、銀麗さんのクスクス笑う声が聞こえたからそちらを見れば。
「えーと、義勇君だったかな?」
「……冨岡 義勇」
冨岡さんが来ていて。
「よろしくね、義勇君」
すぐに冨岡さんとの柱稽古が始まって。
「一振り一振りが遅いし、身のこなしもいまいち。不合格」
「ッ!!」
…すぐ冨岡さんも気絶した…。
「僕もまだまだやるもんだなぁ」
…こんなに強い銀麗さんを盲目にした鬼は…どれだけ強かったんだろうとつくづく思いました…。
「ふぅ…。一休みしようかな」
「………銀麗さん、柱の皆さん全員不合格ですか…」
「ん?いや、行冥は合格で僕から彼に教えることは特にないよ。」
「…悲鳴嶼さんだけですか?」
「そうだなぁ。天元も元忍だけあって、全盲の僕には戦いにくい相手ではあったけど。合格点をあげるには値しないかな」
他のみんなは全然ダメだね、とお茶を啜る。
ちなみに甘露寺さんは遠方任務中のため不在。
優しい雰囲気を醸し出しながら、物凄く厳しい方だったのが意外で…。
「でも無一郎君は2ヶ月で柱になっただけあって、子供らしからぬ鋭い太刀筋をしているよ」
あの子はまだまだ強くなるね、と時透君を褒めた。
「さて、と。残るはしのぶちゃんだけだけど」
「え?」
銀麗さんは立ち上がり、中庭の真ん中へと歩き出して。
私の方へと体を向け、手を伸ばして。
「ッ」
クイクイッと手を逆さにして人差し指を2回屈伸させた。
位置はちょっとズレてるけれど、私が女だからと油断しているみたいですね。
「…わかりました」
その挑発、あえて乗りましょう。
私は傍にあった木刀を握って。
「…行きますよ、銀麗さん」
「いつでも」
地面を踏み締めて。
「“蟲の呼吸 蜻蛉ノ舞 複眼六角”」
高く飛び、6度の突き技を銀麗さんへ放った。
一撃でいい。
掠るだけでもいい。
合格点を頂ければ、それでいい。
…けれど。
「やっぱり軽さを利用するよね、しのぶちゃんの体躯だと」
「ッ!!!」
6度の突きを5つ躱され、最後の6つ目の突きは木刀で弾かれて。
「可愛いけど、不合格かな」
腕を掴まれ、引き寄せられてギュウッと抱き締められた。
「…不合格ですか…」
「うん、不合格」
……不合格でもいいかもしれないと思った…。
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