柱稽古 しのぶさん男主夢
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その日の夜。
なんだか寝付けなくて、羽織を纏い部屋を出た。
足は銀麗さんの部屋の方へと向かっていて。
寝てるだろうけど、もしかしたら起きてるかもしれないと思って。
「あ…」
角を曲がり、前を見れば。
「眠れないのかい?しのぶちゃん」
銀麗さんが縁側に座っていて。
すぐに私の存在に気が付いた。
足音ではなく、心音を聞き取られては隠しようがないですよね…。
「なぜか目が冴えてしまって。銀麗さんもですか?」
銀麗さんの隣に座って、そう聞くと。
「僕は今日お館様と話した内容についてを考えていたんだ」
お館様に言われたことを考えていたようで。
「どんな内容だったのかを伺っても?」
銀麗さんはクスリと笑みを浮かべて。
「君の話を少しと、鬼殺隊復帰の話をね」
そう言った。
「私の話を?」
…私の何を話したのだろう。
「君は薬学に詳しいから、僕の知識をしのぶちゃんと共有して手助けをしてあげてほしいって」
謂わばしのぶちゃんの助手だね、と言う。
銀麗さんが私の助手?
…私の知識よりも銀麗さんの知識のほうが広く深いのに…。
逆に私が銀麗さんの助手になるべきではないかしら…。
「まぁ助手に関しては問題ないんだけど」
…問題ないんですね。
「鬼殺隊への復帰、ですか」
「うん。それが一番悩ましいよ」
銀麗さんは困ったように笑う。
「村の警護もありますし、無理をして復帰をしなくても良いのでは?」
銀麗さんが現役復帰をしてくれるのは嬉しいけれど。
銀麗さんを信頼している村の方々が心配。
「そう言ったんだけどさ。村はしのぶちゃんが連れて来てくれた隊士たちが引き続き守るって言ってくれてるみたいでね」
どうやら村の人たちの優しさで、隊士たちが自ら残ると言い出しているらしい。
「村のみんなも、僕の強さを村に留めておくにはもったいないって言ってたようで」
銀麗さんより先回りして、お館様は村の方々や隊士たちに許可を取っていたようね。
「先代のお館様もしっかりした方だったけど、今代のお館様もしっかりしすぎてるよね」
年下なのに大したものだよ、と感心している##NAME2##さん。
「でもさ?僕はほら、目が見えないから。鬼が現れた現場に一人で向かうことが出来ない」
村は長年住んでいたからわかるけど、村から出てしまうとまったくわからない。
「復帰すると“空柱”という新しい階級を授けられるんだけど、こんな盲目が果たして柱でいいものなのか、とかね。色々考えちゃって」
銀麗さんはまたクスクス笑って。
「まぁ、頼りにされて嬉しいんだけどね」
そう口にして、月が輝く方へと顔を向けた。
「私は銀麗さんがどんな答えを出しても、それが最良の選択だと思います」
「しのぶちゃん…」
私は立ち上がって、中庭の真ん中に行く。
「鬼殺隊じゃなくても、あなたは人を救っている。その強さを人のために使っているじゃないですか」
私が銀麗さんの鬼殺隊復帰を望んだのは、ただ傍に居たいからという浅はかな気持ち。
もちろん銀麗さんの強さをあの村だけに留めておくのは勿体ないとも思った。
でも…。
鬼殺隊の隊服を纏い、空の呼吸を使い戦う銀麗さんの姿を見てみたかったから。
骨董屋さんを助けた時の銀麗さんが、たまらなく格好良かったから。
「ありがとうね、しのぶちゃん」
銀麗さんも立ち上がり、私の傍に立って。
「もう少しだけ考えてみるよ。」
優しく笑みを浮かべてくれた。
だから、私が銀麗さんにそっと口付けをすると。
「ッ!」
ビクッとまた肩を震わせた。
「鍛錬ですよ、銀麗さん」
「……敵わないなぁ、しのぶ先生には…」
私はクスクスと笑うと、銀麗さんは照れ臭そうに頬を赤らめた。
どんな選択をしても。
私はあなたの意思を尊重しますよ、銀麗さん。
だから、心の赴くままに。
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その日の夜。
なんだか寝付けなくて、羽織を纏い部屋を出た。
足は銀麗さんの部屋の方へと向かっていて。
寝てるだろうけど、もしかしたら起きてるかもしれないと思って。
「あ…」
角を曲がり、前を見れば。
「眠れないのかい?しのぶちゃん」
銀麗さんが縁側に座っていて。
すぐに私の存在に気が付いた。
足音ではなく、心音を聞き取られては隠しようがないですよね…。
「なぜか目が冴えてしまって。銀麗さんもですか?」
銀麗さんの隣に座って、そう聞くと。
「僕は今日お館様と話した内容についてを考えていたんだ」
お館様に言われたことを考えていたようで。
「どんな内容だったのかを伺っても?」
銀麗さんはクスリと笑みを浮かべて。
「君の話を少しと、鬼殺隊復帰の話をね」
そう言った。
「私の話を?」
…私の何を話したのだろう。
「君は薬学に詳しいから、僕の知識をしのぶちゃんと共有して手助けをしてあげてほしいって」
謂わばしのぶちゃんの助手だね、と言う。
銀麗さんが私の助手?
…私の知識よりも銀麗さんの知識のほうが広く深いのに…。
逆に私が銀麗さんの助手になるべきではないかしら…。
「まぁ助手に関しては問題ないんだけど」
…問題ないんですね。
「鬼殺隊への復帰、ですか」
「うん。それが一番悩ましいよ」
銀麗さんは困ったように笑う。
「村の警護もありますし、無理をして復帰をしなくても良いのでは?」
銀麗さんが現役復帰をしてくれるのは嬉しいけれど。
銀麗さんを信頼している村の方々が心配。
「そう言ったんだけどさ。村はしのぶちゃんが連れて来てくれた隊士たちが引き続き守るって言ってくれてるみたいでね」
どうやら村の人たちの優しさで、隊士たちが自ら残ると言い出しているらしい。
「村のみんなも、僕の強さを村に留めておくにはもったいないって言ってたようで」
銀麗さんより先回りして、お館様は村の方々や隊士たちに許可を取っていたようね。
「先代のお館様もしっかりした方だったけど、今代のお館様もしっかりしすぎてるよね」
年下なのに大したものだよ、と感心している##NAME2##さん。
「でもさ?僕はほら、目が見えないから。鬼が現れた現場に一人で向かうことが出来ない」
村は長年住んでいたからわかるけど、村から出てしまうとまったくわからない。
「復帰すると“空柱”という新しい階級を授けられるんだけど、こんな盲目が果たして柱でいいものなのか、とかね。色々考えちゃって」
銀麗さんはまたクスクス笑って。
「まぁ、頼りにされて嬉しいんだけどね」
そう口にして、月が輝く方へと顔を向けた。
「私は銀麗さんがどんな答えを出しても、それが最良の選択だと思います」
「しのぶちゃん…」
私は立ち上がって、中庭の真ん中に行く。
「鬼殺隊じゃなくても、あなたは人を救っている。その強さを人のために使っているじゃないですか」
私が銀麗さんの鬼殺隊復帰を望んだのは、ただ傍に居たいからという浅はかな気持ち。
もちろん銀麗さんの強さをあの村だけに留めておくのは勿体ないとも思った。
でも…。
鬼殺隊の隊服を纏い、空の呼吸を使い戦う銀麗さんの姿を見てみたかったから。
骨董屋さんを助けた時の銀麗さんが、たまらなく格好良かったから。
「ありがとうね、しのぶちゃん」
銀麗さんも立ち上がり、私の傍に立って。
「もう少しだけ考えてみるよ。」
優しく笑みを浮かべてくれた。
だから、私が銀麗さんにそっと口付けをすると。
「ッ!」
ビクッとまた肩を震わせた。
「鍛錬ですよ、銀麗さん」
「……敵わないなぁ、しのぶ先生には…」
私はクスクスと笑うと、銀麗さんは照れ臭そうに頬を赤らめた。
どんな選択をしても。
私はあなたの意思を尊重しますよ、銀麗さん。
だから、心の赴くままに。
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