名探偵コナン 旧拍手文置き場
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「……ねぇ」
「……なに?」
「…私のベッドなんだけど。ついでに言えば私の家なんだけど」
「知ってるわよそんなこと。やっと眠れそうなんだから煩くしないで」
ある夜。
“仕事”を終えて帰宅すれば。
だらしなく脱ぎ捨てられた靴と、歩きながら脱いだのかと言わんばかりに脱ぎ散らかっている服の道があって。
その服の道は寝室へ向かっていて。
それらを拾いながら寝室へ行く。
ベッドの脇には脱ぎ捨てられた下着たち。
ベッドにはベルモットが横になっていた。
勝手に。
「……人の家のベッドで全裸で寝ないでくれる?」
脱ぎ捨てられた下着も拾って。
「私はいつも裸で寝るの」
「そんなことを聞いてるんじゃないわよ」
「疲れてるんだから静かにして」
ベッドの近くにまとめて置いて、腰に手を当てる。
「…まったく。疲れてるのはあなただけじゃないっての」
ため息を零して。
「…シャワーでも浴びよ」
寝室を出た。
「ふー…」
シャワーを浴びながら。
今日の“仕事”を思い出す。
某企業の社長。
組織のお金に手を出したくせに返金の意思はなく。
“家族や会社を脅すなら訴える”、ですって。
『それが答えなのね?』
静かな私の問いかけに、社長は生唾を飲むことで答えた。
私は笑みを浮かべて。
『これ、なーんだ?』
と、一枚の写真を社長の前に掲げた。
社長は訝しげにその写真を見た瞬間。
『あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!』
汚い悲鳴を上げた。
その写真は、血の海に横たわる妻子の亡骸。
写真を見ながら涙を零し、涎を垂れ流して。
絶望に打ちひしがれて。
私はそんな社長の額に銃口を押し当てて。
『あなたが返金しない意志を見せてくれて本当によかったわ。これで申し訳ないって気持ちがなくなるもの』
クスリと笑みを浮かべて。
そして。
『向こうで奥様とお子さんに謝ってね?お金を盗んだ結果でしたごめんなさい、って』
引き金を引いた。
「ふふ」
社長の汚い泣き顔が頭に浮かび、笑いが込み上げる。
人を殺しても何とも思わない。
子供を殺しても、運がなかったとしか思わない。
殺すと決めた相手には慈悲もなく、どこまでも冷徹になれる。
自分でもわかる。
異常者だなって。
こんな私にしたのは、幼い頃に私の両親を目の前で殺し、姉の目の前で私を暴行したあの男。
姉は必死に男に飛びかかって私を助けてくれようとしたけど、大人の男には敵わなくて。
男が姉へと手を伸ばした時に警察が来て。
男は逮捕された。
私たち姉妹は殺されずとも、姉は事件以来心を閉ざして。
“ごめん…っごめんね…っ救えなくてごめんっ”
毎日のように謝られた。
毎日のように悪夢にうなされて。
毎日のように世間からの同情の目と好奇の目に晒されて。
毎日のように後ろ指を差された。
施設から学校に通っても毎日のように虐められた。
すごいイジメだった。
ペンケースがなくなるのは当たり前。
机には悪口や、暴行されたことによる中傷。
“オレにもヤらせてよwww”と嘲笑って来て。
容赦なく私たちを傷つけてきた。
毎日が地獄だった。
けれど。
この地獄の毎日が、私たち姉妹を悪魔に変えた。
私たちを虐めた子たちのリーダーを殺した。
学校で。
みんなの前で。
たちまち上がる悲鳴。
逃げ惑う同級生たち。
血だらけの手を見て。
“ああ、私何ともない”
って思った。
殺したことへの罪悪感も。
後悔の念も。
何もなくて。
私の心が壊れた瞬間だった。
まぁ、精神病院にぶち込まれたのは当たり前。
クレアはそんな私の面会に毎日来て。
“あいつらが悪いよね”
“うん、だから殺したのにね”
“うん。アイリは悪くないよ”
私を理解し、大切な妹だと抱き締めてくれた。
私たちは。
お互いを抱き締め合って毎日眠りについていた。
“お姉ちゃん、私あいつを殺すよ”
“私もやる”
私たちを地獄へと落としたあの男を。
でもただ殺すと言っても、私たちには知識がなかったから。
十年後、この場所で再会しよう。
再会の場所に来なかったら“幸せになった”ということで、お互いを忘れよう。
そう約束をして。
十年後に再会した時は笑い合った。
で、姉の情報によれば男はつい最近出所したようで。
両親が殺害され、暴行されてから十五年という月日が流れていた。
本来は死刑でもおかしくないのに、あの国の司法警察はあの男との司法取引に応じて死刑ではなくなった。
まぁ逆に死刑じゃなくてよかった。
私たちの手で殺せるんだもの。
「……クレアと計画立てないと」
あの男を殺すための計画を。
「………クレアって誰よ」
突然翌浴室のガラス戸が開いた。
「……寝るんじゃなかったの?」
ベルモットが入ってきた。
全裸で。
「ねぇ、クレアって誰?」
「人の家の中を全裸で移動しないでくれる?」
ベルモットは眉間に皺を寄せて。
「ねぇアイリ」
私の腕を掴んできたから。
「…ッ!」
腕を掴み返し、壁に押し付ける。
「あなたには関係ないわ」
ベルモットには悪いけど、この復讐は私たち姉妹のもの。
話せば関わって来るだろうし、クレアだって納得しない。
“二人で討つ”という約束だから。
「……私、あなたに依存してるって前に話したわよね?」
「えぇ、聞いたわ」
人差し指でベルモットの顎に触れ、徐々に下へと滑らせて。
「それってどういう意味か、わかるでしょ?」
「えぇ、わかる」
鎖骨まで滑らせて。
「私のことが好きなんでしょう?」
「…っん…っ」
胸の先に、軽く触れただけでベルモットは肩を震わせた。
「…っそ、それなのに…っン…っぅ…っ」
「えぇ、なに?」
指の腹で胸の先を転がして。
「…っぁ…っん…っ」
「ベルモット?それなのに、なに?」
鎖骨に顔を近づけて、舌を這わせて。
「は…っそれ…っなのに…っぁ…っあ…っあっ」
もう片方の胸の先を口に含み、舌先でも転がす。
「ベルモット、ちゃんと言ってくれないとわからないわよ?」
「あ…っあっあ…っあ…っイ…っイク…っ」
「もう?胸だけで?大した愛撫もしてないのに?」
ハリウッドの大女優は大変感度がよろしいようで。
「あっイ…ック…っんッ!んンンッッ!!」
ビクッと肩を震わせ、ベルモットは達した。
「もうイッちゃった?全裸で歩き回るし、クリスは変態さんよね」
「…はぁ…はぁ…」
ベルモット…いえ、クリスはまた眉間に皺を寄せて。
「……あなたの口から私以外の女の名前が出るなんて虫唾が走るんだけど」
クレアに物凄い嫉妬してる。
ああ。
関わって来ようとしてるんじゃなくて。
単純にクレアが誰なのか知りたいだけなのね。
「ふっ、ふふっ」
「……なによ」
私がクスクス笑えば、さらに深く眉間に皺を寄せた。
「可愛いところあるじゃない」
「そんなことより、早くクレアという女の正体を明かしなさいよ」
ちゅ、とクリスにキスをして。
「クレア・セイフォード。私の実の姉よ」
クレアの存在を明かした。
「そう。お姉さ……………ん?お姉さん?え?お姉さん?」
「そう。お姉ちゃん」
クリスはきょとん顔から徐々に目を見開いて。
「あなたお姉さん居たの?え?うそ、なんで教えてくれなかったの?」
「だって聞かれなかったから」
「ご両親は?挨拶に行かないとダメじゃない」
「意外と律儀ね。親は十五年前に殺されたわ」
「ころ……」
殺されたと言えば、クリスはピタリと言葉を止めて。
「……ごめんなさい」
「いいえ」
私はまたクスクス笑って。
「ね、続きしてもいい?」
「……詳しく話を聞きたいんだけど」
「そんなのあとあと!今はクリスを抱きたいわ」
「…もう、仕方ないわね。でもあとでちゃん……と…っぁ…っあ…っばか…っまだ…っ」
まだ話してる途中のクリスのナカに指を挿れた。
そうして。
溺れるような熱を分かち合って。
「……その男、私も殺してやりたいんだけど」
「これは私たち姉妹の復讐だから、あなたは関わっちゃいけません」
リビングでまったり過ごしながら話をした。
私を暴行した男への憎悪がすごい。
そんなに私が好きなんだって思うと嬉しくなっちゃう。
「で、クレアとはいつ会うの?」
「近々。連絡は常に取り合ってたし、お互い忙しいからねー。」
「会いに行く時教えてちょうだい。いつもお世話してますって挨拶がしたいわ」
「お世話してるの私だけどね!!」
まぁ、クレアにも早く紹介してと言われていたし。
クレアはクリスのファンだからね。
サイン貰ってって何回言われたことか。
「あなたたちの復讐の邪魔はしないから、私も立ち合わせてくれない?」
「…クレアと相談してみるわ」
クリスには死んでも言わないけれど。
生涯で唯一共に生きると決めたのはクレアだけだった。
結婚もせず、子供も産まず。
私はクレアと二人。
姉妹で手を繋いで生きて行くって。
でもそこに現れたイレギュラー。
それがクリス。
クリスは私たちのすることを否定せず、理解を示した。
それどころか仲間に入れろと言ってくる始末。
私のどこを気に入ったのか知らないけど、私はもうクリスのもののようで。
「ねぇ、ベッド行きましょ」
「なに?足りないの?」
「えぇ、足りないわ」
「…ええ…そんなはっきりと…」
クリスに手を引かれ、寝室へと導かれ…。
そして。
「ば…っか…っあ…っああっあっ!もう無理…っ!」
「足りないんでしょ?たくさんあげちゃう!」
「ああっあっあっあっあ…っあっイク…ッ!イ…ッ」
「ほら、まだまだ」
「イ…ッて…っる…っから…っッッッッ!」
「ん?なぁに?」
「あぁあっああっあっあっも…っやめ…っあっあっあああッッ!」
「ハリウッド女優さん、声が枯れちゃいますよ?」
とんでもないくらい抱いてやったわよ。
「……やりすぎた」
初めて気を失ったクリスの頭を撫でながら。
「……可愛いなぁ、もう」
小さく呟いて。
「おやすみ、クリス」
私も眠りに就いた。
私たちの過去を知っても私に寄り添い、私を理解してくれた。
だからクレアに紹介しても大丈夫。
クレアは会いたがってたから別に会わせてもいいんだけど。
これからは私たちの良き理解者として接してくれるでしょうね。
でもまぁとりあえず…。
…起きたらのど飴買ってきてあげないと…ね。
END
「……ねぇ」
「……なに?」
「…私のベッドなんだけど。ついでに言えば私の家なんだけど」
「知ってるわよそんなこと。やっと眠れそうなんだから煩くしないで」
ある夜。
“仕事”を終えて帰宅すれば。
だらしなく脱ぎ捨てられた靴と、歩きながら脱いだのかと言わんばかりに脱ぎ散らかっている服の道があって。
その服の道は寝室へ向かっていて。
それらを拾いながら寝室へ行く。
ベッドの脇には脱ぎ捨てられた下着たち。
ベッドにはベルモットが横になっていた。
勝手に。
「……人の家のベッドで全裸で寝ないでくれる?」
脱ぎ捨てられた下着も拾って。
「私はいつも裸で寝るの」
「そんなことを聞いてるんじゃないわよ」
「疲れてるんだから静かにして」
ベッドの近くにまとめて置いて、腰に手を当てる。
「…まったく。疲れてるのはあなただけじゃないっての」
ため息を零して。
「…シャワーでも浴びよ」
寝室を出た。
「ふー…」
シャワーを浴びながら。
今日の“仕事”を思い出す。
某企業の社長。
組織のお金に手を出したくせに返金の意思はなく。
“家族や会社を脅すなら訴える”、ですって。
『それが答えなのね?』
静かな私の問いかけに、社長は生唾を飲むことで答えた。
私は笑みを浮かべて。
『これ、なーんだ?』
と、一枚の写真を社長の前に掲げた。
社長は訝しげにその写真を見た瞬間。
『あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!』
汚い悲鳴を上げた。
その写真は、血の海に横たわる妻子の亡骸。
写真を見ながら涙を零し、涎を垂れ流して。
絶望に打ちひしがれて。
私はそんな社長の額に銃口を押し当てて。
『あなたが返金しない意志を見せてくれて本当によかったわ。これで申し訳ないって気持ちがなくなるもの』
クスリと笑みを浮かべて。
そして。
『向こうで奥様とお子さんに謝ってね?お金を盗んだ結果でしたごめんなさい、って』
引き金を引いた。
「ふふ」
社長の汚い泣き顔が頭に浮かび、笑いが込み上げる。
人を殺しても何とも思わない。
子供を殺しても、運がなかったとしか思わない。
殺すと決めた相手には慈悲もなく、どこまでも冷徹になれる。
自分でもわかる。
異常者だなって。
こんな私にしたのは、幼い頃に私の両親を目の前で殺し、姉の目の前で私を暴行したあの男。
姉は必死に男に飛びかかって私を助けてくれようとしたけど、大人の男には敵わなくて。
男が姉へと手を伸ばした時に警察が来て。
男は逮捕された。
私たち姉妹は殺されずとも、姉は事件以来心を閉ざして。
“ごめん…っごめんね…っ救えなくてごめんっ”
毎日のように謝られた。
毎日のように悪夢にうなされて。
毎日のように世間からの同情の目と好奇の目に晒されて。
毎日のように後ろ指を差された。
施設から学校に通っても毎日のように虐められた。
すごいイジメだった。
ペンケースがなくなるのは当たり前。
机には悪口や、暴行されたことによる中傷。
“オレにもヤらせてよwww”と嘲笑って来て。
容赦なく私たちを傷つけてきた。
毎日が地獄だった。
けれど。
この地獄の毎日が、私たち姉妹を悪魔に変えた。
私たちを虐めた子たちのリーダーを殺した。
学校で。
みんなの前で。
たちまち上がる悲鳴。
逃げ惑う同級生たち。
血だらけの手を見て。
“ああ、私何ともない”
って思った。
殺したことへの罪悪感も。
後悔の念も。
何もなくて。
私の心が壊れた瞬間だった。
まぁ、精神病院にぶち込まれたのは当たり前。
クレアはそんな私の面会に毎日来て。
“あいつらが悪いよね”
“うん、だから殺したのにね”
“うん。アイリは悪くないよ”
私を理解し、大切な妹だと抱き締めてくれた。
私たちは。
お互いを抱き締め合って毎日眠りについていた。
“お姉ちゃん、私あいつを殺すよ”
“私もやる”
私たちを地獄へと落としたあの男を。
でもただ殺すと言っても、私たちには知識がなかったから。
十年後、この場所で再会しよう。
再会の場所に来なかったら“幸せになった”ということで、お互いを忘れよう。
そう約束をして。
十年後に再会した時は笑い合った。
で、姉の情報によれば男はつい最近出所したようで。
両親が殺害され、暴行されてから十五年という月日が流れていた。
本来は死刑でもおかしくないのに、あの国の司法警察はあの男との司法取引に応じて死刑ではなくなった。
まぁ逆に死刑じゃなくてよかった。
私たちの手で殺せるんだもの。
「……クレアと計画立てないと」
あの男を殺すための計画を。
「………クレアって誰よ」
突然翌浴室のガラス戸が開いた。
「……寝るんじゃなかったの?」
ベルモットが入ってきた。
全裸で。
「ねぇ、クレアって誰?」
「人の家の中を全裸で移動しないでくれる?」
ベルモットは眉間に皺を寄せて。
「ねぇアイリ」
私の腕を掴んできたから。
「…ッ!」
腕を掴み返し、壁に押し付ける。
「あなたには関係ないわ」
ベルモットには悪いけど、この復讐は私たち姉妹のもの。
話せば関わって来るだろうし、クレアだって納得しない。
“二人で討つ”という約束だから。
「……私、あなたに依存してるって前に話したわよね?」
「えぇ、聞いたわ」
人差し指でベルモットの顎に触れ、徐々に下へと滑らせて。
「それってどういう意味か、わかるでしょ?」
「えぇ、わかる」
鎖骨まで滑らせて。
「私のことが好きなんでしょう?」
「…っん…っ」
胸の先に、軽く触れただけでベルモットは肩を震わせた。
「…っそ、それなのに…っン…っぅ…っ」
「えぇ、なに?」
指の腹で胸の先を転がして。
「…っぁ…っん…っ」
「ベルモット?それなのに、なに?」
鎖骨に顔を近づけて、舌を這わせて。
「は…っそれ…っなのに…っぁ…っあ…っあっ」
もう片方の胸の先を口に含み、舌先でも転がす。
「ベルモット、ちゃんと言ってくれないとわからないわよ?」
「あ…っあっあ…っあ…っイ…っイク…っ」
「もう?胸だけで?大した愛撫もしてないのに?」
ハリウッドの大女優は大変感度がよろしいようで。
「あっイ…ック…っんッ!んンンッッ!!」
ビクッと肩を震わせ、ベルモットは達した。
「もうイッちゃった?全裸で歩き回るし、クリスは変態さんよね」
「…はぁ…はぁ…」
ベルモット…いえ、クリスはまた眉間に皺を寄せて。
「……あなたの口から私以外の女の名前が出るなんて虫唾が走るんだけど」
クレアに物凄い嫉妬してる。
ああ。
関わって来ようとしてるんじゃなくて。
単純にクレアが誰なのか知りたいだけなのね。
「ふっ、ふふっ」
「……なによ」
私がクスクス笑えば、さらに深く眉間に皺を寄せた。
「可愛いところあるじゃない」
「そんなことより、早くクレアという女の正体を明かしなさいよ」
ちゅ、とクリスにキスをして。
「クレア・セイフォード。私の実の姉よ」
クレアの存在を明かした。
「そう。お姉さ……………ん?お姉さん?え?お姉さん?」
「そう。お姉ちゃん」
クリスはきょとん顔から徐々に目を見開いて。
「あなたお姉さん居たの?え?うそ、なんで教えてくれなかったの?」
「だって聞かれなかったから」
「ご両親は?挨拶に行かないとダメじゃない」
「意外と律儀ね。親は十五年前に殺されたわ」
「ころ……」
殺されたと言えば、クリスはピタリと言葉を止めて。
「……ごめんなさい」
「いいえ」
私はまたクスクス笑って。
「ね、続きしてもいい?」
「……詳しく話を聞きたいんだけど」
「そんなのあとあと!今はクリスを抱きたいわ」
「…もう、仕方ないわね。でもあとでちゃん……と…っぁ…っあ…っばか…っまだ…っ」
まだ話してる途中のクリスのナカに指を挿れた。
そうして。
溺れるような熱を分かち合って。
「……その男、私も殺してやりたいんだけど」
「これは私たち姉妹の復讐だから、あなたは関わっちゃいけません」
リビングでまったり過ごしながら話をした。
私を暴行した男への憎悪がすごい。
そんなに私が好きなんだって思うと嬉しくなっちゃう。
「で、クレアとはいつ会うの?」
「近々。連絡は常に取り合ってたし、お互い忙しいからねー。」
「会いに行く時教えてちょうだい。いつもお世話してますって挨拶がしたいわ」
「お世話してるの私だけどね!!」
まぁ、クレアにも早く紹介してと言われていたし。
クレアはクリスのファンだからね。
サイン貰ってって何回言われたことか。
「あなたたちの復讐の邪魔はしないから、私も立ち合わせてくれない?」
「…クレアと相談してみるわ」
クリスには死んでも言わないけれど。
生涯で唯一共に生きると決めたのはクレアだけだった。
結婚もせず、子供も産まず。
私はクレアと二人。
姉妹で手を繋いで生きて行くって。
でもそこに現れたイレギュラー。
それがクリス。
クリスは私たちのすることを否定せず、理解を示した。
それどころか仲間に入れろと言ってくる始末。
私のどこを気に入ったのか知らないけど、私はもうクリスのもののようで。
「ねぇ、ベッド行きましょ」
「なに?足りないの?」
「えぇ、足りないわ」
「…ええ…そんなはっきりと…」
クリスに手を引かれ、寝室へと導かれ…。
そして。
「ば…っか…っあ…っああっあっ!もう無理…っ!」
「足りないんでしょ?たくさんあげちゃう!」
「ああっあっあっあっあ…っあっイク…ッ!イ…ッ」
「ほら、まだまだ」
「イ…ッて…っる…っから…っッッッッ!」
「ん?なぁに?」
「あぁあっああっあっあっも…っやめ…っあっあっあああッッ!」
「ハリウッド女優さん、声が枯れちゃいますよ?」
とんでもないくらい抱いてやったわよ。
「……やりすぎた」
初めて気を失ったクリスの頭を撫でながら。
「……可愛いなぁ、もう」
小さく呟いて。
「おやすみ、クリス」
私も眠りに就いた。
私たちの過去を知っても私に寄り添い、私を理解してくれた。
だからクレアに紹介しても大丈夫。
クレアは会いたがってたから別に会わせてもいいんだけど。
これからは私たちの良き理解者として接してくれるでしょうね。
でもまぁとりあえず…。
…起きたらのど飴買ってきてあげないと…ね。
END