名探偵コナン 旧拍手文置き場
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「スピリタスと?」
『あぁ。』
「私スピリタスと仕事したことないけど」
『知るか。スピリタスの希望だ』
「…スピリタスの?…わかったわ」
ある日。
ジンから、スピリタスと一緒に某企業との取引に行けと言われた。
スピリタスの希望らしいけど、スピリタスとは仕事をしたことがない。
コードネームと女だということは知っていても、顔も見たことがないからどんな人物なのかわからない。
まぁ、どんな人物だろうとさっさと終わらせておさらばしてやりましょうか。
待ち合わせ場所は、米花町のとある公園。
小さな子供たちの楽しそうな声と、その近くで井戸端会議をする母親たち。
私は公園内を見渡して、ベンチに目が止まる。
金色の髪を一本に結い、眼鏡をかけて本を読んでいる女がいる。
……綺麗な容姿。
「…あれね」
スピリタスと思われる人物に歩み寄って。
『“隣、いいかしら”』
フランス語で言ってみると、女は視線だけをこちらに向けて。
『“どうぞ”』
ニコリと笑い、フランス語で返して来た。
これが合言葉。
スピリタスはパタンと本を閉じ、眼鏡を外してサングラスを掛けた。
『初めまして、よね。』
『そうね。あなたと仕事をするのは初めてだから、初めましてね。』
『今日の予定だけど、午後3時から某企業の社長と取引よ』
『えぇ、ジンから聞いているわ』
私はタバコを取り出して、火を点ける。
『じゃあ早めに行きましょうか』
スピリタスはまたニコリと笑み、立ち上がる。
私も立てば、スピリタスのほうが少しだけ背が高くて。
『あ』
『なに?』
スピリタスが何かを思い出したかのように、ポーチからメモ帳を取り出して。
『サインくれる?』
『………』
“クリス・ヴィンヤード”のファンなの、とニコニコ笑顔で言った。
…こんなのが組織の幹部でいいのかしら。
米花町のとある倉庫。
某企業の社長との取引が始まる。
「…最初に言っておく。金は出さない。脅しにも屈しない。こちらには貴様らを暴くための弁護団を控えさせている」
「あら、用意周到ね。」
「ふん。まさかあの組織が貴様らのような女を寄越すとはな。舐められたものだ」
某社長は私たちが女だからと馬鹿にしたような態度で強気の姿勢を崩さない。
「私たちはあなたの個人情報も持ってるの。家族の居場所も、学校や奥様の勤め先も全部知ってるわ」
私はタバコに火を点けて。
「あなたが愛妻家で子煩悩だとも知ってるわよ?」
さぁどうする?と笑みを深めても。
「…妻や息子の居場所を知っている、か。それは何時間前の話だ?私の家族はもう日本にはいない」
脅しには屈しない、とニヤニヤ笑っている。
私は肩を竦め、ふぅ…と煙を吐き出せば。
「2分前の話、かしら」
スピリタスが口を開く。
「なに?」
社長がピクリと反応する。
「米花町○○丁目○○番地」
スピリタスはスマホを見ながら。
「これが何の住所なのか、わかるわよね?」
「……ッ」
社長の顔付きが変わった。
嘘。
家族の居場所を?
スピリタスはスマホ画面をスクロールして、静かに社長の前に置くと。
「「ッッッ!?!?!?」」
ガタンッと社長がスマホ画面を見たまま立ち上がった。
それはそうだろう。
なぜなら。
「それが、数時間前の写真よ」
社長の妻と息子は目や口にガムテープを貼られて縛り付けられているのだから。
「き、貴様…ッッ!!!」
ギリリッと社長がスピリタスを睨むけど、スピリタスは姿勢を変えずに冷静に。
「で、これが今の動画」
カメラアプリを開けば、まさに今の状況が映し出されている。
状況は数時間前のと変わらないけれど、呼吸していることからまだ生きている。
「む、息子はまだ5才だぞ…ッ!!こんな子供にこんなことをして…ッ!!貴様何とも思わないのか…ッ!!」
スピリタスは足を組み、サングラスを外して。
「思わないわね。」
ニコリと笑う笑みに。
私は背筋が凍った。
さっきは気づかなかったけど、スピリタスは赤い瞳をしていて。
「いい?社長さん。あなたたちは決して手を出してはいけない組織のお金に手を出したの。」
その赤い瞳の奥にある闇に。
「彼らを無事に助けたいなら、あなたはこちらの要求に応えるしかないのよ。」
社長も私も恐怖した。
「彼らの頭上にあるものがわかる?あれ、プラスチック爆弾だから。起爆スイッチは私の手にあるわ」
さて、どうする?
スピリタスは冷酷に笑う。
「出さなくてもいいけど、出さないなら彼らが死ぬ。出せば死なないかもしれない。あなた次第よ」
「け、警察に…ッ」
「今から捜索?今から捜索して見つけるのと、私が起爆スイッチを押すのとどちらが早いかしら」
クスクス、クスクス。
スピリタスは終始笑ったまま。
「…ッッッ」
社長はスピリタスを睨み付け、冷や汗を掻き、涙を零して。
「わ、わかった…要求を飲もう…ッ」
崩れるようにパイプ椅子に座った。
「えぇ、ありがとうね」
スピリタスは立ち上がり、懐から起爆スイッチと3億が入ったアタッシュケースを交換して。
社長の頭に銃を突きつけて…。
「でもまぁ」
そして。
「全部、嘘なんだけどね?」
乾いた音が聞こえた。
「……なんてことを…」
取引は終了した…。
車の中で。
「どうするの?」
「なにが?」
「拘束している妻子よ」
「どうもしないわ。もう死んでるから」
「え?」
もう死んでる?
嘘よね?
「写真も動画も全部数時間前のやつよ。人は動揺すると、時間も何もわからなくなるものよね」
スピリタスは車の窓際に肘を付いて。
「逆に愛する家族と再会させてあげたんだから、感謝して欲しいくらいだわ」
クスクスと笑った。
関係ない妻子の命を奪い笑ってる。
…異常者じゃない。
「そうそう。今回あなたとの仕事を希望したのにはね?聞きたいことがあったからなの」
「…聞きたいこと?」
不意にスピリタスはスマホを取り出して。
「この坊や、知り合い?」
眼鏡の、あの坊やの写真を見せてきた。
また背筋が凍る。
なぜ彼の写真を?
しかもなぜ私に聞くの?
…ああ、だからスピリタスは私との任務を望んだんだ。
これを突き付けるために。
「それにこの隣の女の子、シェリーよね?」
シェリーまで写ってる。
スピリタスは終始笑顔。
「さぁ?知らないし、似てるだけじゃない?」
私はタバコに火を点け、ニコリと笑う。
私は女優。
悟られてはいけない。
動揺してはいけない。
決して隙を見せてはいけない。
「そう?じゃあ、一応この子に関わった子たちみんな殺しとこうかしら」
スピリタスはスマホをポケットへ戻し、サングラスを掛ける。
「…スピリタス、その子たちはまだ子供よ。」
「だからなに?子供なら殺さないと思ってる?」
あの社長の妻子まで殺した彼女だから、そうは思わない。
「関係ない子たちじゃない」
「どうかしら。いずれは何かしらで関わって来るかもしれないじゃない?なら、今のうちに摘んでおかないとね」
手が震える。
止められない。
話さなければ、スピリタスを止めることが出来ない。
いえ、話したところでとまるわけない。
でももしかしたら…。
もしかしたら…。
「私が納得出来る理由、よく考えてちょうだい」
クスリとスピリタスが笑う。
話すしかない。
賭けに出るしかない。
「…わかったわ。話すから…」
「えぇ、お願いね」
これで止められないなら、スピリタスを殺すしかない。
「“銀の弾丸(シルバーブレット)…ね」
スピリタスに話した。
隠さず、全部。
「まさかあなたがシェリーを見逃したなんて」
スピリタスはクスクス笑って。
「…私の知り得ることは全部話したわ。」
スピリタスが組織に忠誠を誓っているなら、今ここで私は殺される。
あの子たちも。
けれど。
「面白そうじゃないそれ。乗ったわ」
スピリタスはサングラスを取り、悪戯に笑った。
「え?」
「組織を壊滅させられるか楽しみね」
「…殺さないの?」
「乗った、と言ったでしょ?私は嘘は吐かないわ」
「さっき言ったじゃない」
「さっきのケースと一緒にしないで」
赤い瞳で私を見つめ、今までの背筋が凍るような視線ではなくて。
「これからはプライベートではクリスって呼ぶわね。私はアイリよ。よろしく」
本名を教えてきた…。
「……あなた、変わってるわね」
「そ?まぁ、あんな組織に居ればおかしくもなるんじゃないかしら」
でも、そうね。
アイリ、ね。
「じゃあベルモット、またね」
「アイリ」
車を降りて、行こうとするアイリを呼び止める。
「なに?」
「ホテル取ってるけど、どう?」
アイリはきょとんと私を見つめて。
「私受けじゃないけど、いいの?」
なんて赤い瞳を細められれば。
「…いいわ。抱かせてあげる」
ゾクゾクしてしまったわよ。
その後は。
「あ…っあぁあ…っま…ッま…って…てば…っ!」
「えー?まだイけるでしょ?」
「あぁあっあっあ…っまたイク…ッあっあっあっ」
アイリの上手さに何回もイかされたわ…。
「とりあえず坊やに挨拶しとくかな」
「やめなさい」
仕事の時の“スピリタス”と、プライベートの“アイリ”との激しすぎるギャップに。
…どハマりしてしまったわよ…もう…。
冷酷無慈悲な“スピリタス”は、一度仕事から離れれば。
「…なにしてるのよ」
「や、クリスの胸に顔を埋めながら寝たいと思って」
「変態やめて」
「んー、至福」
…変態だった…。
END
「スピリタスと?」
『あぁ。』
「私スピリタスと仕事したことないけど」
『知るか。スピリタスの希望だ』
「…スピリタスの?…わかったわ」
ある日。
ジンから、スピリタスと一緒に某企業との取引に行けと言われた。
スピリタスの希望らしいけど、スピリタスとは仕事をしたことがない。
コードネームと女だということは知っていても、顔も見たことがないからどんな人物なのかわからない。
まぁ、どんな人物だろうとさっさと終わらせておさらばしてやりましょうか。
待ち合わせ場所は、米花町のとある公園。
小さな子供たちの楽しそうな声と、その近くで井戸端会議をする母親たち。
私は公園内を見渡して、ベンチに目が止まる。
金色の髪を一本に結い、眼鏡をかけて本を読んでいる女がいる。
……綺麗な容姿。
「…あれね」
スピリタスと思われる人物に歩み寄って。
『“隣、いいかしら”』
フランス語で言ってみると、女は視線だけをこちらに向けて。
『“どうぞ”』
ニコリと笑い、フランス語で返して来た。
これが合言葉。
スピリタスはパタンと本を閉じ、眼鏡を外してサングラスを掛けた。
『初めまして、よね。』
『そうね。あなたと仕事をするのは初めてだから、初めましてね。』
『今日の予定だけど、午後3時から某企業の社長と取引よ』
『えぇ、ジンから聞いているわ』
私はタバコを取り出して、火を点ける。
『じゃあ早めに行きましょうか』
スピリタスはまたニコリと笑み、立ち上がる。
私も立てば、スピリタスのほうが少しだけ背が高くて。
『あ』
『なに?』
スピリタスが何かを思い出したかのように、ポーチからメモ帳を取り出して。
『サインくれる?』
『………』
“クリス・ヴィンヤード”のファンなの、とニコニコ笑顔で言った。
…こんなのが組織の幹部でいいのかしら。
米花町のとある倉庫。
某企業の社長との取引が始まる。
「…最初に言っておく。金は出さない。脅しにも屈しない。こちらには貴様らを暴くための弁護団を控えさせている」
「あら、用意周到ね。」
「ふん。まさかあの組織が貴様らのような女を寄越すとはな。舐められたものだ」
某社長は私たちが女だからと馬鹿にしたような態度で強気の姿勢を崩さない。
「私たちはあなたの個人情報も持ってるの。家族の居場所も、学校や奥様の勤め先も全部知ってるわ」
私はタバコに火を点けて。
「あなたが愛妻家で子煩悩だとも知ってるわよ?」
さぁどうする?と笑みを深めても。
「…妻や息子の居場所を知っている、か。それは何時間前の話だ?私の家族はもう日本にはいない」
脅しには屈しない、とニヤニヤ笑っている。
私は肩を竦め、ふぅ…と煙を吐き出せば。
「2分前の話、かしら」
スピリタスが口を開く。
「なに?」
社長がピクリと反応する。
「米花町○○丁目○○番地」
スピリタスはスマホを見ながら。
「これが何の住所なのか、わかるわよね?」
「……ッ」
社長の顔付きが変わった。
嘘。
家族の居場所を?
スピリタスはスマホ画面をスクロールして、静かに社長の前に置くと。
「「ッッッ!?!?!?」」
ガタンッと社長がスマホ画面を見たまま立ち上がった。
それはそうだろう。
なぜなら。
「それが、数時間前の写真よ」
社長の妻と息子は目や口にガムテープを貼られて縛り付けられているのだから。
「き、貴様…ッッ!!!」
ギリリッと社長がスピリタスを睨むけど、スピリタスは姿勢を変えずに冷静に。
「で、これが今の動画」
カメラアプリを開けば、まさに今の状況が映し出されている。
状況は数時間前のと変わらないけれど、呼吸していることからまだ生きている。
「む、息子はまだ5才だぞ…ッ!!こんな子供にこんなことをして…ッ!!貴様何とも思わないのか…ッ!!」
スピリタスは足を組み、サングラスを外して。
「思わないわね。」
ニコリと笑う笑みに。
私は背筋が凍った。
さっきは気づかなかったけど、スピリタスは赤い瞳をしていて。
「いい?社長さん。あなたたちは決して手を出してはいけない組織のお金に手を出したの。」
その赤い瞳の奥にある闇に。
「彼らを無事に助けたいなら、あなたはこちらの要求に応えるしかないのよ。」
社長も私も恐怖した。
「彼らの頭上にあるものがわかる?あれ、プラスチック爆弾だから。起爆スイッチは私の手にあるわ」
さて、どうする?
スピリタスは冷酷に笑う。
「出さなくてもいいけど、出さないなら彼らが死ぬ。出せば死なないかもしれない。あなた次第よ」
「け、警察に…ッ」
「今から捜索?今から捜索して見つけるのと、私が起爆スイッチを押すのとどちらが早いかしら」
クスクス、クスクス。
スピリタスは終始笑ったまま。
「…ッッッ」
社長はスピリタスを睨み付け、冷や汗を掻き、涙を零して。
「わ、わかった…要求を飲もう…ッ」
崩れるようにパイプ椅子に座った。
「えぇ、ありがとうね」
スピリタスは立ち上がり、懐から起爆スイッチと3億が入ったアタッシュケースを交換して。
社長の頭に銃を突きつけて…。
「でもまぁ」
そして。
「全部、嘘なんだけどね?」
乾いた音が聞こえた。
「……なんてことを…」
取引は終了した…。
車の中で。
「どうするの?」
「なにが?」
「拘束している妻子よ」
「どうもしないわ。もう死んでるから」
「え?」
もう死んでる?
嘘よね?
「写真も動画も全部数時間前のやつよ。人は動揺すると、時間も何もわからなくなるものよね」
スピリタスは車の窓際に肘を付いて。
「逆に愛する家族と再会させてあげたんだから、感謝して欲しいくらいだわ」
クスクスと笑った。
関係ない妻子の命を奪い笑ってる。
…異常者じゃない。
「そうそう。今回あなたとの仕事を希望したのにはね?聞きたいことがあったからなの」
「…聞きたいこと?」
不意にスピリタスはスマホを取り出して。
「この坊や、知り合い?」
眼鏡の、あの坊やの写真を見せてきた。
また背筋が凍る。
なぜ彼の写真を?
しかもなぜ私に聞くの?
…ああ、だからスピリタスは私との任務を望んだんだ。
これを突き付けるために。
「それにこの隣の女の子、シェリーよね?」
シェリーまで写ってる。
スピリタスは終始笑顔。
「さぁ?知らないし、似てるだけじゃない?」
私はタバコに火を点け、ニコリと笑う。
私は女優。
悟られてはいけない。
動揺してはいけない。
決して隙を見せてはいけない。
「そう?じゃあ、一応この子に関わった子たちみんな殺しとこうかしら」
スピリタスはスマホをポケットへ戻し、サングラスを掛ける。
「…スピリタス、その子たちはまだ子供よ。」
「だからなに?子供なら殺さないと思ってる?」
あの社長の妻子まで殺した彼女だから、そうは思わない。
「関係ない子たちじゃない」
「どうかしら。いずれは何かしらで関わって来るかもしれないじゃない?なら、今のうちに摘んでおかないとね」
手が震える。
止められない。
話さなければ、スピリタスを止めることが出来ない。
いえ、話したところでとまるわけない。
でももしかしたら…。
もしかしたら…。
「私が納得出来る理由、よく考えてちょうだい」
クスリとスピリタスが笑う。
話すしかない。
賭けに出るしかない。
「…わかったわ。話すから…」
「えぇ、お願いね」
これで止められないなら、スピリタスを殺すしかない。
「“銀の弾丸(シルバーブレット)…ね」
スピリタスに話した。
隠さず、全部。
「まさかあなたがシェリーを見逃したなんて」
スピリタスはクスクス笑って。
「…私の知り得ることは全部話したわ。」
スピリタスが組織に忠誠を誓っているなら、今ここで私は殺される。
あの子たちも。
けれど。
「面白そうじゃないそれ。乗ったわ」
スピリタスはサングラスを取り、悪戯に笑った。
「え?」
「組織を壊滅させられるか楽しみね」
「…殺さないの?」
「乗った、と言ったでしょ?私は嘘は吐かないわ」
「さっき言ったじゃない」
「さっきのケースと一緒にしないで」
赤い瞳で私を見つめ、今までの背筋が凍るような視線ではなくて。
「これからはプライベートではクリスって呼ぶわね。私はアイリよ。よろしく」
本名を教えてきた…。
「……あなた、変わってるわね」
「そ?まぁ、あんな組織に居ればおかしくもなるんじゃないかしら」
でも、そうね。
アイリ、ね。
「じゃあベルモット、またね」
「アイリ」
車を降りて、行こうとするアイリを呼び止める。
「なに?」
「ホテル取ってるけど、どう?」
アイリはきょとんと私を見つめて。
「私受けじゃないけど、いいの?」
なんて赤い瞳を細められれば。
「…いいわ。抱かせてあげる」
ゾクゾクしてしまったわよ。
その後は。
「あ…っあぁあ…っま…ッま…って…てば…っ!」
「えー?まだイけるでしょ?」
「あぁあっあっあ…っまたイク…ッあっあっあっ」
アイリの上手さに何回もイかされたわ…。
「とりあえず坊やに挨拶しとくかな」
「やめなさい」
仕事の時の“スピリタス”と、プライベートの“アイリ”との激しすぎるギャップに。
…どハマりしてしまったわよ…もう…。
冷酷無慈悲な“スピリタス”は、一度仕事から離れれば。
「…なにしてるのよ」
「や、クリスの胸に顔を埋めながら寝たいと思って」
「変態やめて」
「んー、至福」
…変態だった…。
END