痛み ベルモット男主夢
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「あそこ?」
「あぁ」
インターネットって便利よね。
一度世間を騒がせた者の個人情報が載ってしまうから、事件後ターゲットは家族と別居しているという情報も入手出来ちゃうんだもの。
ターゲットの自宅から少し離れた公園にバイクを停めて、ヘルメットを取る。
深夜のため、人の姿はない。
つまり、目撃者はいないということ。
「終わったら連絡する」
「わかったわ」
額にキスをしてあげて、私はその場から離れた。
“桜を殺したことを後悔させるように殺してほしい”
依頼者の憎しみは計り知れない。
クロノは人の心に敏感な子。
痛みを知る者には優しく、知らない者には冷酷。
「どんな殺し方をするのやら」
私は小さく笑み、最愛の子の連絡を待った。
ベルモットからピッキングを教わってたから、容易に自宅に侵入することが出来た。
靴を脱ぎ、足音を消して。
明かりが灯るリビングへ向かう。
ドアについてる窓から中の様子を窺うと、テーブルに突っ伏して眠っていた。
家族に逃げられ、自暴自棄に陥ったのか。
何にせよ。
好都合だ。
静かにリビングへ入り、背後に立つ。
頭を起こせばぴったり後頭部に来るだろう位置に銃を構えて。
「起きろ」
声をかける。
「………ん」
むくりと体を起こしたターゲット。
ゴリッと後頭部に銃が当たる。
「え?」
「動くな」
振り返ろうとしたのを止めて。
「え?だ、誰だ?」
「黙れ、オレが問うまで喋るな」
段々と焦りが見えてきた。
「この女を知ってるな?」
ターゲットに写真を見せる。
「…ッ!!」
ビクリと肩が揺れる。
「オレは、この女の父親からの依頼でお前を殺しに来た」
「な………!!」
写真を引っ込め、さらに言う。
「依頼人の、お前への憎しみは計り知れない。憎くて憎くて仕方がなくて。」
それなのに。
「それなのに、罪を犯したお前は法に護られた。」
理不尽な世の中に絶望した依頼人。
痛いほど理解してしまうその絶望に笑みを浮かべて。
「罪を犯したお前が、のうのうと生きれると思うなよ?」
トリガーに指をかけた。
「ま、待ってくれ………!!」
「なんだ?」
横顔からでもわかる。
ターゲットの顔は真っ青に染まり、どうしたら逃れられるかを必死に考えている表情をしている。
「お、俺には家族がいるんだ…ッ!まだ小さい息子だって…ッ!」
家族、小さい息子。
オレは笑みを深めて。
「お前が殺した女にも家族がいた。
今のお前のように助けを乞う女に、お前は何て答えた?」
パシュッ。
乾いた音が鳴る。
飛び散ったのは前方だけ。
ぴったり後頭部につけていたから、後ろには飛ばなかった。
鮮血に染まるリビング。
呆然とそれを見つめ、銃を見つめて。
「くく…」
また笑みを零した。
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「あそこ?」
「あぁ」
インターネットって便利よね。
一度世間を騒がせた者の個人情報が載ってしまうから、事件後ターゲットは家族と別居しているという情報も入手出来ちゃうんだもの。
ターゲットの自宅から少し離れた公園にバイクを停めて、ヘルメットを取る。
深夜のため、人の姿はない。
つまり、目撃者はいないということ。
「終わったら連絡する」
「わかったわ」
額にキスをしてあげて、私はその場から離れた。
“桜を殺したことを後悔させるように殺してほしい”
依頼者の憎しみは計り知れない。
クロノは人の心に敏感な子。
痛みを知る者には優しく、知らない者には冷酷。
「どんな殺し方をするのやら」
私は小さく笑み、最愛の子の連絡を待った。
ベルモットからピッキングを教わってたから、容易に自宅に侵入することが出来た。
靴を脱ぎ、足音を消して。
明かりが灯るリビングへ向かう。
ドアについてる窓から中の様子を窺うと、テーブルに突っ伏して眠っていた。
家族に逃げられ、自暴自棄に陥ったのか。
何にせよ。
好都合だ。
静かにリビングへ入り、背後に立つ。
頭を起こせばぴったり後頭部に来るだろう位置に銃を構えて。
「起きろ」
声をかける。
「………ん」
むくりと体を起こしたターゲット。
ゴリッと後頭部に銃が当たる。
「え?」
「動くな」
振り返ろうとしたのを止めて。
「え?だ、誰だ?」
「黙れ、オレが問うまで喋るな」
段々と焦りが見えてきた。
「この女を知ってるな?」
ターゲットに写真を見せる。
「…ッ!!」
ビクリと肩が揺れる。
「オレは、この女の父親からの依頼でお前を殺しに来た」
「な………!!」
写真を引っ込め、さらに言う。
「依頼人の、お前への憎しみは計り知れない。憎くて憎くて仕方がなくて。」
それなのに。
「それなのに、罪を犯したお前は法に護られた。」
理不尽な世の中に絶望した依頼人。
痛いほど理解してしまうその絶望に笑みを浮かべて。
「罪を犯したお前が、のうのうと生きれると思うなよ?」
トリガーに指をかけた。
「ま、待ってくれ………!!」
「なんだ?」
横顔からでもわかる。
ターゲットの顔は真っ青に染まり、どうしたら逃れられるかを必死に考えている表情をしている。
「お、俺には家族がいるんだ…ッ!まだ小さい息子だって…ッ!」
家族、小さい息子。
オレは笑みを深めて。
「お前が殺した女にも家族がいた。
今のお前のように助けを乞う女に、お前は何て答えた?」
パシュッ。
乾いた音が鳴る。
飛び散ったのは前方だけ。
ぴったり後頭部につけていたから、後ろには飛ばなかった。
鮮血に染まるリビング。
呆然とそれを見つめ、銃を見つめて。
「くく…」
また笑みを零した。
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