痛み ベルモット男主夢
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10年前。
私は一人の男の抹殺を命じられた。
その男は組織を裏切り、さらには脅してきて。
“あの方”から直々に命令を下されたの。
“一家諸共、始末しろ”という非道な命令を。
いろいろと準備をして、男の家へ向かったわ。
念のために拳銃三丁とライフルを二丁。
眠り薬や毒薬など、抵抗された時のことを考えて。
組織に関わったことを後悔させるような死を贈ってやろうと笑みを浮かべて。
男の家へ向かったの。
男の家に着いて、絶句した。
『………あなたがやったの?』
炎々と上がる炎を見つめ、呆然とそれを見上げる7才ほどの少年に語りかける。
『うん』
少年の声に、感情はなかった。
『……そう』
少年へ視線を落とす。
正確には。
『それで殺したの?』
少年が持っている、血が付いた包丁へ。
『そうだよ』
躊躇なく認めた。
遠くからパトカーの音や消防車のサイレンが聞こえてきた。
野次馬も増えるわね。
『とりあえず、車に乗りなさい』
『わかった』
振り返った少年の顔を見て、息を飲んだ。
笑っていたの。
それは小さくだけれど。
少年は確かに笑っていた。
その笑みを見た瞬間。
“この子は手放してはならない”と感じた。
野放しにすれば、いずれ組織にとって脅威になる。
けど、このまま組織に連れ帰って教育すれば。
大きな力になると。
『ボウヤ、名前は?』
『クロノ』
『そうクロノね。じゃあクロノ、これからあなたを“ある場所”へ連れて行ってあげる。』
『うん、わかった』
この日。
組織は新たな死神を。
手に入れた––––…。
.
10年前。
私は一人の男の抹殺を命じられた。
その男は組織を裏切り、さらには脅してきて。
“あの方”から直々に命令を下されたの。
“一家諸共、始末しろ”という非道な命令を。
いろいろと準備をして、男の家へ向かったわ。
念のために拳銃三丁とライフルを二丁。
眠り薬や毒薬など、抵抗された時のことを考えて。
組織に関わったことを後悔させるような死を贈ってやろうと笑みを浮かべて。
男の家へ向かったの。
男の家に着いて、絶句した。
『………あなたがやったの?』
炎々と上がる炎を見つめ、呆然とそれを見上げる7才ほどの少年に語りかける。
『うん』
少年の声に、感情はなかった。
『……そう』
少年へ視線を落とす。
正確には。
『それで殺したの?』
少年が持っている、血が付いた包丁へ。
『そうだよ』
躊躇なく認めた。
遠くからパトカーの音や消防車のサイレンが聞こえてきた。
野次馬も増えるわね。
『とりあえず、車に乗りなさい』
『わかった』
振り返った少年の顔を見て、息を飲んだ。
笑っていたの。
それは小さくだけれど。
少年は確かに笑っていた。
その笑みを見た瞬間。
“この子は手放してはならない”と感じた。
野放しにすれば、いずれ組織にとって脅威になる。
けど、このまま組織に連れ帰って教育すれば。
大きな力になると。
『ボウヤ、名前は?』
『クロノ』
『そうクロノね。じゃあクロノ、これからあなたを“ある場所”へ連れて行ってあげる。』
『うん、わかった』
この日。
組織は新たな死神を。
手に入れた––––…。
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