手を伸ばせば ベルモット百合夢
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私がお母さんの弱点だと気付いた日から、7年。
私は苦しんだ。
私は何のために生まれたのか。
私はどうして生まれたのか。
私の存在理由は?
お母さんの足枷にしかならなくて。
お母さんを苦しめていることがつらくて。
お母さんのそばにいちゃいけないのだと。
私はもう。
死んだほうがいいのかもしれないと。
お母さんがホテルに戻ってきた時。
小さなカプセル状の薬をテーブルに置いた。
何の薬かを聞けば、風邪薬だと答えた。
毒薬だとわかった。
お母さんの電話が鳴り、行ってくるわねとまた出て行った。
今度は悪い仕事じゃなくて。
女優業の。
何気にハリウッドの女優なの。
テーブルを見れば薬を置いたまま。
私は静かに手に取り、一錠取り出した。
薬の隣にあったメモ帳に。
『I'm sorry , mother ... you go to become in ... prior to such a thing ... goodbye ...』
(ごめんね、お母さん…こんなことになって…先に逝くね…さようなら…)
そう書き残して。
私は薬を飲んだ。
猛烈な苦しみ。
ギュウウウウウウッと心臓を握られているかのような痛みと苦しみ。
身体が熱くなって。
気が付いたら。
『うそ…』
身体が縮んでいた…。
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