変わり身 ベルモット百合夢

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「、はぁ………?」

ベルモットの言葉にピクリと反応するも、すぐに呆れ顔を浮かべる。

「寂しかったから怒ってるんでしょ?」

「自分の都合いいように妄想するのやめてよね」

ベッドから立ち上がろうとするアイリの腕を引き、再びベッドに沈める。

「…なによ」

「『私の姿で仕事行くくらいなら、傍にいてくれればいいのに』」

「…私の声を無断使用しないで」

ベルモットは、クスクス笑いながらアイリの額にキスを落として。

「たまには素直になるのも悪くないわよ?」

「はぁ?素直が代名詞ですけど!」

アイリは何とかベルモットを退かそうと肩を押す。

「弱ってる時は人肌が恋しいというものね」

「だから、寂しくないって言ってるのに日本語が通じないのかな。英語で言いましょうか?」

ぶちぶち嫌味と文句を言うアイリに、ベルモットはクスリと笑んで。

「はいはい。じゃあ私は行くわね」

アイリから退き、寝室を出た。

アイリは体を起こして。

「…寂しかったわけじゃないわよ」

ベッドから足を投げ出すように座って。

「ほんと、人の気も知らないで…」

ムカつく、と小さく零してベッドに寝転んだ。

アイリは別に寂しかったわけじゃない。


ただ。


アイリ自身、由美に気に入られてるために。

自分の姿だとしても、言い寄られてないか。





ただそれだけが心配だったのだ。





「リビングにいるかと思ったら本当にいないし」





ご飯作らせようと思ったのにとブチブチ文句を言いながら。

ソファーへ座ると。

「…………」

テーブルにはラップを巻かれた料理たちがいた。



『いいご身分よね、ほんと。これでも食べて早く風邪を治しなさい。おバカさん』



という嫌味の置き手紙付き。

「…この行動を読まれてるパターンが腹立つわ…」

なんて言いつつ、小さく小さく笑むアイリだった。



END
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