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「免許証出してくださーい」

「へー、日本語ペラペラだねぇ。じゃあさ、俺とデートしようよ。俺フランス語とか出来るから、フランス料理とかさ」

「そんなことより、免許証を早く出してください」

「出したらデートしてくれる？」

「だか「あのね、警察をバカにするのもその辺にしないと公務執行妨害で逮捕しちゃうけど」




ある日、アイリが交通課のお手伝いを要請されて赴けば。

スピード違反のバイクをとっ捕まえていた。

若い男性で、しつこくアイリをデートに誘って来る。

そうしたら、由美が痺れを切らして脅し始めた。

「妨害って、俺はそっちの外人さんを口説いてるだけだけど？あ、もしかして妬いちゃった？」

ニヤニヤと由美を見つめるもんだから、由美のこめかみに青筋が…。

アイリはため息を零した。

「誰があなた程度の男に妬くもんですか。早く免許証を出しなさい」

「ほんとかなー？なんなら、2人でもいいよ？」

男は一向に免許証を出さず、ニヤニヤ笑いっぱなし。

さすがのアイリもムカついたのか、由美より前に出て。

「フランス語が話せるって言ったわね？」

「うん、君も話せるの？いいよ、話してみな！」

ニコリと笑み、こう言った。






『さっさと免許証出して消えないと、殺すわよ？ボウヤ』





と。

そう…。

実はこのアイリは…ベルモットという女が変装しているのだった…。


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