聞かなかった言葉 ベルモット百合夢
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「ゔぅ゙ぅ゙…」
「つらそうね」
翌朝。
ベッドの上で頭を抱えているアイリ。
所謂、二日酔いだ。
その隣にはベルモットもいて、苦しむアイリをクスクス笑いながら見ている。
「な…なんなの…この頭痛は…」
「一つしかないでしょ?」
「キャ…キャベジン…」
「ないわよ」
頭は痛いし吐き気はするしで、もうなんか泣きそうになってる。
「お酒を飲むペースが尋常じゃなかったわ。あれだもの、短時間で酩酊状態にもなるってものね」
「うああ゙…っ」
ピンッとデコピンをしてやれば、響いたようでさらに苦しむアイリ。
「キャベジン買ってきて…ベルモット…」
「……」
アイリは今、ベルモットと呼んだ。
「……なに?」
「いえ」
昨夜教えた名前は、やはりアイリの中にはもうなくて。
それが少し残念で、少しホッとした。
「キャベジンならあるわ」
「さっきないって言ったじゃない」
「嘘よ」
「…なんで嘘吐く必要があったか、作文用紙5枚で提出して…」
「ノリよノリ。」
ベルモットは枕の下からキャベジンを出して。
パキュッとフタを開けて。
「ちょっ………んっ」
アイリへ手渡さず、自ら口に含み口付けをした。
口移し、というやつだ。
「は…っふ…っ」
零さないようにゆっくりとアイリの中へ注ぎ込み、なくなった後もキスを続けて。
「あ…っまって…っ仕事に遅れちゃう…っ」
「待てないわ。昨日は未遂だったんだから」
「…ぇ?…あ…っぁ…っ」
そしてそのまま行為へと突入した…。
「超遅刻じゃないっ!」
「車を飛ばせば大丈夫よ。まぁ、捕まったらドンマイね」
「警官が捕まったら大問題よっ!」
「サイレン鳴らして行ったら?」
「………いい手ね」
情事後、アイリは大慌てで支度を始めた。
「…ずっといるの?」
「いいえ。あなたが行ってから帰るわ」
「そう」
アイリはベルモットに背中を向けて。
「どうせ合鍵勝手に作って持ってるでしょうから、鍵掛けて行ってね」
「はいはい」
玄関へ歩き出した時。
「あ、アイリ」
「なに?」
ふいにベルモットがアイリを呼び止めて。
「私もよ」
そう言った。
「…?何が?」
当然アイリはわからず、首を傾げるが。
「わからないならいいわ。ほら、早く行きなさい」
「?え、えぇ。じゃあ…」
ベルモットは教えることなく、アイリは終始首を傾げながら仕事へと向かった。
「まぁ、覚えてもらってても困るんだけれど」
ちょっと残念ね、と小さな笑みを零すベルモットだった。
で、アイリはというと…。
「…あなたね。ここに勤めてから遅刻しない日のほうが少ないってどういうことよ」
「い、いえ…それには理由が…」
「なに?聞いてあげるから言いなさい」
「…朝…起きれなくて…」
「バカッ!!」
「ごめんなさぃいいっ!」
結局遅刻して、美和子にしこたま怒られたのでした…。
END
「ゔぅ゙ぅ゙…」
「つらそうね」
翌朝。
ベッドの上で頭を抱えているアイリ。
所謂、二日酔いだ。
その隣にはベルモットもいて、苦しむアイリをクスクス笑いながら見ている。
「な…なんなの…この頭痛は…」
「一つしかないでしょ?」
「キャ…キャベジン…」
「ないわよ」
頭は痛いし吐き気はするしで、もうなんか泣きそうになってる。
「お酒を飲むペースが尋常じゃなかったわ。あれだもの、短時間で酩酊状態にもなるってものね」
「うああ゙…っ」
ピンッとデコピンをしてやれば、響いたようでさらに苦しむアイリ。
「キャベジン買ってきて…ベルモット…」
「……」
アイリは今、ベルモットと呼んだ。
「……なに?」
「いえ」
昨夜教えた名前は、やはりアイリの中にはもうなくて。
それが少し残念で、少しホッとした。
「キャベジンならあるわ」
「さっきないって言ったじゃない」
「嘘よ」
「…なんで嘘吐く必要があったか、作文用紙5枚で提出して…」
「ノリよノリ。」
ベルモットは枕の下からキャベジンを出して。
パキュッとフタを開けて。
「ちょっ………んっ」
アイリへ手渡さず、自ら口に含み口付けをした。
口移し、というやつだ。
「は…っふ…っ」
零さないようにゆっくりとアイリの中へ注ぎ込み、なくなった後もキスを続けて。
「あ…っまって…っ仕事に遅れちゃう…っ」
「待てないわ。昨日は未遂だったんだから」
「…ぇ?…あ…っぁ…っ」
そしてそのまま行為へと突入した…。
「超遅刻じゃないっ!」
「車を飛ばせば大丈夫よ。まぁ、捕まったらドンマイね」
「警官が捕まったら大問題よっ!」
「サイレン鳴らして行ったら?」
「………いい手ね」
情事後、アイリは大慌てで支度を始めた。
「…ずっといるの?」
「いいえ。あなたが行ってから帰るわ」
「そう」
アイリはベルモットに背中を向けて。
「どうせ合鍵勝手に作って持ってるでしょうから、鍵掛けて行ってね」
「はいはい」
玄関へ歩き出した時。
「あ、アイリ」
「なに?」
ふいにベルモットがアイリを呼び止めて。
「私もよ」
そう言った。
「…?何が?」
当然アイリはわからず、首を傾げるが。
「わからないならいいわ。ほら、早く行きなさい」
「?え、えぇ。じゃあ…」
ベルモットは教えることなく、アイリは終始首を傾げながら仕事へと向かった。
「まぁ、覚えてもらってても困るんだけれど」
ちょっと残念ね、と小さな笑みを零すベルモットだった。
で、アイリはというと…。
「…あなたね。ここに勤めてから遅刻しない日のほうが少ないってどういうことよ」
「い、いえ…それには理由が…」
「なに?聞いてあげるから言いなさい」
「…朝…起きれなくて…」
「バカッ!!」
「ごめんなさぃいいっ!」
結局遅刻して、美和子にしこたま怒られたのでした…。
END
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