バレンタインの悲劇 ベルモット百合夢
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「アイリお姉さん、このくらいの温かさでいいかなぁ?」
「どれどれ。んー、もう少し冷ましたほうがいいかもしれないわ」
「はーい!」
「アイリさん!この型に入れたやつ冷やしてもいい!?」
「もちろん。空いてるスペース使ってね」
「あ、アイリさん。ゴムべらありますか?」
「確かあったはず…。ちょっと待っ……あったあった。はい蘭さん」
「ありがとうございます!」
チョコ作りは順調に進んでいる。
蘭さんたちも楽しそうに作ってるし。
哀ちゃんと歩美ちゃんも笑ってる。
うんうん。
微笑ましい光景だわ。
ただ一つ…。
「なに?」
「…いえ」
チラチラと見てくるベルモットを除いて…。
「ベ…クレアはチョコ作らないの?」
「面倒だから、私は遠慮しておくわ。」
「…あっそ」
きっとみんな帰るまで居座るつもりだわ…。
みんなに混ざって作ればいいのにって思って言っても、首を横に振ってタバコに火を点ける。
もう。
「クレアさんは誰かあげる人いないんですか?」
園子さんがキッチンから顔を覗かせ、ベルモットに問う。
「くれた人になら、あげるくらいかしら」
…まずはあげないとダメなわけね…。
「そうじゃなくて!恋人とかいないの!?」
焦れったい!と言わんばかりに、また園子さんがベルモットに言う。
「いないわよ。ほしいとも思わないわ」
「なんで!?」
「さぁ?なんでかしらね」
クスクスとベルモットは笑い、立ち上がって。
「寝室借りるから、アイリ。」
「え?え、えぇ」
ちょっと寝るわ、と。
ベルモットは寝室へと消えて行った。
「…具合悪いのかな…」
「う、うん…」
園子さんと蘭さんは寝室のほうを見つめ、私とコナン君は苦笑を零した。
居心地が悪かったのかもしれない。
たくさん人がいて。
ワイワイガヤガヤ。
楽しそうな声が、どうにも苦しかったのかもしれない。
闇の中を往くベルモットだから。
光の中にいるのは耐えられないのかもしれない。
「…ベルモット…」
どうしたら、あなたと解り合えるのかな。
どうしたらあなたは…。
心から笑えるのかな。
「アイリさん、そろそろ最後の仕上げしちゃお!」
「!そ、そうね。綺麗にラッピングしましょうか」
私は一度寝室へ振り返って。
再びキッチンへと戻った──…。
.
「アイリお姉さん、このくらいの温かさでいいかなぁ?」
「どれどれ。んー、もう少し冷ましたほうがいいかもしれないわ」
「はーい!」
「アイリさん!この型に入れたやつ冷やしてもいい!?」
「もちろん。空いてるスペース使ってね」
「あ、アイリさん。ゴムべらありますか?」
「確かあったはず…。ちょっと待っ……あったあった。はい蘭さん」
「ありがとうございます!」
チョコ作りは順調に進んでいる。
蘭さんたちも楽しそうに作ってるし。
哀ちゃんと歩美ちゃんも笑ってる。
うんうん。
微笑ましい光景だわ。
ただ一つ…。
「なに?」
「…いえ」
チラチラと見てくるベルモットを除いて…。
「ベ…クレアはチョコ作らないの?」
「面倒だから、私は遠慮しておくわ。」
「…あっそ」
きっとみんな帰るまで居座るつもりだわ…。
みんなに混ざって作ればいいのにって思って言っても、首を横に振ってタバコに火を点ける。
もう。
「クレアさんは誰かあげる人いないんですか?」
園子さんがキッチンから顔を覗かせ、ベルモットに問う。
「くれた人になら、あげるくらいかしら」
…まずはあげないとダメなわけね…。
「そうじゃなくて!恋人とかいないの!?」
焦れったい!と言わんばかりに、また園子さんがベルモットに言う。
「いないわよ。ほしいとも思わないわ」
「なんで!?」
「さぁ?なんでかしらね」
クスクスとベルモットは笑い、立ち上がって。
「寝室借りるから、アイリ。」
「え?え、えぇ」
ちょっと寝るわ、と。
ベルモットは寝室へと消えて行った。
「…具合悪いのかな…」
「う、うん…」
園子さんと蘭さんは寝室のほうを見つめ、私とコナン君は苦笑を零した。
居心地が悪かったのかもしれない。
たくさん人がいて。
ワイワイガヤガヤ。
楽しそうな声が、どうにも苦しかったのかもしれない。
闇の中を往くベルモットだから。
光の中にいるのは耐えられないのかもしれない。
「…ベルモット…」
どうしたら、あなたと解り合えるのかな。
どうしたらあなたは…。
心から笑えるのかな。
「アイリさん、そろそろ最後の仕上げしちゃお!」
「!そ、そうね。綺麗にラッピングしましょうか」
私は一度寝室へ振り返って。
再びキッチンへと戻った──…。
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