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ピンポーン

｢はーい｣

２月１４日、バレンタイン当日。

朝早くからインターホンが鳴り、小走りで玄関へ向かう。

｢おはよーございます！アイリさん！｣

｢おはよアイリさん！今日はよろしくね！｣

ドアを開ければ、蘭さんたちがいて。

その足元にはコナン君たち少年探偵団もいた。

｢おはようみんな。入って入ってー｣

彼らを招き入れれば、コナン君があることに気づく。

｢誰かいるの？｣

そう、靴。

靴が一足多いの。

｢…まぁ、ね｣

私は曖昧に笑うと、哀ちゃんがビクンッと怯え出した。

｢………………………まさか｣

｢コナン君？｣

｢おいコナン、どうしたんだよ｣

その様子を見たコナン君は、直ぐ様リビングへと駆けつけて。






｢あら、こんにちはボウヤ。｣







先客に絶句。

｢あ、お客さん来てたんだ？｣

｢クレアよ。よろしくね｣

蘭さんと園子さんが先客に頭を下げる。

｢(…アイリさん…なんであいつが…)｣

コナン君が私に耳打ちをする。

｢(…朝５時くらいに来て、ずっといるって利かないの…)｣

私は困ったように笑み、哀ちゃんの頭を撫でて。

｢(でも大丈夫よ。私が守ってあげるから)｣

そう言うと、哀ちゃんはほんのり頬を赤らめて頷いた。

これで、このクレアという先客が誰なのか。

もうわかるわよね…？




そう…。





ベルモットよ！！！





もう！！朝５時に来るとか有り得ないっ！

私が朝弱いって知ってるくせにっ！！

｢(…前までは組織の奴に会うのに苦労したけど…)｣

今はこんなに簡単に会えちまうなんて…と…。

コナン君は呆れるような、困ったかのような笑みを浮かべた…。


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