頼みの綱 オリヴィエ百合夢
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「アイリ」
「!まーたフィリップさんに呼ばれたの?」
「いや、ノースシティの市長からの要請に困り果てているから来た」
「ノースシティの市長?なにかあったの?」
「ブリッグズ地方には雪が積もっているだろう」
「えぇ、真冬だからね」
「ブリッグズ要塞前で、ノースシティ主催の雪祭りのイベントをやりたいとほざいてな」
「いいんじゃない?そういう楽しいイベントって大事よ」
「開催日を聞いてもそう言えるのか」
「いつ?」
「明日だ」
「明日」
ある日。
オリヴィエが神妙な面持ちで中央司令部へやってきた。
またフィリップさんに呼ばれたのかと思いきや、ノースシティの市長からの要請に頭を抱えているようで。
内容を聞けば、“明日、ブリッグズ地方で雪祭りをしたいから何とかして”ということで。
「なんでまた急に明日なの?」
「部下の報告ミスが昨日発覚したようだぞ」
ノースシティの市長は、ブリッグズ要塞の責任者であるオリヴィエへの報告はされたものだと思っていたらしく。
「本来なら半年くらい前に企画案を私に提出しなければならないだろうに部下が忘れていた、と」
「部下のミスは上司の責任、って言ってやればよかったのに」
「言ったが、“すみません、ですが何とかしてほしい”ということだ」
それで私に相談に来た、と。
「なるほどねぇ」
私なら何とか出来るって思って来たのよね、オリヴィエは。
私は錬金術師だから。
「何とか出来なくはないけど、明日はさすがに急すぎるなぁ…」
「…やはりか」
私が忙しいのはオリヴィエも知っているから、無理には言ってこない。
ダメ元で来たんでしょうね。
まぁ、珍しく頼って来てくれたから。
「終電までに終わらせてそっちに行くわ」
ちょっと頑張ってやろうじゃない。
「なに?」
私の言葉に、オリヴィエはきょとん顔をして。
「雪の状態と量、ノースシティの気温とか色々考慮しないと駄目なのよ。」
私がやる気でいると、オリヴィエは私へと向き直って。
「我々が用意しておくものは?」
問いかけてきた。
「雪像のイラスト、サイズ、会場の広さがわかるような書類を用意してくれると助かるかしら」
「わかった。確実に用意しておく。お前が来るのは終電だな?」
「えぇ、そうよ」
私がクスリと笑えば、オリヴィエも小さく笑って。
「すまんな。恩に着る」
「たくさん着てちょうだい」
触れるだけのキスをして、オリヴィエはノースシティへと戻って行った。
「…さて、と。ちょっと休憩しようかと思ったけど」
終電までには終わらせて。
「冬仕様の軍用コート着て来ればよかったなー」
ブリッグズへ行く用事もないし、まだ呼ばれないだろうから来てきてなかった。
夜のブリッグズ地方なんて寒さの極みよね。
「オリヴィエのコート借りよっと」
オリヴィエが着てるコート、雪国仕様で暖かいし。
「ん、頑張ろ!」
オリヴィエが頼ってきてくれたわけだし、期待に応えてあげないとね。
.
「アイリ」
「!まーたフィリップさんに呼ばれたの?」
「いや、ノースシティの市長からの要請に困り果てているから来た」
「ノースシティの市長?なにかあったの?」
「ブリッグズ地方には雪が積もっているだろう」
「えぇ、真冬だからね」
「ブリッグズ要塞前で、ノースシティ主催の雪祭りのイベントをやりたいとほざいてな」
「いいんじゃない?そういう楽しいイベントって大事よ」
「開催日を聞いてもそう言えるのか」
「いつ?」
「明日だ」
「明日」
ある日。
オリヴィエが神妙な面持ちで中央司令部へやってきた。
またフィリップさんに呼ばれたのかと思いきや、ノースシティの市長からの要請に頭を抱えているようで。
内容を聞けば、“明日、ブリッグズ地方で雪祭りをしたいから何とかして”ということで。
「なんでまた急に明日なの?」
「部下の報告ミスが昨日発覚したようだぞ」
ノースシティの市長は、ブリッグズ要塞の責任者であるオリヴィエへの報告はされたものだと思っていたらしく。
「本来なら半年くらい前に企画案を私に提出しなければならないだろうに部下が忘れていた、と」
「部下のミスは上司の責任、って言ってやればよかったのに」
「言ったが、“すみません、ですが何とかしてほしい”ということだ」
それで私に相談に来た、と。
「なるほどねぇ」
私なら何とか出来るって思って来たのよね、オリヴィエは。
私は錬金術師だから。
「何とか出来なくはないけど、明日はさすがに急すぎるなぁ…」
「…やはりか」
私が忙しいのはオリヴィエも知っているから、無理には言ってこない。
ダメ元で来たんでしょうね。
まぁ、珍しく頼って来てくれたから。
「終電までに終わらせてそっちに行くわ」
ちょっと頑張ってやろうじゃない。
「なに?」
私の言葉に、オリヴィエはきょとん顔をして。
「雪の状態と量、ノースシティの気温とか色々考慮しないと駄目なのよ。」
私がやる気でいると、オリヴィエは私へと向き直って。
「我々が用意しておくものは?」
問いかけてきた。
「雪像のイラスト、サイズ、会場の広さがわかるような書類を用意してくれると助かるかしら」
「わかった。確実に用意しておく。お前が来るのは終電だな?」
「えぇ、そうよ」
私がクスリと笑えば、オリヴィエも小さく笑って。
「すまんな。恩に着る」
「たくさん着てちょうだい」
触れるだけのキスをして、オリヴィエはノースシティへと戻って行った。
「…さて、と。ちょっと休憩しようかと思ったけど」
終電までには終わらせて。
「冬仕様の軍用コート着て来ればよかったなー」
ブリッグズへ行く用事もないし、まだ呼ばれないだろうから来てきてなかった。
夜のブリッグズ地方なんて寒さの極みよね。
「オリヴィエのコート借りよっと」
オリヴィエが着てるコート、雪国仕様で暖かいし。
「ん、頑張ろ!」
オリヴィエが頼ってきてくれたわけだし、期待に応えてあげないとね。
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