特等席 オリヴィエ百合夢
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「お前は休めない運命なのかもしれんな」
「やだ何その運命。絶対に変えてみせるわ」
軍到着後、護送車で強盗犯たちを連行する。
車の中で待機していたと思われる強盗たちも、車を檻の形にされていて身動き取れない状態だった。
通りすがりの者たちはもちろん、駆けつけた私すらも目が点になった…。
「おねえちゃん!」
アイリへと少女が駆け寄り、アイリは少女を抱き上げる。
「お姉さん、すごかったでしょ?」
「うん!すごかった!ババババッて悪いおじさんたち捕まえちゃったね!」
「あなたも泣かずに偉かったわ。」
この少女と銀行の中で何があったのかはわからないが、おそらくアイリが護ったんだろう。
「本当にありがとうございました…」
少女の母親がアイリから少女を受け取る。
「何か困ってますか?」
「え?」
ふとアイリが少女の母親に問いかけた。
私も少女の母親を見る。
「電話で、すごく困っているように見えたので」
力になれることなら力になる、と。
…こいつはこういうお人好しの部分があるから色々巻き込まれるんだ…。
「あ…いえ…」
少女の母親は視線を彷徨わせて。
「…その…元旦那に…お金使い込まれてしまって…生活費が…」
困ったように笑った。
「なるほど」
アイリは顎に手を添えて。
「じゃあ、元旦那さんに“お金返してくれないと軍が動くわよ”と脅してみて」
ニコリと笑った。
「え゙」
「そんなこと信じるわけなかろう…」
「信じないならいいのよ。その時は直接交渉しに行ってあげるから」
「そんな時間あるのか?」
「もちろん最優先で対応するわ。こんな小さな娘がいるのに生活費を抜き取るなんて言語道断」
それに、と続け、アイリは少女の頭を撫でて。
「これも何かの縁だし、ね?」
「うん!」
少女に優しく微笑んだ。
そして、銀行強盗事件は怪我人もなく解決した。
「うむ、確かに美味い」
夜、アイリと約束をした食事をする。
「でしょ?一月くらい前にロイ君…いえ友人とね」
「今マスタングの名前ほざいただろ」
「だって奢ってくれるって言うんだもの」
一月前にマスタングの奴と来たらしい。
腹立たしいことこの上ない。
「でもリザとミナトも居たから大丈夫よ」
「ミナト?」
「ほら、“雷の錬金術師”の」
ああ、ついこの間アレックスと戦わせたあいつか。
「なに?名前も知らないのにアレックスと戦わせたの?」
「いや、知らなかったわけじゃない。“雷の”で覚えていたから忘れてしまっていた」
結局は“雷”の力は見れなかったが。
まぁ、こいつほどの“雷”の力ではなかろうがな。
「いやもうね、リザがミナトのこと好きすぎて面白かったわ」
「ああ、確かにあの時もホークアイらしからぬ雰囲気だったな」
食事を食べながら、ホークアイの変わりように付いて話す私たち。
すると。
「きゃあああ!引ったくりよぉ!!」
という悲鳴が響き渡った。
「「……」」
悲鳴のほうを見つめたまま。
「聞こえなかったことに「出来るならしてみろ」
私はクツクツ笑って。
「ほら。やはりお前は休めない運命なんだよ」
そう言うと。
「…っ絶対に変えてみせるんだから!!!待てこのやろーーッッ!」
引ったくり犯を追いかけに行った。
「国軍少将だ。すまんが電話を貸してくれないか」
「少将!?は、はいお使いくださいッ!」
私は支払いを済ませ、電話を借りて。
「オリヴィエ!大通り方面!!」
大声で叫ぶアイリの声を聞き。
「私だ。引ったくり犯が大通り方面へ逃走した。セイフォードが走って追跡中だから合流してくれ」
軍へと通報した。
私はアイリが置いて行った鞄を持ち、店を出る。
「さて、と。」
私も向かうとするか。
到着した頃には捕まえているだろうけど。
しかし、だ。
本当にたまにはゆっくり過ごしたいものだ…。
ちなみに、結局は記帳も出来ずに貯金額を知ることはなかった…。
END
「お前は休めない運命なのかもしれんな」
「やだ何その運命。絶対に変えてみせるわ」
軍到着後、護送車で強盗犯たちを連行する。
車の中で待機していたと思われる強盗たちも、車を檻の形にされていて身動き取れない状態だった。
通りすがりの者たちはもちろん、駆けつけた私すらも目が点になった…。
「おねえちゃん!」
アイリへと少女が駆け寄り、アイリは少女を抱き上げる。
「お姉さん、すごかったでしょ?」
「うん!すごかった!ババババッて悪いおじさんたち捕まえちゃったね!」
「あなたも泣かずに偉かったわ。」
この少女と銀行の中で何があったのかはわからないが、おそらくアイリが護ったんだろう。
「本当にありがとうございました…」
少女の母親がアイリから少女を受け取る。
「何か困ってますか?」
「え?」
ふとアイリが少女の母親に問いかけた。
私も少女の母親を見る。
「電話で、すごく困っているように見えたので」
力になれることなら力になる、と。
…こいつはこういうお人好しの部分があるから色々巻き込まれるんだ…。
「あ…いえ…」
少女の母親は視線を彷徨わせて。
「…その…元旦那に…お金使い込まれてしまって…生活費が…」
困ったように笑った。
「なるほど」
アイリは顎に手を添えて。
「じゃあ、元旦那さんに“お金返してくれないと軍が動くわよ”と脅してみて」
ニコリと笑った。
「え゙」
「そんなこと信じるわけなかろう…」
「信じないならいいのよ。その時は直接交渉しに行ってあげるから」
「そんな時間あるのか?」
「もちろん最優先で対応するわ。こんな小さな娘がいるのに生活費を抜き取るなんて言語道断」
それに、と続け、アイリは少女の頭を撫でて。
「これも何かの縁だし、ね?」
「うん!」
少女に優しく微笑んだ。
そして、銀行強盗事件は怪我人もなく解決した。
「うむ、確かに美味い」
夜、アイリと約束をした食事をする。
「でしょ?一月くらい前にロイ君…いえ友人とね」
「今マスタングの名前ほざいただろ」
「だって奢ってくれるって言うんだもの」
一月前にマスタングの奴と来たらしい。
腹立たしいことこの上ない。
「でもリザとミナトも居たから大丈夫よ」
「ミナト?」
「ほら、“雷の錬金術師”の」
ああ、ついこの間アレックスと戦わせたあいつか。
「なに?名前も知らないのにアレックスと戦わせたの?」
「いや、知らなかったわけじゃない。“雷の”で覚えていたから忘れてしまっていた」
結局は“雷”の力は見れなかったが。
まぁ、こいつほどの“雷”の力ではなかろうがな。
「いやもうね、リザがミナトのこと好きすぎて面白かったわ」
「ああ、確かにあの時もホークアイらしからぬ雰囲気だったな」
食事を食べながら、ホークアイの変わりように付いて話す私たち。
すると。
「きゃあああ!引ったくりよぉ!!」
という悲鳴が響き渡った。
「「……」」
悲鳴のほうを見つめたまま。
「聞こえなかったことに「出来るならしてみろ」
私はクツクツ笑って。
「ほら。やはりお前は休めない運命なんだよ」
そう言うと。
「…っ絶対に変えてみせるんだから!!!待てこのやろーーッッ!」
引ったくり犯を追いかけに行った。
「国軍少将だ。すまんが電話を貸してくれないか」
「少将!?は、はいお使いくださいッ!」
私は支払いを済ませ、電話を借りて。
「オリヴィエ!大通り方面!!」
大声で叫ぶアイリの声を聞き。
「私だ。引ったくり犯が大通り方面へ逃走した。セイフォードが走って追跡中だから合流してくれ」
軍へと通報した。
私はアイリが置いて行った鞄を持ち、店を出る。
「さて、と。」
私も向かうとするか。
到着した頃には捕まえているだろうけど。
しかし、だ。
本当にたまにはゆっくり過ごしたいものだ…。
ちなみに、結局は記帳も出来ずに貯金額を知ることはなかった…。
END
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