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「じゃあ、行ってくるわね。」

「あぁ。くれぐれも無理はするなよ？」

「ん、わかってる」

出掛けるアイリを見送り、部屋に一人きりになる。

間も無く出勤だから、一人きりになるのは僅かな時間だが。

アイリは左目の調子が戻らず、メガネを作った。

紫外線を少しカット出来るメガネで。

「……メガネもなかなかいいな」

メガネ姿もなかなか似合っていた。

あの姿をアルフォンスに見せるのかと思うと、少し面白くはないが。

仕方がないことだ。

どこへ行くのかを聞いても、アイリ自身も知らないようでどこに連れて行ってくれるのかを楽しみにしていた。

私は時計を見つめる。

帰って来るのは夕方か、はたまた夜か。

「……」

アイリはアルフォンスのことを恋愛対象として見てはいないが。

妻が私以外の輩と遊びに行くのはやはり面白くはない。

「ん？」

軍服に着替えるために、寝室へ行けば。

ベッドの上に用意されている軍服の上に。

置き手紙があった。

開いて見てみると。

「……あいつめ」

“嫉妬しないように”

と記載されていた。

私の今の気持ちを理解してるようで、やはり敵わんなと思わされた…。


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