赤眼の鬼 しのぶさん百合夢
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「もしもーし。おはようございます、おはようございまーす」
「………しのぶ、昼間は寝かせてって何回も言ったわよね…?」
「はい、もう10回くらい聞いてます」
「…えぇ、10回くらい言ったわ…」
ある日。
私はとある屋敷を訪ねた。
この屋敷の住人は、屋敷の奥の部屋、日光が届かない暗い部屋で眠っていた。
勝手に上がり込み、奥の部屋に足を踏み入れて。
眠っているところを起こしたものだから、物凄く機嫌が悪い。
「…白麗さん、このお部屋すごくアルコールの匂いがしますよ…」
私が白麗と呼んだこの屋敷の住人は、枕から顔も上げずに。
「…昨日飲みまくったからね…」
そう答えた。
「…というか、昼間の名前は違うでしょ?」
ですが、私が白麗と呼んだものだから顔をこちらに向けてジト目で睨んできた。
「…魅月さん」
「ん、よろしい」
“白麗”と“魅月”、二つの名を持つこの人は。
「魅月さん、お館様からお手紙です」
「えー…また…?耀哉は鬼の私をよく呼ぶわよね…」
実は、鬼なんです。
歴史書には、鬼舞辻無惨と同じ日に鬼にされた女。と記載されていた。
もう一人の始まりの鬼。
今は普通の人間のような瞳と黒髪だけれど、鬼化すると赤い瞳と白銀の髪に変わる。
“赤眼の鬼”と呼ばれ畏れられた鬼で。
“赤眼の鬼”と伝承は有名で、私も子供の頃に亡き父に読み聞かされた記憶があるくらい。
ただ私も姉も、実在なんてするわけがないと存在を信じていなかった。
実際に鬼殺隊に入隊し、色んな人と“赤眼の鬼”の話をしたけれど、伝承は知っているけれど遭遇した人はいなかった。
居るはずがない。
ただの御伽噺だと思っていた。
一月前までは。
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「もしもーし。おはようございます、おはようございまーす」
「………しのぶ、昼間は寝かせてって何回も言ったわよね…?」
「はい、もう10回くらい聞いてます」
「…えぇ、10回くらい言ったわ…」
ある日。
私はとある屋敷を訪ねた。
この屋敷の住人は、屋敷の奥の部屋、日光が届かない暗い部屋で眠っていた。
勝手に上がり込み、奥の部屋に足を踏み入れて。
眠っているところを起こしたものだから、物凄く機嫌が悪い。
「…白麗さん、このお部屋すごくアルコールの匂いがしますよ…」
私が白麗と呼んだこの屋敷の住人は、枕から顔も上げずに。
「…昨日飲みまくったからね…」
そう答えた。
「…というか、昼間の名前は違うでしょ?」
ですが、私が白麗と呼んだものだから顔をこちらに向けてジト目で睨んできた。
「…魅月さん」
「ん、よろしい」
“白麗”と“魅月”、二つの名を持つこの人は。
「魅月さん、お館様からお手紙です」
「えー…また…?耀哉は鬼の私をよく呼ぶわよね…」
実は、鬼なんです。
歴史書には、鬼舞辻無惨と同じ日に鬼にされた女。と記載されていた。
もう一人の始まりの鬼。
今は普通の人間のような瞳と黒髪だけれど、鬼化すると赤い瞳と白銀の髪に変わる。
“赤眼の鬼”と呼ばれ畏れられた鬼で。
“赤眼の鬼”と伝承は有名で、私も子供の頃に亡き父に読み聞かされた記憶があるくらい。
ただ私も姉も、実在なんてするわけがないと存在を信じていなかった。
実際に鬼殺隊に入隊し、色んな人と“赤眼の鬼”の話をしたけれど、伝承は知っているけれど遭遇した人はいなかった。
居るはずがない。
ただの御伽噺だと思っていた。
一月前までは。
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