同期会 オリヴィエ百合夢
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「「………」」
パラパラとガラスの花びらが落ちる。
強く押したつもりはないが、ガラスの薔薇の花びらが割れてしまった。
私もアイリも、周りも無言。
「…錬金術」
「え?」
先に私が口を開く。
「お前は錬金術師なんだから、そのくらい直せるだろう」
そう言うと、アイリは眉間に皺を寄せて。
ガラス薔薇を静かにテーブルに置き。
「ちょっとお手洗いに行って来るわね」
ニコリと笑み、席を立った。
「……お前、今のはやべぇぞ」
静かに怒るアイリの背中を見つめたまま、ミナトが私に言う。
「何に苛ついてるのかは大体わかるけど、それをアイリに当てるのは違うんじゃない?」
サクラにもそう言われて。
「うら!行ってこい!」
「謝ってきたほうがいいぞ」
「アイリなら許してくれるわよ」
「…あぁ」
みんなに背中を押されて、私もアイリの背中を追った…。
だから。
「アイリのことに関しては、オリヴィエもまだまだ子供よねぇ」
「好きすぎるってことだろ」
「「「なんだ惚気か」」」
なんて笑っていたのは知らない…。
「……」
「……」
アイリは洗面台に手を置き、水を出したまま俯いていた。
「…アイリ…」
謝るにもなかなか切り出せずにいると。
「オリヴィエ」
不意に呼ばれた。
「…む」
アイリは俯いたまま。
「確かに錬金術を使えば、あれは直るわ」
そして静かに話し出す。
「でもね。あれはみんなが私のために考えて作ってくれたもの。」
黙って耳を傾ける。
「それを私が錬金術で直してしまったら、みんなの想いが台無しになってしまうの」
「……うむ」
アイリはこちらを向いて。
「時に錬金術は、使ってはいけない場合があることを忘れないで」
真っ直ぐ、私を見つめた。
「…あぁ。すまなかった…」
素直な謝罪に、アイリは一度目を閉じて。
「ん、よろしい」
ニコリといつものように笑ってくれた。
そしてアイリは私の額にキスをして。
「ほら、みんなに謝らないと」
私の手を引いた。
「あぁ。そうだな。」
私もその手を握り返すと。
「ね、サクラとさっき何話してたの?」
「ん?サクラと?」
アイリからの問いかけに首を傾げれば。
「…ほら、密着してたじゃないあなたたち。」
「ああ、あれか」
アイリを守ってやれと言われたやつだな。
「サクラは軍を辞めて飲み屋で働いてたからねー…誘惑されてたんでしょ?」
「阿呆。ミナトがいるのにあいつがそんなことするか」
「じゃあなに?何話してたの?」
あまりにしつこく聞いてくる。
そうか。
嫉妬していたのは私だけじゃないのか。
私はニヤリと笑う。
「大したことじゃないから気にするな」
「なにー!言えないような内容なの!?ねぇ!」
そう言ってやれば、いつものアイリに戻ったようでひどく安心した…。
.
「「………」」
パラパラとガラスの花びらが落ちる。
強く押したつもりはないが、ガラスの薔薇の花びらが割れてしまった。
私もアイリも、周りも無言。
「…錬金術」
「え?」
先に私が口を開く。
「お前は錬金術師なんだから、そのくらい直せるだろう」
そう言うと、アイリは眉間に皺を寄せて。
ガラス薔薇を静かにテーブルに置き。
「ちょっとお手洗いに行って来るわね」
ニコリと笑み、席を立った。
「……お前、今のはやべぇぞ」
静かに怒るアイリの背中を見つめたまま、ミナトが私に言う。
「何に苛ついてるのかは大体わかるけど、それをアイリに当てるのは違うんじゃない?」
サクラにもそう言われて。
「うら!行ってこい!」
「謝ってきたほうがいいぞ」
「アイリなら許してくれるわよ」
「…あぁ」
みんなに背中を押されて、私もアイリの背中を追った…。
だから。
「アイリのことに関しては、オリヴィエもまだまだ子供よねぇ」
「好きすぎるってことだろ」
「「「なんだ惚気か」」」
なんて笑っていたのは知らない…。
「……」
「……」
アイリは洗面台に手を置き、水を出したまま俯いていた。
「…アイリ…」
謝るにもなかなか切り出せずにいると。
「オリヴィエ」
不意に呼ばれた。
「…む」
アイリは俯いたまま。
「確かに錬金術を使えば、あれは直るわ」
そして静かに話し出す。
「でもね。あれはみんなが私のために考えて作ってくれたもの。」
黙って耳を傾ける。
「それを私が錬金術で直してしまったら、みんなの想いが台無しになってしまうの」
「……うむ」
アイリはこちらを向いて。
「時に錬金術は、使ってはいけない場合があることを忘れないで」
真っ直ぐ、私を見つめた。
「…あぁ。すまなかった…」
素直な謝罪に、アイリは一度目を閉じて。
「ん、よろしい」
ニコリといつものように笑ってくれた。
そしてアイリは私の額にキスをして。
「ほら、みんなに謝らないと」
私の手を引いた。
「あぁ。そうだな。」
私もその手を握り返すと。
「ね、サクラとさっき何話してたの?」
「ん?サクラと?」
アイリからの問いかけに首を傾げれば。
「…ほら、密着してたじゃないあなたたち。」
「ああ、あれか」
アイリを守ってやれと言われたやつだな。
「サクラは軍を辞めて飲み屋で働いてたからねー…誘惑されてたんでしょ?」
「阿呆。ミナトがいるのにあいつがそんなことするか」
「じゃあなに?何話してたの?」
あまりにしつこく聞いてくる。
そうか。
嫉妬していたのは私だけじゃないのか。
私はニヤリと笑う。
「大したことじゃないから気にするな」
「なにー!言えないような内容なの!?ねぇ!」
そう言ってやれば、いつものアイリに戻ったようでひどく安心した…。
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