'


戦闘査定当日。

アイリの執務室にて。

「10名、ね」

エントリーした国家錬金術師は10名。

鉄血の錬金術師　バスク・グラン。

豪腕の錬金術師　アレックス・ルイ・アームストロング。

天剣の錬金術師　クロノ・アルバート。

その他諸々、腕に覚えがある者たちがエントリーしている。

「グラン准将やアレックスもかー」

エントリーリストを見て、クスクスと笑う。

「クロノとの試合は4戦目、ね」

エントリーリストを置き、コーヒーを啜り。




「それまでに準備運動をしっかりしないと」




小さく笑みを浮かべた。








「レディースアーンドジェントルメーン！！中央の練兵場へようこそ！！
今日の戦闘査定は強者揃いだから存分に盛り上がってくれイァア！！」

ヒューズがマイクを取り、観覧者たちを盛り上げる。

辺りはワァワァと騒ぎ、大盛り上がりだ。

「…まるで祭り事みたいじゃないか」

「金持ちらも呼んでるところを見ると、戦闘査定という名の余興だな」

その様子を見ているクロノはため息を零す。

「では、私はあちらの席で観させてもらうよ」

佐官から用意されている席があり、ロイはそちらに移動する。

「頑張ってください、アルバート少佐」

「ありがとう、少尉」

リザもロイの後を追う。

「さて。セイフォード少将の錬金術と戦い方を見させてもらうか」

一戦目はグランとの戦闘だ。

クロノは腕を組み、奥に控えるアイリを見つめた。


.