幸福 オリヴィエ百合夢
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「…え、と……」
「その…」
私たちの今の体制は、アイリの服の中に手を差し入れた状態で。
誰が見ても最中だ。
この様子を見て数回視線を彷徨わせて。
「「ま、また来ます…」」
そそくさと去ろうとしたのを。
「待ってぇえ!大丈夫!大丈夫だから!」
アイリが止めた。
…ちっ。
これからだというのに。
キッとバッカニアたちを睨み、私もバッカニアたちの隣を腰を落とす。
ちょこん、と縮こまる男共。
「じゃ、邪魔をしちまったみたいですね…」
「まったくだな。」
イライライライラ。
どうしてくれるんだこの熱。
「そ、そんなことより、こんな遅くまでお疲れ様」
コト、とココアを出す。
「でもまさか、開いてると思いませんでしたよ」
ビクビクと出されたココアを飲むボビー。
「旦那様に食事を、ね」
「で、逆に食べられ「なんだ?バッカニア」い、いえ…何でも…」
キッとまた睨めば、また黙るバッカニア。
そんな私たちにアイリは苦笑いを浮かべて。
「まだみんな起きてるの?」
問いかけると。
「あ、はい。心臓部の生活ラインがようやく復旧したけど、その確認と点検がまだなので…」
ボビーが言った。
すると。
「じゃあ、夜食作って持って行くから、みんなにそう伝えて?」
と。
アイリは小さく笑った。
「本当っすか!ありがとうございます!さっそくみんなに言ってきますね!」
ボビーはココアを飲み干し、早急に去って行った。
「奥方殿、俺のも…」
「もちろん、バッカニア大尉の分も作るから、整備士のみんなを支えてね?」
「アイアイ!」
と、バッカニアも去って行った。
残されたのは私だけ。
「………」
「あからさまに不機嫌を醸し出してるわね」
途中で止められただけではなく、さらに夜食を作るだと…。
「私のこの熱はどうしてくれるんだ」
早くアイリを抱きたくて仕方ないというのに。
「仕方ないでしょー?生活ラインを支えてくれてるから、こうして美味しいご飯を提供できるんだから」
「…ちっ」
イライライライラ。
カウンターテーブルに肘を付き、ブチブチ文句を言っていると。
「ん?」
アイリがこちら側に回ってきて。
「拗ねないでよ、ね?」
と。
「…………」
軽く口付けをしてきた。
「部屋に帰ってからでもいいじゃない。時間はまだあるんだし。」
ね?、と。
また口付けを。
貴様。
そんなことをして、私が我慢出来ると思っているのか。
………。
「アイリ」
「なぁに?……ちょ……ッ」
厨房へ戻ろうとしたアイリの腕を引き、引き寄せて口付ける。
「…ん、ん…っ」
深く深く。
これでもかというくらい深く。
「ふ、あ…っあ…」
ガクガクとアイリの膝が震え、リップノイズを立てて離れた時には。
「…は…は、はぁ…」
ヘナヘナとその場に座り込んでしまった。
そんなアイリの前に屈み、顎を上に向かせて。
「部屋に戻ったら覚悟しておけよ?」
ニヤリと笑ってそう告げると。
途端に顔を真っ赤にさせたアイリだった。
前まではなかった穏やかな心。
前まではなかった満たされた心。
国境を守る者として、気の緩みはいかんのだが。
たまらなく愛おしい者が傍に居ると、こうまで緩んでしまうとはな。
また明日からは気を引き締めて。
“ブリッグズの北壁”の名に恥じぬようにせんとな。
しかし今はまだ少し。
「あっあっあ…っ」
「ココが好きだったな?」
「あっやだ…っだめ…っあっああっ」
―少しだけ、この幸福感を味わわせてくれ。
END
「…え、と……」
「その…」
私たちの今の体制は、アイリの服の中に手を差し入れた状態で。
誰が見ても最中だ。
この様子を見て数回視線を彷徨わせて。
「「ま、また来ます…」」
そそくさと去ろうとしたのを。
「待ってぇえ!大丈夫!大丈夫だから!」
アイリが止めた。
…ちっ。
これからだというのに。
キッとバッカニアたちを睨み、私もバッカニアたちの隣を腰を落とす。
ちょこん、と縮こまる男共。
「じゃ、邪魔をしちまったみたいですね…」
「まったくだな。」
イライライライラ。
どうしてくれるんだこの熱。
「そ、そんなことより、こんな遅くまでお疲れ様」
コト、とココアを出す。
「でもまさか、開いてると思いませんでしたよ」
ビクビクと出されたココアを飲むボビー。
「旦那様に食事を、ね」
「で、逆に食べられ「なんだ?バッカニア」い、いえ…何でも…」
キッとまた睨めば、また黙るバッカニア。
そんな私たちにアイリは苦笑いを浮かべて。
「まだみんな起きてるの?」
問いかけると。
「あ、はい。心臓部の生活ラインがようやく復旧したけど、その確認と点検がまだなので…」
ボビーが言った。
すると。
「じゃあ、夜食作って持って行くから、みんなにそう伝えて?」
と。
アイリは小さく笑った。
「本当っすか!ありがとうございます!さっそくみんなに言ってきますね!」
ボビーはココアを飲み干し、早急に去って行った。
「奥方殿、俺のも…」
「もちろん、バッカニア大尉の分も作るから、整備士のみんなを支えてね?」
「アイアイ!」
と、バッカニアも去って行った。
残されたのは私だけ。
「………」
「あからさまに不機嫌を醸し出してるわね」
途中で止められただけではなく、さらに夜食を作るだと…。
「私のこの熱はどうしてくれるんだ」
早くアイリを抱きたくて仕方ないというのに。
「仕方ないでしょー?生活ラインを支えてくれてるから、こうして美味しいご飯を提供できるんだから」
「…ちっ」
イライライライラ。
カウンターテーブルに肘を付き、ブチブチ文句を言っていると。
「ん?」
アイリがこちら側に回ってきて。
「拗ねないでよ、ね?」
と。
「…………」
軽く口付けをしてきた。
「部屋に帰ってからでもいいじゃない。時間はまだあるんだし。」
ね?、と。
また口付けを。
貴様。
そんなことをして、私が我慢出来ると思っているのか。
………。
「アイリ」
「なぁに?……ちょ……ッ」
厨房へ戻ろうとしたアイリの腕を引き、引き寄せて口付ける。
「…ん、ん…っ」
深く深く。
これでもかというくらい深く。
「ふ、あ…っあ…」
ガクガクとアイリの膝が震え、リップノイズを立てて離れた時には。
「…は…は、はぁ…」
ヘナヘナとその場に座り込んでしまった。
そんなアイリの前に屈み、顎を上に向かせて。
「部屋に戻ったら覚悟しておけよ?」
ニヤリと笑ってそう告げると。
途端に顔を真っ赤にさせたアイリだった。
前まではなかった穏やかな心。
前まではなかった満たされた心。
国境を守る者として、気の緩みはいかんのだが。
たまらなく愛おしい者が傍に居ると、こうまで緩んでしまうとはな。
また明日からは気を引き締めて。
“ブリッグズの北壁”の名に恥じぬようにせんとな。
しかし今はまだ少し。
「あっあっあ…っ」
「ココが好きだったな?」
「あっやだ…っだめ…っあっああっ」
―少しだけ、この幸福感を味わわせてくれ。
END
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