幸福 オリヴィエ百合夢
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「大丈夫…今帰ったの…?」
キングサイズのベッドの上。
眠たげに体を起こすアイリ。
ここは要塞内だから、こんな住宅感などないんだが。
“家みたいなものなんだから改装する”
などとほざいてな。
「あぁ」
「そう、おかえりなさい」
銘刀をベッドの横に立てかけ、上着を脱ぐ。
するとアイリがそれを受け取り、ハンガーに掛けて壁に掛ける。
「ご飯食べる?」
「ん?そうだな。軽く何か食べるか」
まるで夫婦のような会話だろう。
夫婦だからな。
手を出したらタダじゃおかんぞ。
「ん、じゃあ食堂行きましょ」
「あぁ」
食堂があるから、この部屋にはキッチンはない。
食堂へ行けば事足りるから必要ないと私が言った。
まぁ風呂はあるがな。
アイリはカーディガンを羽織り、ベッドから降りる。
私もそれに続き、髪を結い上げてアイリの後ろを歩く。
「こうして要塞内を歩くのも、なんか不思議な感じがするわね」
「そうか?私はそう感じないが」
「あなたはここにずっと居るもの。当たり前じゃない」
前みたいな。
貶し合いはもうない。
する必要がない。
食堂に着き、パチッと灯りを点ける。
エプロンをつけて。
「座っててー」
厨房には、私専用の椅子とテーブルがある。
一人分の大きさだから、そんなに大きくないし邪魔な位置にはないから問題ない。
「奴ら、華が来たと毎日が煩いぞ」
「ふふ、時間出来たらコーヒー飲みに来てくれるわ」
「まったく。お前もそういうのはちゃんと追い返せ」
「なんでよー?休憩も大切な仕事の内でしょ?あなただってたまに来るじゃない」
他愛のない会話。
昔みたいな喧嘩腰ではなく。
のんびりとした会話。
「はい、どうぞ」
「うむ」
毎日アイリの手料理が食える。
それどころか、ずっとアイリが傍に居る。
前までは呼ばねばならなかったが、今はこうしてずっと。
「どう?美味しい?」
「ああ、問題ない」
行き遅れたと思っていた。
こういった幸せ、幸福感を味わえるなど思ってもみなかった。
チラリとアイリを見れば、鼻歌交じりに洗い物をしている。
まったく。
こんなにまで愛おしいなんてな。
「私も阿呆だな」
などと、アイリに気づかれないように小さく呟いた。
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「大丈夫…今帰ったの…?」
キングサイズのベッドの上。
眠たげに体を起こすアイリ。
ここは要塞内だから、こんな住宅感などないんだが。
“家みたいなものなんだから改装する”
などとほざいてな。
「あぁ」
「そう、おかえりなさい」
銘刀をベッドの横に立てかけ、上着を脱ぐ。
するとアイリがそれを受け取り、ハンガーに掛けて壁に掛ける。
「ご飯食べる?」
「ん?そうだな。軽く何か食べるか」
まるで夫婦のような会話だろう。
夫婦だからな。
手を出したらタダじゃおかんぞ。
「ん、じゃあ食堂行きましょ」
「あぁ」
食堂があるから、この部屋にはキッチンはない。
食堂へ行けば事足りるから必要ないと私が言った。
まぁ風呂はあるがな。
アイリはカーディガンを羽織り、ベッドから降りる。
私もそれに続き、髪を結い上げてアイリの後ろを歩く。
「こうして要塞内を歩くのも、なんか不思議な感じがするわね」
「そうか?私はそう感じないが」
「あなたはここにずっと居るもの。当たり前じゃない」
前みたいな。
貶し合いはもうない。
する必要がない。
食堂に着き、パチッと灯りを点ける。
エプロンをつけて。
「座っててー」
厨房には、私専用の椅子とテーブルがある。
一人分の大きさだから、そんなに大きくないし邪魔な位置にはないから問題ない。
「奴ら、華が来たと毎日が煩いぞ」
「ふふ、時間出来たらコーヒー飲みに来てくれるわ」
「まったく。お前もそういうのはちゃんと追い返せ」
「なんでよー?休憩も大切な仕事の内でしょ?あなただってたまに来るじゃない」
他愛のない会話。
昔みたいな喧嘩腰ではなく。
のんびりとした会話。
「はい、どうぞ」
「うむ」
毎日アイリの手料理が食える。
それどころか、ずっとアイリが傍に居る。
前までは呼ばねばならなかったが、今はこうしてずっと。
「どう?美味しい?」
「ああ、問題ない」
行き遅れたと思っていた。
こういった幸せ、幸福感を味わえるなど思ってもみなかった。
チラリとアイリを見れば、鼻歌交じりに洗い物をしている。
まったく。
こんなにまで愛おしいなんてな。
「私も阿呆だな」
などと、アイリに気づかれないように小さく呟いた。
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