ハガレン 旧拍手文置き場
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『クイズ』
「………」
「セイフォード少将?どうしました?」
「少将?」
ある日。
アイリさんが東方司令部へとやって来て。
突然、書類で顔を隠したと思ったら。
「………ックシュ…ッ…う〜…」
くしゃみをした。
「「「………」」」
そこに居合わせた私、ハボック少尉、ブレダ少尉はきょとん顔を浮かべながら口にしたのは。
「……可愛い…」
「可愛いっす…」
「…可愛いっすね」
だった。
「くしゃみは可愛くないでしょー」
「いやー、可愛かったっスよ」
「ハボック少尉、上司にセクハラはやめなさい」
「セクハラ!?どこがっスか!?」
アイリさんはちょっとだけ恥ずかしそうにクスクス笑った。
「でも、風邪ですか?」
「熱はないから、埃か何かでむずむずしただけよ」
風邪だったら悪化する前に病院へ連行するのだけど、そういうわけではなさそうでよかった。
「そういやセイフォード少将、今週のアメ軍通信に特集載ってましたね」
アメ軍通信とは、毎月発行されるアメストリス軍通信のことで。
「忙しいから断ったんだけど、ただ写真撮るだけ!って盗撮されまくったわ」
今月はアイリさんの特集だった。
「あの振り向いてるやつとか、あれ頼まれてポーズしたんすか?」
特集の中に、アイリさんの振り向き様に撮られた写真があった。
……あの目を細めてこちらを見ている眼差し…。
なんて格好良い人なんだろうって思った。
でも、あの表情は真面目な表情ではなく。
「あれクレミン准将に呼ばれたのよ。通信担当の子がクレミン准将に私を呼ぶように言ったみたいで」
「だから嫌な顔をしていたんですね」
苛立っている表情。
「え!?嫌な表情だったんすか!?」
「あは!リザにはバレちゃうわね。クレミン准将に呼ばれるとどうしても眉間に力が入るの」
「まぁ…苦労させられてるっスからね」
クレミン准将に呼ばれただけで眉間に力が入るなんて…。
本当にアイリさんの苦労が目に浮かぶ。
「つーか、今回のナンプレ難しくねぇ?全然解けねぇんだけど…」
ブレダ少尉がアメストリス軍通信に掲載されているナンバープレイスに苦戦していた。
「今回の難しいよな」
「ナンプレ?」
アイリさんが私のデスクにある通信を開き、ナンプレを確認する。
「ふーん…」
数秒ほどナンプレを見たかと思えば。
「……嘘だろ」
「まじっスか…少将…」
「……さすがですね」
アイリさんはスラスラと書き始めた。
さすがはアメストリスで最も優秀な国家錬金術師ね…。
「中尉、見せてください」
「自分で解かないとダメよ」
「中尉だって解いてもらったじゃないっスか!」
「不公平だ!」
なんてハボック少尉とブレダ少尉に文句を言われて、仕方なく見せた。
というより、冗談だから見せないわけないのだけどね。
「でも、こんな難しくて景品ショボいよな…」
「景品も経費だから、お金ないのよ」
アイリさんは苦笑を零して、少し考えて小さく笑う。
……何か企んでる表情ね。
「じゃあ、あなたたちに問題を出してあげる」
「え?セイフォード少将が?」
「正解したら何かあります?」
アイリさんは私の肩に手を置いて。
「“1+1=”の答えは?」
「え!?!?」
「んな簡単な…」
「セイフォード少将、いくらなんでもそれは俺らを馬鹿にしすぎっスよ」
目を細めながら。
「1時間以内に解けたら、キスをしてあげる」
ニコリと笑った。
「「「え!?!?!?」」」
待って。
待ってよアイリさん。
「キス!?マジで!!!!」
「えぇ、まじで」
「二言はないっスよね!?!?」
「えぇ、ないわ」
そうしてアイリさんは、書類を持って。
「じゃあ、ちょっとグラマン中将と会議をしてくるから、終わるまでには解けてるかしらね?」
クスリと笑み、オフィスを出て行った。
「絶対解く!!!」
「中尉には悪いですが絶対に解きます!!」
「………」
ハボック少尉とブレダ少尉は紙に計算式を書き始めて。
「キスがご褒美だし、絶対に2じゃないよな」
「あぁ、しかも制限時間まであるんだぞ?2なわけがねぇ」
「だよな。それにあの人は国家錬金術師でアホみたいに頭良いし、どこかに引っ掛けがあるはずだ」
なんて、ああだこうだと言いながら。
ご褒美のキスのために、必死に考えている。
「……あなたたちはもう…」
そんな二人に呆れながら。
…アイリさん、解かれたらどうするのよ…。
二人が正解を導き出してしまうのではないかと不安しかなかった。
1時間後。
「解けたー?」
オフィスに戻って来たアイリさんは、二人に問いかけた。
けれど、二人はデスクに突っ伏して。
「……まったく解けません」
「このナンプレより難しい…」
正解を導き出せなかった模様。
「あら、じゃあ答えは“わからない”でいいのかしら?」
「降参っス…」
「ご褒美がもらえないのは残念っスけど…わかりませんでした…」
アイリさんはクスクス笑って。
「リザ、答えは?」
私に答えを求めて来たから。
「2です」
至極普通に答えを口にした。
「せいかーい」
アイリさんが笑みを浮かべてくれた。
「「はぁ!?!?!?」」
二人はガバッと顔を上げて。
「いやいやいやいや!!!え!?2!?!?」
「2なんスか!?え!?絶対難しい問題な感じでしたよね!?」
猛抗議。
「あら、私は“1+1=の答えは?”しか言ってないわよ?」
「え…でもキスって…」
「えぇ、正解したらキスをしてあげるとも言ったけれど、あなたたちの答えは“わからない”でしょ?」
「え?いやいや…えー!?騙されたー!?」
意味がわからない、というような二人に。
「…あなたたちは騙されたのではなく、“1時間以内に解ければキス”と“セイフォード少将は国家錬金術師”に惑わされただけよ」
アイリさんに心理を利用されただけ。
「国家錬金術師であるセイフォード少将が、“1時間以内”という制限付きで、しかも“解ければキス”という特別なご褒美を用意する。さらに、“恋人がいるのにキス”なんて絶対に簡単なわけがない。と思い込まされていただけの話よ」
「パーフェクトよ、リザ」
クスクス笑うアイリさんと。
「うそーん…」
「そんなぁ…」
あからさまに肩を落とした二人に、私はため息を吐く。
「…でも、なんで中尉はわかったんスか…?」
ハボック少尉の問いに。
「セイフォード少将の性格を熟知しているからに決まってるでしょう」
「つまり愛の力ね」
「いつでもどこでも惚気やがりますね!」
悔しがる二人に笑みを浮かべながら。
「さて、と。そろそろ中央に戻ろうかな」
「あ、はい。…お見送りします」
アイリさんがオフィスを出る時に。
「今度は普通の問題を出してあげるわ」
なんて言ったって。
「次こそ絶対に解けないに決まってる…」
「これだから天才ってやつぁ…」
二人はブーブーと文句を言うに決まってるじゃない。
アイリさんの執務室で、コートを羽織るアイリさん。
「あー楽しかった」
「答えられたらどうするつもりだったんですか?」
「それはあれよ、額かほっぺにチューかなぁ」
「……もう、あなたは」
答えられなかったからよかったけど、もしも正解を出されたらっていう私の気持ちも少しは考えてほしいわよ…。
……というか。
「……アイリさん」
「!あら、仕事中に名前を呼ぶなんて甘えたいってことかしら?」
私は辺りを見回し、誰もいないのに誰もいないことを確認して。
「……私は正解しましたが」
「ん?」
アイリさんに歩み寄って、コートを掴んで。
「……先程の…クイズの…」
私はちゃんと正解した。
だから…。
「…その…ご褒美…っ」
…恥ずかしい。
でも、ご褒美はほしいから…。
「…やぁだ可愛過ぎてヤバいんだけどー…」
アイリさんは口を押さえて真っ赤な顔を逸らした。
「…っ」
ギュッと強くコートを握る。
アイリさんは私へと視線を戻して。
「……ご褒美ほしい?」
私の顎に手を添え上を向かせて。
「……欲しいです」
ゴクリと息を呑む音すら聞こえてしまうくらいに。
ドキドキと高鳴る心音が聞こえてしまうくらいに。
アイリさんは私の両頬に手を添えて。
「……ん…」
キスをした。
「…ん…っン…っ」
というか…。
「んぅ…っふ…っン…っ」
激し…くて…っ深い…っ
舌を絡ませ合って、含みきれなかった唾液が私の顎を伝うのがわかる。
「…ん…ぅ…っ…っはぁ…はぁ…」
リップノイズを立てて離れれば、透明な糸が私たちを繋いだ。
「……ご褒美はどうだった?」
「………」
どうって…。
私はアイリさんの胸に顔を埋めて。
「…足りませんが我慢します」
小さくそう呟くと。
「…はぁ…可愛い…なんでこんなに可愛いのかしら…はぁヤバい…」
ギュウッと抱き締め返してくれた。
離れたくないけれど、勤務先が違うから仕方ない。
「…仕事が終わったら行くからね」
「…はい…待ってます」
明日の始発で帰るだろうけれど、少しでも一緒に居られるなら私は嬉しい。
そうして。
「あ…っぁ…っも…っまたイ…っ」
「たくさんご褒美あげちゃうから、何回でもイっていいわよ?」
…何度も何度も抱かれて。
「…ああいうことはあれが最後ですからね」
「はーい。わかりましたー」
万が一答えられたら困るから、ああいう問題はあれが最後だと約束してもらった。
あとはまぁ…。
「……アイリさん、私は空腹です」
「じゃんけんでどっちがご飯作るか決めない?」
「………好きです、アイリさん」
「やぁだ…私の性格を利用しないでよもう…!作りますよズルいなぁもう!」
アイリさんとまったりのんびり過ごしました。
END
「………」
「セイフォード少将?どうしました?」
「少将?」
ある日。
アイリさんが東方司令部へとやって来て。
突然、書類で顔を隠したと思ったら。
「………ックシュ…ッ…う〜…」
くしゃみをした。
「「「………」」」
そこに居合わせた私、ハボック少尉、ブレダ少尉はきょとん顔を浮かべながら口にしたのは。
「……可愛い…」
「可愛いっす…」
「…可愛いっすね」
だった。
「くしゃみは可愛くないでしょー」
「いやー、可愛かったっスよ」
「ハボック少尉、上司にセクハラはやめなさい」
「セクハラ!?どこがっスか!?」
アイリさんはちょっとだけ恥ずかしそうにクスクス笑った。
「でも、風邪ですか?」
「熱はないから、埃か何かでむずむずしただけよ」
風邪だったら悪化する前に病院へ連行するのだけど、そういうわけではなさそうでよかった。
「そういやセイフォード少将、今週のアメ軍通信に特集載ってましたね」
アメ軍通信とは、毎月発行されるアメストリス軍通信のことで。
「忙しいから断ったんだけど、ただ写真撮るだけ!って盗撮されまくったわ」
今月はアイリさんの特集だった。
「あの振り向いてるやつとか、あれ頼まれてポーズしたんすか?」
特集の中に、アイリさんの振り向き様に撮られた写真があった。
……あの目を細めてこちらを見ている眼差し…。
なんて格好良い人なんだろうって思った。
でも、あの表情は真面目な表情ではなく。
「あれクレミン准将に呼ばれたのよ。通信担当の子がクレミン准将に私を呼ぶように言ったみたいで」
「だから嫌な顔をしていたんですね」
苛立っている表情。
「え!?嫌な表情だったんすか!?」
「あは!リザにはバレちゃうわね。クレミン准将に呼ばれるとどうしても眉間に力が入るの」
「まぁ…苦労させられてるっスからね」
クレミン准将に呼ばれただけで眉間に力が入るなんて…。
本当にアイリさんの苦労が目に浮かぶ。
「つーか、今回のナンプレ難しくねぇ?全然解けねぇんだけど…」
ブレダ少尉がアメストリス軍通信に掲載されているナンバープレイスに苦戦していた。
「今回の難しいよな」
「ナンプレ?」
アイリさんが私のデスクにある通信を開き、ナンプレを確認する。
「ふーん…」
数秒ほどナンプレを見たかと思えば。
「……嘘だろ」
「まじっスか…少将…」
「……さすがですね」
アイリさんはスラスラと書き始めた。
さすがはアメストリスで最も優秀な国家錬金術師ね…。
「中尉、見せてください」
「自分で解かないとダメよ」
「中尉だって解いてもらったじゃないっスか!」
「不公平だ!」
なんてハボック少尉とブレダ少尉に文句を言われて、仕方なく見せた。
というより、冗談だから見せないわけないのだけどね。
「でも、こんな難しくて景品ショボいよな…」
「景品も経費だから、お金ないのよ」
アイリさんは苦笑を零して、少し考えて小さく笑う。
……何か企んでる表情ね。
「じゃあ、あなたたちに問題を出してあげる」
「え?セイフォード少将が?」
「正解したら何かあります?」
アイリさんは私の肩に手を置いて。
「“1+1=”の答えは?」
「え!?!?」
「んな簡単な…」
「セイフォード少将、いくらなんでもそれは俺らを馬鹿にしすぎっスよ」
目を細めながら。
「1時間以内に解けたら、キスをしてあげる」
ニコリと笑った。
「「「え!?!?!?」」」
待って。
待ってよアイリさん。
「キス!?マジで!!!!」
「えぇ、まじで」
「二言はないっスよね!?!?」
「えぇ、ないわ」
そうしてアイリさんは、書類を持って。
「じゃあ、ちょっとグラマン中将と会議をしてくるから、終わるまでには解けてるかしらね?」
クスリと笑み、オフィスを出て行った。
「絶対解く!!!」
「中尉には悪いですが絶対に解きます!!」
「………」
ハボック少尉とブレダ少尉は紙に計算式を書き始めて。
「キスがご褒美だし、絶対に2じゃないよな」
「あぁ、しかも制限時間まであるんだぞ?2なわけがねぇ」
「だよな。それにあの人は国家錬金術師でアホみたいに頭良いし、どこかに引っ掛けがあるはずだ」
なんて、ああだこうだと言いながら。
ご褒美のキスのために、必死に考えている。
「……あなたたちはもう…」
そんな二人に呆れながら。
…アイリさん、解かれたらどうするのよ…。
二人が正解を導き出してしまうのではないかと不安しかなかった。
1時間後。
「解けたー?」
オフィスに戻って来たアイリさんは、二人に問いかけた。
けれど、二人はデスクに突っ伏して。
「……まったく解けません」
「このナンプレより難しい…」
正解を導き出せなかった模様。
「あら、じゃあ答えは“わからない”でいいのかしら?」
「降参っス…」
「ご褒美がもらえないのは残念っスけど…わかりませんでした…」
アイリさんはクスクス笑って。
「リザ、答えは?」
私に答えを求めて来たから。
「2です」
至極普通に答えを口にした。
「せいかーい」
アイリさんが笑みを浮かべてくれた。
「「はぁ!?!?!?」」
二人はガバッと顔を上げて。
「いやいやいやいや!!!え!?2!?!?」
「2なんスか!?え!?絶対難しい問題な感じでしたよね!?」
猛抗議。
「あら、私は“1+1=の答えは?”しか言ってないわよ?」
「え…でもキスって…」
「えぇ、正解したらキスをしてあげるとも言ったけれど、あなたたちの答えは“わからない”でしょ?」
「え?いやいや…えー!?騙されたー!?」
意味がわからない、というような二人に。
「…あなたたちは騙されたのではなく、“1時間以内に解ければキス”と“セイフォード少将は国家錬金術師”に惑わされただけよ」
アイリさんに心理を利用されただけ。
「国家錬金術師であるセイフォード少将が、“1時間以内”という制限付きで、しかも“解ければキス”という特別なご褒美を用意する。さらに、“恋人がいるのにキス”なんて絶対に簡単なわけがない。と思い込まされていただけの話よ」
「パーフェクトよ、リザ」
クスクス笑うアイリさんと。
「うそーん…」
「そんなぁ…」
あからさまに肩を落とした二人に、私はため息を吐く。
「…でも、なんで中尉はわかったんスか…?」
ハボック少尉の問いに。
「セイフォード少将の性格を熟知しているからに決まってるでしょう」
「つまり愛の力ね」
「いつでもどこでも惚気やがりますね!」
悔しがる二人に笑みを浮かべながら。
「さて、と。そろそろ中央に戻ろうかな」
「あ、はい。…お見送りします」
アイリさんがオフィスを出る時に。
「今度は普通の問題を出してあげるわ」
なんて言ったって。
「次こそ絶対に解けないに決まってる…」
「これだから天才ってやつぁ…」
二人はブーブーと文句を言うに決まってるじゃない。
アイリさんの執務室で、コートを羽織るアイリさん。
「あー楽しかった」
「答えられたらどうするつもりだったんですか?」
「それはあれよ、額かほっぺにチューかなぁ」
「……もう、あなたは」
答えられなかったからよかったけど、もしも正解を出されたらっていう私の気持ちも少しは考えてほしいわよ…。
……というか。
「……アイリさん」
「!あら、仕事中に名前を呼ぶなんて甘えたいってことかしら?」
私は辺りを見回し、誰もいないのに誰もいないことを確認して。
「……私は正解しましたが」
「ん?」
アイリさんに歩み寄って、コートを掴んで。
「……先程の…クイズの…」
私はちゃんと正解した。
だから…。
「…その…ご褒美…っ」
…恥ずかしい。
でも、ご褒美はほしいから…。
「…やぁだ可愛過ぎてヤバいんだけどー…」
アイリさんは口を押さえて真っ赤な顔を逸らした。
「…っ」
ギュッと強くコートを握る。
アイリさんは私へと視線を戻して。
「……ご褒美ほしい?」
私の顎に手を添え上を向かせて。
「……欲しいです」
ゴクリと息を呑む音すら聞こえてしまうくらいに。
ドキドキと高鳴る心音が聞こえてしまうくらいに。
アイリさんは私の両頬に手を添えて。
「……ん…」
キスをした。
「…ん…っン…っ」
というか…。
「んぅ…っふ…っン…っ」
激し…くて…っ深い…っ
舌を絡ませ合って、含みきれなかった唾液が私の顎を伝うのがわかる。
「…ん…ぅ…っ…っはぁ…はぁ…」
リップノイズを立てて離れれば、透明な糸が私たちを繋いだ。
「……ご褒美はどうだった?」
「………」
どうって…。
私はアイリさんの胸に顔を埋めて。
「…足りませんが我慢します」
小さくそう呟くと。
「…はぁ…可愛い…なんでこんなに可愛いのかしら…はぁヤバい…」
ギュウッと抱き締め返してくれた。
離れたくないけれど、勤務先が違うから仕方ない。
「…仕事が終わったら行くからね」
「…はい…待ってます」
明日の始発で帰るだろうけれど、少しでも一緒に居られるなら私は嬉しい。
そうして。
「あ…っぁ…っも…っまたイ…っ」
「たくさんご褒美あげちゃうから、何回でもイっていいわよ?」
…何度も何度も抱かれて。
「…ああいうことはあれが最後ですからね」
「はーい。わかりましたー」
万が一答えられたら困るから、ああいう問題はあれが最後だと約束してもらった。
あとはまぁ…。
「……アイリさん、私は空腹です」
「じゃんけんでどっちがご飯作るか決めない?」
「………好きです、アイリさん」
「やぁだ…私の性格を利用しないでよもう…!作りますよズルいなぁもう!」
アイリさんとまったりのんびり過ごしました。
END