一人じゃない リザさん百合夢
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「…相席、いいですか?」
「!えぇ、どうぞ」
アイリの真実がロイに知られてしまってから数日経った。
ロイが緊急会議に呼ばれたその日。
リザがアイリの自宅近くにある公園で、アイリを待っていた。
ロイから聞いたであろう真実を、自分で確かめるために。
裏切り者と罵られる覚悟はとうの昔に出来ていた。
しかし、リザという愛しい人が現れてから。
その覚悟が揺らぎ始めた。
リザにだけは嫌われたくないと思い、自分のしていることは本当に正しいことなのかを疑い始めてしまった。
正しいかはもうわからない。
でも、成さなければならないことだから。
たとえみんなに嫌われようと、裏切り者と罵られようと。
自分が大切だと思う人たちを守るために。
この国の未来のために。
だからこそ。
『もう独りで戦わないで。私も、私たちも一緒に戦わせてください。一緒に背負わせてほしい』
アイリにとってリザのこの言葉は衝撃だった。
『私たちは守られてばかりいるほど、弱くないんですよ。アイリさん』
裏切り者だと罵らずに。
アイリの行動を信じ、自ら茨の道を歩くアイリに手を差し伸べた。
罵られたくなかった。
嫌われたくなかった。
でも自分は、罵られることをしている。
嫌われることをしている。
戦わなければならなくなるかもしれない行動をしている。
“裏切り者”と言われる覚悟をしていたのに。
リザはアイリへ歩み寄り、手を取って、頬に触れて。
『だから、泣かないで』
綺麗に微笑んだ瞬間。
『…リザ…』
アイリの瞳から涙が零れた。
零れた涙は、次から次へと止めどなく零れ続けた。
救われていく。
心が救われていくのがわかった。
リザの言葉と、この愛情に。
明日からまた戦える。
頑張れる。
アイリは初めて流した涙を拭わずに。
自分の頬にある手を取り引き寄せて。
静かにリザの唇にキスを落とした。
愛しい。
本当に愛しい。
愛しい人なんて作るべきではなかったとさえ思っていたのに。
この瞬間に“リザが居てくれてよかった”と心から思った。
『…アイリさん、大丈夫なんですか…?』
あの後別れ際に、リザがアイリにそう問うと。
『リザが居るから、大丈夫よ』
アイリは強く、優しく。
揺るぎない眼差しで、綺麗に微笑んだ。
『しばらくはちゃんと会えないけど、必ず時間作るから』
『わかりました。無理はしないでくださいね』
そうして二人は、笑みを浮かべて。
別々の道を歩き出した。
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「…相席、いいですか?」
「!えぇ、どうぞ」
アイリの真実がロイに知られてしまってから数日経った。
ロイが緊急会議に呼ばれたその日。
リザがアイリの自宅近くにある公園で、アイリを待っていた。
ロイから聞いたであろう真実を、自分で確かめるために。
裏切り者と罵られる覚悟はとうの昔に出来ていた。
しかし、リザという愛しい人が現れてから。
その覚悟が揺らぎ始めた。
リザにだけは嫌われたくないと思い、自分のしていることは本当に正しいことなのかを疑い始めてしまった。
正しいかはもうわからない。
でも、成さなければならないことだから。
たとえみんなに嫌われようと、裏切り者と罵られようと。
自分が大切だと思う人たちを守るために。
この国の未来のために。
だからこそ。
『もう独りで戦わないで。私も、私たちも一緒に戦わせてください。一緒に背負わせてほしい』
アイリにとってリザのこの言葉は衝撃だった。
『私たちは守られてばかりいるほど、弱くないんですよ。アイリさん』
裏切り者だと罵らずに。
アイリの行動を信じ、自ら茨の道を歩くアイリに手を差し伸べた。
罵られたくなかった。
嫌われたくなかった。
でも自分は、罵られることをしている。
嫌われることをしている。
戦わなければならなくなるかもしれない行動をしている。
“裏切り者”と言われる覚悟をしていたのに。
リザはアイリへ歩み寄り、手を取って、頬に触れて。
『だから、泣かないで』
綺麗に微笑んだ瞬間。
『…リザ…』
アイリの瞳から涙が零れた。
零れた涙は、次から次へと止めどなく零れ続けた。
救われていく。
心が救われていくのがわかった。
リザの言葉と、この愛情に。
明日からまた戦える。
頑張れる。
アイリは初めて流した涙を拭わずに。
自分の頬にある手を取り引き寄せて。
静かにリザの唇にキスを落とした。
愛しい。
本当に愛しい。
愛しい人なんて作るべきではなかったとさえ思っていたのに。
この瞬間に“リザが居てくれてよかった”と心から思った。
『…アイリさん、大丈夫なんですか…?』
あの後別れ際に、リザがアイリにそう問うと。
『リザが居るから、大丈夫よ』
アイリは強く、優しく。
揺るぎない眼差しで、綺麗に微笑んだ。
『しばらくはちゃんと会えないけど、必ず時間作るから』
『わかりました。無理はしないでくださいね』
そうして二人は、笑みを浮かべて。
別々の道を歩き出した。
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