一番 リザさん百合夢
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「……はぁ…」
自宅で。
ハヤテ号の頭を撫でながら、花火大会の広告を見つめる。
“花火大会”・“浴衣”・“たくさんの露店”
“東洋の花火大会をモチーフにした最高の花火大会”
何度も目で追う文字に、何度もため息を零す。
「誘うだけ誘ってみればよかったのかしら…」
ダメでもともと、という気持ちで声をかければよかったと今更後悔。
奥手にばかりなってちゃダメだとレベッカには言われるけれど。
なかなか勇気を出すことが出来ない。
それに、ダメでもともとなんて思いたくない。
誘うからには断られたくないという気持ちの方が強くて、だからこそ断っているのを見ると誘えなくなる。
セイフォード少将にとって私はただの部下。
直属ではないにしろ、たくさんいる部下のうちの一人。
「…はぁ…」
仕方ないことだとわかっているのに、あの優しさに少しだけ期待をしてしまっている自分がいる。
「…本当、勘違いも甚だしいわよね…」
ハヤテ号を抱き上げ、ハヤテ号の体に顔を埋める。
「キュ~ン…」
元気がない飼い主を慰めてくれるかのように、腕を舐めてくれるハヤテ号。
「ハヤテ号…どうしたら両想いになれると思う?」
「クン?」
なんて、犬に聞いたってわからないわよね…。
明日レベッカに………。
レベッカに相談したって、
『あんたが勇気を出すだけよ』
って言われるだけだろうし…。
でも、何かと背中を押してくれるのよね。
「…明日相談してみようかしら…」
ハヤテ号を抱き上げ、カレンダーの前に立つ。
「…花火大会、か…」
花火大会という特別な夜に、セイフォード少将と1時間でも過ごせれば…。
「一生の思い出よね…」
私らしくない言葉と想いだけど。
あの方はそれだけ特別な方だから。
「今日は一緒に寝ましょうか、ハヤテ号」
「ワン!」
ハヤテ号を抱き上げて、ハヤテ号と一緒に眠った。
––––
「あんたが勇気を出すだけね」
「………」
翌日、お昼に食堂でレベッカと昼食を摂る。
で、相談してみたらやっぱり言われた言葉。
「なんで誘わなかったの?」
「花火大会当日も仕事だと他の方々に言っていたんだもの。誘えないじゃない」
「あんたねー…」
レベッカは呆れるようにため息を零して。
「いくら忙しいセイフォード少将でも、夜は少しくらい時間あるでしょ?」
帰って寝ないとダメなんだから、と。
レベッカは言う。
「…忙しいからこそ、休める時に休んでいただきたいの」
「…あんた、セイフォード少将とデートしたいの?したくないの?どっち?」
……デート。
「それは…」
葛藤してしまう。
休める時に休んでほしい気持ちと、ご一緒したい気持ち。
どちらも同じくらいの気持ちだから、天秤にかけたってどちらにも傾かない。
「花火大会って特別な夜なんだから、少しくらい望んでもいいと思うけどなぁ」
なんてレベッカは頬杖を付く。
「……まぁ…ね…」
花火大会という特別な夜。
少しくらい、望んでも。
バチは当たらないわよね。
電話…ではあれだから…今度の非番に中央司令部へ行って。
お誘いしてみよう。
断られたら仕方ない。
落ち込むかもしれないけれど、誘わないで当日迎えるよりいいから。
ちょっとずつでも進まないと。
「…今度の非番に誘ってみるわ」
「それがいいわね。フラれたら慰めてあげるわ」
「えぇ、お願いね」
持つべきものは友。
私たちは笑い合った。
.
「……はぁ…」
自宅で。
ハヤテ号の頭を撫でながら、花火大会の広告を見つめる。
“花火大会”・“浴衣”・“たくさんの露店”
“東洋の花火大会をモチーフにした最高の花火大会”
何度も目で追う文字に、何度もため息を零す。
「誘うだけ誘ってみればよかったのかしら…」
ダメでもともと、という気持ちで声をかければよかったと今更後悔。
奥手にばかりなってちゃダメだとレベッカには言われるけれど。
なかなか勇気を出すことが出来ない。
それに、ダメでもともとなんて思いたくない。
誘うからには断られたくないという気持ちの方が強くて、だからこそ断っているのを見ると誘えなくなる。
セイフォード少将にとって私はただの部下。
直属ではないにしろ、たくさんいる部下のうちの一人。
「…はぁ…」
仕方ないことだとわかっているのに、あの優しさに少しだけ期待をしてしまっている自分がいる。
「…本当、勘違いも甚だしいわよね…」
ハヤテ号を抱き上げ、ハヤテ号の体に顔を埋める。
「キュ~ン…」
元気がない飼い主を慰めてくれるかのように、腕を舐めてくれるハヤテ号。
「ハヤテ号…どうしたら両想いになれると思う?」
「クン?」
なんて、犬に聞いたってわからないわよね…。
明日レベッカに………。
レベッカに相談したって、
『あんたが勇気を出すだけよ』
って言われるだけだろうし…。
でも、何かと背中を押してくれるのよね。
「…明日相談してみようかしら…」
ハヤテ号を抱き上げ、カレンダーの前に立つ。
「…花火大会、か…」
花火大会という特別な夜に、セイフォード少将と1時間でも過ごせれば…。
「一生の思い出よね…」
私らしくない言葉と想いだけど。
あの方はそれだけ特別な方だから。
「今日は一緒に寝ましょうか、ハヤテ号」
「ワン!」
ハヤテ号を抱き上げて、ハヤテ号と一緒に眠った。
––––
「あんたが勇気を出すだけね」
「………」
翌日、お昼に食堂でレベッカと昼食を摂る。
で、相談してみたらやっぱり言われた言葉。
「なんで誘わなかったの?」
「花火大会当日も仕事だと他の方々に言っていたんだもの。誘えないじゃない」
「あんたねー…」
レベッカは呆れるようにため息を零して。
「いくら忙しいセイフォード少将でも、夜は少しくらい時間あるでしょ?」
帰って寝ないとダメなんだから、と。
レベッカは言う。
「…忙しいからこそ、休める時に休んでいただきたいの」
「…あんた、セイフォード少将とデートしたいの?したくないの?どっち?」
……デート。
「それは…」
葛藤してしまう。
休める時に休んでほしい気持ちと、ご一緒したい気持ち。
どちらも同じくらいの気持ちだから、天秤にかけたってどちらにも傾かない。
「花火大会って特別な夜なんだから、少しくらい望んでもいいと思うけどなぁ」
なんてレベッカは頬杖を付く。
「……まぁ…ね…」
花火大会という特別な夜。
少しくらい、望んでも。
バチは当たらないわよね。
電話…ではあれだから…今度の非番に中央司令部へ行って。
お誘いしてみよう。
断られたら仕方ない。
落ち込むかもしれないけれど、誘わないで当日迎えるよりいいから。
ちょっとずつでも進まないと。
「…今度の非番に誘ってみるわ」
「それがいいわね。フラれたら慰めてあげるわ」
「えぇ、お願いね」
持つべきものは友。
私たちは笑い合った。
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