一番 リザさん百合夢
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数日後。
マスタング大佐の定例会議で、中央司令部へ訪れた。
「…いらっしゃるかしら」
マスタング大佐を待っている間、私はセイフォード少将へご挨拶をと思い、セイフォード少将の執務室へ足を進める。
…まぁ…花火大会に誘えれば…いいんだけど…。
きっとたくさんの人に誘われているわよね。
セイフォード少将を慕う女性軍人はたくさんいるし、何より優しいし綺麗だし。
慕わない人なんているの?というくらい人格者だと思っている。
セイフォード少将の執務室に繋がる廊下の角を曲がった時。
「あ、いたいた!セイフォード少将!お疲れ様です!」
3名の女性軍人たちが走ってきて。
「!ご苦労様。どうしたの?」
執務室から出てきたセイフォード少将を呼び止めた。
…きっと花火大会の誘いよね。
「来月の花火大会なんですが、ご予定ありますか!?」
やっぱり…。
「花火大会?ああ、東洋の花火大会をモチーフにしたっていうやつよね」
「はい!よかったら私たちと一緒に行きませんか!?」
「え?」
「ぜひセイフォード少将と一緒に行きたいです!」
「どうですか!?」
セイフォード少将は3人の女性軍人に詰め寄られながら。
「なになになにー?何奢ってほしいのー?」
クスクス笑う。
慕っているから誘われてるんじゃく、ただ奢ってほしいから誘われていると思っているみたい。
「違いますよー!一緒に行きたいなって思って!」
「奢ってほしいわけじゃないですから!」
女性軍人たちはセイフォード少将の笑みに頬を赤らめて。
「ふふっ。ごめんね、花火大会の日も仕事なのよ」
やっぱり仕事のようで、女性軍人たちの誘いを断って。
「えー…残念ー…」
「でももし時間できたら…!」
「時間出来たら一緒に行きましょうね!」
「えぇ、誘ってくれてありがとね」
なんて名残惜しみながら、女性軍人たちは去って行った。
「!あら、リザじゃない」
「あ…」
セイフォード少将が踵を返した時、私に気付いてくれた。
「お疲れ様です、セイフォード少将」
敬礼をすれば、片手を上げてくれたので敬礼を解いて後ろ手を組む。
「あなたもね。今日はどうして中央に?」
「マスタング大佐の定例会議です」
「あー、佐官の会議は今日だったか」
佐官の定例会議は年に一度あり、今年は少しだけ遅れての会議。
「マスタング大佐を待っている間に、少将にご挨拶をと思って」
「そう。わざわざありがとね」
セイフォード少将に手招きをされ、少将の執務室へと入る。
「ロイ君はどう?相変わらず?」
コーヒーを入れてくれて、ソファーに座るよう促された。
「ありがとうございます。はい…相変わらずサボり魔で…」
「あは!やっぱり一度お灸を据えないとダメかなぁ」
そう言いながら、セイフォード少将はクスクス笑うだけ。
マスタング大佐はサボり魔だけど、優秀な人材であることはわかっているし、何よりセイフォード少将とマスタング大佐の仲は深く揺るぎないから。
……羨ましいです…大佐…。
「しょっちゅう抜け出す上司を放って、私の副官にならない?」
これも冗談なのよね。
だから。
「それもいいですね。手続きをお願いします」
と、冗談に乗ってみると。
「早急に手続きを致します」
なんて、またクスクス笑った。
私たちマスタング大佐の部下には優しく、こうして冗談を言い合ったり出来る。
全てはマスタング大佐と、東部を仕切るグラマン中将のおかげ。
…いつか、私もマスタング大佐たちのようなセイフォード少将との深い絆を結びたい。
というか。
本来の目的を忘れていたわ…。
けど、セイフォード少将は花火大会当日も仕事だと仰っていたから、お誘いしても無理よね…。
「あっと、これは大総統の判が必要なやつだった」
セイフォード少将は書類を茶封筒に入れて。
「私は行くけど、ロイ君が来るまで居てもいいからね」
「あ、はい…ありがとうございます…」
本来は少将という階級の執務室に長居するものではないのだろうけど。
「じゃあ、またね」
「はい…また…」
セイフォード少将は居ても良いと仰っていたし…。
少しだけ…椅子に…座らせて…もらおうかしら…。
と。
椅子に座った時に。
ガチャ
「忘れた忘れた」
「!!」
セイフォード少将が戻られて。
「あら」
「す、すみません…!」
私を見て、クスクス笑いながら。
「座り心地良いでしょ?」
他の将官なら怒りそうなことも怒らずで。
歩み寄ってきて、引き出しからもう一つの茶封筒を取り出して。
「あ…はい座り心地良いです…ではなくて…!すぐに避けます!!」
「あ、大丈夫よ。座り心地の良い高い椅子を堪能してて」
そう仰り、すぐに執務室から出て行った。
「…優しさなのか、甘さなのか…どちらかしら」
多分両方。
セイフォード少将のデスクに触れて。
「…これ以上…好きにさせないで…」
デスクに額を付けた。
好きが膨らんでいく。
どんどん大きくなっていく。
まだ自分で制御出来るけれど。
これ以上膨らむと。
「……苦しいです…セイフォード少将…」
破裂してしまうかもしれない。
それからしばらくしてマスタング大佐が戻り、私は一度だけセイフォード少将の執務室へ振り返って。
中央司令部を後にした。
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数日後。
マスタング大佐の定例会議で、中央司令部へ訪れた。
「…いらっしゃるかしら」
マスタング大佐を待っている間、私はセイフォード少将へご挨拶をと思い、セイフォード少将の執務室へ足を進める。
…まぁ…花火大会に誘えれば…いいんだけど…。
きっとたくさんの人に誘われているわよね。
セイフォード少将を慕う女性軍人はたくさんいるし、何より優しいし綺麗だし。
慕わない人なんているの?というくらい人格者だと思っている。
セイフォード少将の執務室に繋がる廊下の角を曲がった時。
「あ、いたいた!セイフォード少将!お疲れ様です!」
3名の女性軍人たちが走ってきて。
「!ご苦労様。どうしたの?」
執務室から出てきたセイフォード少将を呼び止めた。
…きっと花火大会の誘いよね。
「来月の花火大会なんですが、ご予定ありますか!?」
やっぱり…。
「花火大会?ああ、東洋の花火大会をモチーフにしたっていうやつよね」
「はい!よかったら私たちと一緒に行きませんか!?」
「え?」
「ぜひセイフォード少将と一緒に行きたいです!」
「どうですか!?」
セイフォード少将は3人の女性軍人に詰め寄られながら。
「なになになにー?何奢ってほしいのー?」
クスクス笑う。
慕っているから誘われてるんじゃく、ただ奢ってほしいから誘われていると思っているみたい。
「違いますよー!一緒に行きたいなって思って!」
「奢ってほしいわけじゃないですから!」
女性軍人たちはセイフォード少将の笑みに頬を赤らめて。
「ふふっ。ごめんね、花火大会の日も仕事なのよ」
やっぱり仕事のようで、女性軍人たちの誘いを断って。
「えー…残念ー…」
「でももし時間できたら…!」
「時間出来たら一緒に行きましょうね!」
「えぇ、誘ってくれてありがとね」
なんて名残惜しみながら、女性軍人たちは去って行った。
「!あら、リザじゃない」
「あ…」
セイフォード少将が踵を返した時、私に気付いてくれた。
「お疲れ様です、セイフォード少将」
敬礼をすれば、片手を上げてくれたので敬礼を解いて後ろ手を組む。
「あなたもね。今日はどうして中央に?」
「マスタング大佐の定例会議です」
「あー、佐官の会議は今日だったか」
佐官の定例会議は年に一度あり、今年は少しだけ遅れての会議。
「マスタング大佐を待っている間に、少将にご挨拶をと思って」
「そう。わざわざありがとね」
セイフォード少将に手招きをされ、少将の執務室へと入る。
「ロイ君はどう?相変わらず?」
コーヒーを入れてくれて、ソファーに座るよう促された。
「ありがとうございます。はい…相変わらずサボり魔で…」
「あは!やっぱり一度お灸を据えないとダメかなぁ」
そう言いながら、セイフォード少将はクスクス笑うだけ。
マスタング大佐はサボり魔だけど、優秀な人材であることはわかっているし、何よりセイフォード少将とマスタング大佐の仲は深く揺るぎないから。
……羨ましいです…大佐…。
「しょっちゅう抜け出す上司を放って、私の副官にならない?」
これも冗談なのよね。
だから。
「それもいいですね。手続きをお願いします」
と、冗談に乗ってみると。
「早急に手続きを致します」
なんて、またクスクス笑った。
私たちマスタング大佐の部下には優しく、こうして冗談を言い合ったり出来る。
全てはマスタング大佐と、東部を仕切るグラマン中将のおかげ。
…いつか、私もマスタング大佐たちのようなセイフォード少将との深い絆を結びたい。
というか。
本来の目的を忘れていたわ…。
けど、セイフォード少将は花火大会当日も仕事だと仰っていたから、お誘いしても無理よね…。
「あっと、これは大総統の判が必要なやつだった」
セイフォード少将は書類を茶封筒に入れて。
「私は行くけど、ロイ君が来るまで居てもいいからね」
「あ、はい…ありがとうございます…」
本来は少将という階級の執務室に長居するものではないのだろうけど。
「じゃあ、またね」
「はい…また…」
セイフォード少将は居ても良いと仰っていたし…。
少しだけ…椅子に…座らせて…もらおうかしら…。
と。
椅子に座った時に。
ガチャ
「忘れた忘れた」
「!!」
セイフォード少将が戻られて。
「あら」
「す、すみません…!」
私を見て、クスクス笑いながら。
「座り心地良いでしょ?」
他の将官なら怒りそうなことも怒らずで。
歩み寄ってきて、引き出しからもう一つの茶封筒を取り出して。
「あ…はい座り心地良いです…ではなくて…!すぐに避けます!!」
「あ、大丈夫よ。座り心地の良い高い椅子を堪能してて」
そう仰り、すぐに執務室から出て行った。
「…優しさなのか、甘さなのか…どちらかしら」
多分両方。
セイフォード少将のデスクに触れて。
「…これ以上…好きにさせないで…」
デスクに額を付けた。
好きが膨らんでいく。
どんどん大きくなっていく。
まだ自分で制御出来るけれど。
これ以上膨らむと。
「……苦しいです…セイフォード少将…」
破裂してしまうかもしれない。
それからしばらくしてマスタング大佐が戻り、私は一度だけセイフォード少将の執務室へ振り返って。
中央司令部を後にした。
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