好き リザさん百合夢
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3月10日。
ホワイトデー4日前。
「あ…もう3月…月日ってこんなに流れるのが早いのね…。バレンタインのお返し考えないと」
アイリは自分の執務室で仕事をしながら、ふとカレンダーを見る。
“多分、セイフォード少将に贈られたほとんどのチョコレートはみんな手作りしてると思いますよ”
リザのあの言葉が頭から離れない。
みんな自分のために時間を割いてチョコレートを作ってくれたのに、自分は市販のもので簡単に済ませていいものなのか。
しかし、手作りをしてしまったら勘違いをさせてしまうのではないか。
でも何もしないわけにもいかないし、何がいいのか迷ってしまう。
「参ったわね…」
どうしよう、と悩むアイリの脳裏に浮かぶのは。
リザがくれた、甘さ控えめに作られたチョコレート。
「あれ美味しかったなぁ…」
“お店で売っている物と思ってしまうくらいお口に合ったということなので、私は嬉しいです”
優しく、可愛らしく笑ったリザの笑顔。
あの日、リザのあの笑みを見てから。
アイリの頭の中にはリザがいて。
何をあげたら喜ぶかな、とか。
手作りだったし、私も何か作りたいな、とか。
リザが喜びそうな何かを贈りたいと思っていて。
「…なんか変ね、私…」
リザへのわからない感情に戸惑いもあった。
「とりあえず、仕事終わりに何軒かお店見て来ようかしら」
物か食べものかを迷いながら。
アイリは書類へと視線を落として。
「…リザのチョコ食べたいな…」
小さくそう零した。
『はぁん!?14日までに150個!?』
「ちょっと多めに欲しいんだけど、出来る?」
『いや無理だよ。もう予約で一杯だから』
「お金は言い値でいいけど無理?」
『……言い値でいいのか?』
「えぇ、いいわ。」
『……新しい業務用オーブンほしいんだけど…』
「よろしい、買ってあげる」
『承りました、お客様。14日までに必ず仕上げてお持ちいたします』
「ん、ありがとね」
仕事が終わり、自宅に帰って。
友人のパティシエに、14日までに花型のチョコレートを150個くらい用意して欲しい。という電話をした。
さすがにもう予約で一杯だったんだが、業務用オーブンを買うという等価交換?で引き受けてくれた。
「よし、と。これでみんなの分は確保出来たわね」
あとは、と。
棚に置いてあるリザからもらった可愛らしい紙袋と包装紙を見つめて。
「確かワンちゃん飼ってたわよね、リザ」
その犬に因んだものをあげたら喜んでくれるかな、なんて思いながら。
「…やっぱりなんかおかしいわね…私…」
やはりリザへの自分の感情に首を傾げたのだった。
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3月10日。
ホワイトデー4日前。
「あ…もう3月…月日ってこんなに流れるのが早いのね…。バレンタインのお返し考えないと」
アイリは自分の執務室で仕事をしながら、ふとカレンダーを見る。
“多分、セイフォード少将に贈られたほとんどのチョコレートはみんな手作りしてると思いますよ”
リザのあの言葉が頭から離れない。
みんな自分のために時間を割いてチョコレートを作ってくれたのに、自分は市販のもので簡単に済ませていいものなのか。
しかし、手作りをしてしまったら勘違いをさせてしまうのではないか。
でも何もしないわけにもいかないし、何がいいのか迷ってしまう。
「参ったわね…」
どうしよう、と悩むアイリの脳裏に浮かぶのは。
リザがくれた、甘さ控えめに作られたチョコレート。
「あれ美味しかったなぁ…」
“お店で売っている物と思ってしまうくらいお口に合ったということなので、私は嬉しいです”
優しく、可愛らしく笑ったリザの笑顔。
あの日、リザのあの笑みを見てから。
アイリの頭の中にはリザがいて。
何をあげたら喜ぶかな、とか。
手作りだったし、私も何か作りたいな、とか。
リザが喜びそうな何かを贈りたいと思っていて。
「…なんか変ね、私…」
リザへのわからない感情に戸惑いもあった。
「とりあえず、仕事終わりに何軒かお店見て来ようかしら」
物か食べものかを迷いながら。
アイリは書類へと視線を落として。
「…リザのチョコ食べたいな…」
小さくそう零した。
『はぁん!?14日までに150個!?』
「ちょっと多めに欲しいんだけど、出来る?」
『いや無理だよ。もう予約で一杯だから』
「お金は言い値でいいけど無理?」
『……言い値でいいのか?』
「えぇ、いいわ。」
『……新しい業務用オーブンほしいんだけど…』
「よろしい、買ってあげる」
『承りました、お客様。14日までに必ず仕上げてお持ちいたします』
「ん、ありがとね」
仕事が終わり、自宅に帰って。
友人のパティシエに、14日までに花型のチョコレートを150個くらい用意して欲しい。という電話をした。
さすがにもう予約で一杯だったんだが、業務用オーブンを買うという等価交換?で引き受けてくれた。
「よし、と。これでみんなの分は確保出来たわね」
あとは、と。
棚に置いてあるリザからもらった可愛らしい紙袋と包装紙を見つめて。
「確かワンちゃん飼ってたわよね、リザ」
その犬に因んだものをあげたら喜んでくれるかな、なんて思いながら。
「…やっぱりなんかおかしいわね…私…」
やはりリザへの自分の感情に首を傾げたのだった。
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