好き リザさん百合夢
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「…セイフォード少将いらっしゃるかしら」
昼頃、リザは中央司令部へ訪れた。
たまたま2月14日は非番で、アイリへとバレンタインデーのチョコレートを渡しに来たのだ。
リザはつい最近、アイリへの感情が憧れから恋心へと変わって。
アイリの姿を見る度にドキドキと胸を高鳴らせていた。
そんなリザは、今日はアイリのためにチョコレートを用意した。
朝早く起きて、昼頃には渡しに行けるように。
みんな甘いチョコレートだろうから、甘さを控えてコーヒーのお供になればいいなと思いを込めて。
ドキドキしながら中央司令部へと足を運んだ。
受け付けで手続きを済ませ、中へ入る。
私服でなんて来ることがない中央司令部が、なぜか新鮮に見えた。
リザはアイリの執務室へと向かって、扉の前に立つ。
「……緊張するわね…」
居るかもわからないのに、緊張で胸が張り裂けそうになりながら。
コンコン
勇気を振り絞って、ノックをすると。
『入っていいわよ』
アイリの声が聞こえて。
「……失礼します…」
リザは深呼吸をして、静かに扉を開けた。
「どうし…た…の…………リザ?」
アイリは顔を上げ、リザに気付いて少し驚く。
「…お疲れ様です…セイフォード少将…」
扉を閉めて、一歩前で敬礼をして。
「私服で中央司令部に来るなんて珍しいわね?」
手招きをされたから歩み寄る。
「今日は非番だったので、軍服を着るのもなんですし」
その間にリザは執務室内にある長テーブルを見る。
入った瞬間目に入った、積み重なったプレゼントの山。
「…っ」
全部バレンタインデーのチョコレートなんだと思うと胸が痛くなる。
「で、どうしたの?何か用事?」
「あ…」
アイリは書類を置き、真っ直ぐリザを見つめる。
その眼差しは優しく、綺麗で。
「…っ」
たまらずリザは俯くことで視線を逸らせた。
「あの…」
「ん?」
焦らず、ゆっくり。
アイリはリザの言葉を待つ。
リザは静かに深呼吸をして。
「これ…」
「なぁに?」
アイリへと可愛らしい紙袋を差し出した。
「これって…」
「…今日はその…バレンタインデーなので…」
アイリはそれを受け取り、リザとそれを交互に見つめる。
「わざわざ届けに?」
「今日お渡ししないと意味がないですし…」
リザはチラッとプレゼントの山を見つめて。
「…すでにたくさん頂いてるみたいですが…ご迷惑でなければ…受け取っていただけたら嬉しいです…」
心の中で少しだけ落ち込んだ。
「迷惑だなんてとんでもない。わざわざありがとうね」
アイリはニコリと笑み、リザにお礼を言う。
「い、いえ…。では、執務中に失礼しました…」
「えぇ、ありがとう」
リザは頭を下げ、アイリの執務室を出た。
「……はぁ…緊張した…」
扉の前で息を吐き出して。
「……あのプレゼントの山…」
みんなアイリに好意を寄せているんだと改めて知る。
あの中に、オリヴィエからの物もあるのだろうか。
いや、オリヴィエのは特別な物として、引き出しにあるのかもしれない。
なんて落ち込みながら。
「……食べてくれるといいけど…」
あんなにたくさんある中、自分が贈ったチョコレートを選んでもらえるように願いながら。
リザは中央司令部を後にした。
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「…セイフォード少将いらっしゃるかしら」
昼頃、リザは中央司令部へ訪れた。
たまたま2月14日は非番で、アイリへとバレンタインデーのチョコレートを渡しに来たのだ。
リザはつい最近、アイリへの感情が憧れから恋心へと変わって。
アイリの姿を見る度にドキドキと胸を高鳴らせていた。
そんなリザは、今日はアイリのためにチョコレートを用意した。
朝早く起きて、昼頃には渡しに行けるように。
みんな甘いチョコレートだろうから、甘さを控えてコーヒーのお供になればいいなと思いを込めて。
ドキドキしながら中央司令部へと足を運んだ。
受け付けで手続きを済ませ、中へ入る。
私服でなんて来ることがない中央司令部が、なぜか新鮮に見えた。
リザはアイリの執務室へと向かって、扉の前に立つ。
「……緊張するわね…」
居るかもわからないのに、緊張で胸が張り裂けそうになりながら。
コンコン
勇気を振り絞って、ノックをすると。
『入っていいわよ』
アイリの声が聞こえて。
「……失礼します…」
リザは深呼吸をして、静かに扉を開けた。
「どうし…た…の…………リザ?」
アイリは顔を上げ、リザに気付いて少し驚く。
「…お疲れ様です…セイフォード少将…」
扉を閉めて、一歩前で敬礼をして。
「私服で中央司令部に来るなんて珍しいわね?」
手招きをされたから歩み寄る。
「今日は非番だったので、軍服を着るのもなんですし」
その間にリザは執務室内にある長テーブルを見る。
入った瞬間目に入った、積み重なったプレゼントの山。
「…っ」
全部バレンタインデーのチョコレートなんだと思うと胸が痛くなる。
「で、どうしたの?何か用事?」
「あ…」
アイリは書類を置き、真っ直ぐリザを見つめる。
その眼差しは優しく、綺麗で。
「…っ」
たまらずリザは俯くことで視線を逸らせた。
「あの…」
「ん?」
焦らず、ゆっくり。
アイリはリザの言葉を待つ。
リザは静かに深呼吸をして。
「これ…」
「なぁに?」
アイリへと可愛らしい紙袋を差し出した。
「これって…」
「…今日はその…バレンタインデーなので…」
アイリはそれを受け取り、リザとそれを交互に見つめる。
「わざわざ届けに?」
「今日お渡ししないと意味がないですし…」
リザはチラッとプレゼントの山を見つめて。
「…すでにたくさん頂いてるみたいですが…ご迷惑でなければ…受け取っていただけたら嬉しいです…」
心の中で少しだけ落ち込んだ。
「迷惑だなんてとんでもない。わざわざありがとうね」
アイリはニコリと笑み、リザにお礼を言う。
「い、いえ…。では、執務中に失礼しました…」
「えぇ、ありがとう」
リザは頭を下げ、アイリの執務室を出た。
「……はぁ…緊張した…」
扉の前で息を吐き出して。
「……あのプレゼントの山…」
みんなアイリに好意を寄せているんだと改めて知る。
あの中に、オリヴィエからの物もあるのだろうか。
いや、オリヴィエのは特別な物として、引き出しにあるのかもしれない。
なんて落ち込みながら。
「……食べてくれるといいけど…」
あんなにたくさんある中、自分が贈ったチョコレートを選んでもらえるように願いながら。
リザは中央司令部を後にした。
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