恋 リザさん百合夢
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「ありがとう、リザ」
「いえ」
マックス中佐たちが去り、私もセイフォード少将に促されて椅子に座った。
「私こそ、庇っていただきありがとうございました」
上官に意見は別に怖いわけではない。
でも、どんな正論を述べても下位官である以上は謝罪をしなければならない場面で、セイフォード少将は助けてくださった。
セイフォード少将はクスクス笑う。
「…無礼な下位官に対して怒ったりはされないのですね」
他の将官なら多分、彼らはアウトでしょうけれど。
「敬礼しないってだけで怒ったりはしないわよ。でも、ああして階級を振りかざして来るなら階級で返すしかないわよね」
セイフォード少将の優しさなのか、はたまた将官としての威厳なのか。
…両方ね。
現に。
“あなたたちの目の前にいる相手は、国軍少将であるということを努努忘れないようにね?”
この言葉にはゾッとするくらいの重みがあったから…。
「あなたもよく上官に対して恐れず指摘してくれたじゃない」
大変良く出来ました、とセイフォード少将は優しく微笑む。
「いえ、あまりにも不快だったので」
「ま、悪い人たちじゃないんだけどね。ただ少し調子に乗ってただけなのよ」
セイフォード少将の優しさに託けて、少しだけ調子に乗っていたようで。
…というか…南方司令部の方の顔と名前を即座に一致させて呼ぶなんて…。
やっぱりマスタング大佐の言う通り、一度覚えた名前と顔は絶対に忘れない方なのね…。
「さて、と」
セイフォード少将は立ち上がり、周りを見て。
「今日、お財布忘れた人いる?」
そう放つと、食堂がざわめき始めた。
「いないの?」
セイフォード少将が首を傾げれば。
「……自分、財布忘れました」
まさにお会計をしようとしていた軍人が手を上げた。
「あら、今手に持っているものは?」
「これは…キーホルダーです」
「キーホルダーなの?じゃあ仕方ないわね。奢ってあげるわ」
「ありがとうございます!!」
というやり取りを聞いた食堂にいた軍人たちは。
「「「自分も忘れました!!」」」
全員手を上げた。
「みんな忘れすぎじゃなーい?」
なんて言いながら、セイフォード少将はクスクス笑って。
「ここにいる全員の昼食代を払うから、私宛に中央へ領収証を送ってくれる?」
「あ、はいっ!わかりました!」
みんなの昼食代を持ってくださった。
「「「ありがとうございます!ご馳走様です!!」」」
全員、セイフォード少将にお礼を言って敬礼をした。
「あ、少将、私は自分で払います」
「えー?もう領収証お願いしちゃったもーん」
私は私で払おうとしたら、すでに遅くて。
「ここは私の顔を立ててくれない?」
なんて、コテンと首を傾げられたら…。
「…っわかりました、ご馳走様です」
「ん、ありがとう」
頷くしかないわよね…。
.
「ありがとう、リザ」
「いえ」
マックス中佐たちが去り、私もセイフォード少将に促されて椅子に座った。
「私こそ、庇っていただきありがとうございました」
上官に意見は別に怖いわけではない。
でも、どんな正論を述べても下位官である以上は謝罪をしなければならない場面で、セイフォード少将は助けてくださった。
セイフォード少将はクスクス笑う。
「…無礼な下位官に対して怒ったりはされないのですね」
他の将官なら多分、彼らはアウトでしょうけれど。
「敬礼しないってだけで怒ったりはしないわよ。でも、ああして階級を振りかざして来るなら階級で返すしかないわよね」
セイフォード少将の優しさなのか、はたまた将官としての威厳なのか。
…両方ね。
現に。
“あなたたちの目の前にいる相手は、国軍少将であるということを努努忘れないようにね?”
この言葉にはゾッとするくらいの重みがあったから…。
「あなたもよく上官に対して恐れず指摘してくれたじゃない」
大変良く出来ました、とセイフォード少将は優しく微笑む。
「いえ、あまりにも不快だったので」
「ま、悪い人たちじゃないんだけどね。ただ少し調子に乗ってただけなのよ」
セイフォード少将の優しさに託けて、少しだけ調子に乗っていたようで。
…というか…南方司令部の方の顔と名前を即座に一致させて呼ぶなんて…。
やっぱりマスタング大佐の言う通り、一度覚えた名前と顔は絶対に忘れない方なのね…。
「さて、と」
セイフォード少将は立ち上がり、周りを見て。
「今日、お財布忘れた人いる?」
そう放つと、食堂がざわめき始めた。
「いないの?」
セイフォード少将が首を傾げれば。
「……自分、財布忘れました」
まさにお会計をしようとしていた軍人が手を上げた。
「あら、今手に持っているものは?」
「これは…キーホルダーです」
「キーホルダーなの?じゃあ仕方ないわね。奢ってあげるわ」
「ありがとうございます!!」
というやり取りを聞いた食堂にいた軍人たちは。
「「「自分も忘れました!!」」」
全員手を上げた。
「みんな忘れすぎじゃなーい?」
なんて言いながら、セイフォード少将はクスクス笑って。
「ここにいる全員の昼食代を払うから、私宛に中央へ領収証を送ってくれる?」
「あ、はいっ!わかりました!」
みんなの昼食代を持ってくださった。
「「「ありがとうございます!ご馳走様です!!」」」
全員、セイフォード少将にお礼を言って敬礼をした。
「あ、少将、私は自分で払います」
「えー?もう領収証お願いしちゃったもーん」
私は私で払おうとしたら、すでに遅くて。
「ここは私の顔を立ててくれない?」
なんて、コテンと首を傾げられたら…。
「…っわかりました、ご馳走様です」
「ん、ありがとう」
頷くしかないわよね…。
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