プロローグ



魔道世界、そこは魔法が使える不思議な世界。
そこに住む人は魔法が得意な生き物、魔物と共生している。
時折、人と魔物は争うことと幾度となく繰り返したがそれは昔の話。


「よお、ダルク」
「お、ダンか」
「今日のテスト勉強してきたか?」
「んーぼちぼちかな」
毎日、魔法を学ぶために学校に来て、友達のダンとしゃべる。
至って普通だ。今日も一日、何事もなかったかのように一日は過ぎていくだろう。
「ちとトイレ」
「いってらー」
あ、俺はダルク。ダルク=ルーナ。18歳の魔法学校6年生。
今年で魔法学校は卒業する。今日のテストは今後の進路をどうするかを決める大事なテストだ。
俺は特に決めてはいないがな…親父と同じ魔物ハンターをめざそうか悩んでいる。
「ん?」
「!」
「ノオか?」
「お、おはようございます…!テスト頑張ってくださいね」
「ありがとよ」
トイレに向かう途中ですれ違ったのは2つ下のノオことノーザン=カンパス…だったかな。
魔法学校は規模が小さいから学年が違う後輩ともよくすれ違う。
彼女は部活というのか、サークル活動で一緒になった。とても真面目で恥ずかしがり屋なのか俺の前だとかなりたじたじになる。
そう照れることもないと思うけどな。

テストの時間だ。
「まずは魔物学からやるぞ。各自ちゃんと席につけよ」
マオ先生の指示の元、テストが始まる。うん。いたって普通だよな。
なんとなく生きてる日常は面白いと思うか?
俺は退屈だ。なにかこう…刺激的なことは起こらないものか…


「ダルク、手ごたえはどうだったよ」
「んー、まずまず?」
「相変わらず答えが曖昧すぎんな」
「お前はどうだったんだよ」
「結構手ごたえあったと思うぜ。特に魔法生物系は」
「ダンは元からそれ得意だよな」
帰り道、ダンと魔法学校がある魔法都市、マジカルタウンの広場で休憩していた。
「期末は全部終わったし明日から休みかー。ダルク、予定は空いてる?」
「おう、空いてる」
「どっか遊び行かねえか?」
「いいね。どこにピクニックするよ?」
この世界で遊びに行くというとピクニックが主流である。
弁当を持ち寄り、景色がいいところでしゃべりながらランチをするのが楽しい。
「ダルクの家周辺でよさそうだけどな」
「俺んち?それピクニックじゃなくて泊りに行こうとしてないか?」
「あ、バレた?まあいいだろ別に。宿題とかもやろうぜ」
「まあお前来ると親父もスタラもラルドも喜ぶしな」
「おし、決まりだな。俺朝から向かうからスタラ達にも伝えろよ」


その日の夜
「そうか、テストの出来については深くは問わんが、将来どこ行くかは大方決めたんだな?」
「まあな…」
「なんだダルク。まだ悩んでるのか?」
「だってよお…やりたいことが思いつかねえんだよ」
家族で夕食を囲んでいた。俺と対面に座ってるのは親父のクロノス。
魔物ハンターをやっていて遠征になるとなかなか戻ってこない。帰ってくるのはほんの数日。
隣にいるのはペットのスタラ。俺が拾った時は赤ん坊の猫だったが実は世にも珍しい猫又の魔物だった。
なついたためそのまま飼っている。人の姿に化けられるようになってからずっと子供の姿のままだ。
そして親父の隣にいるのは居候のラルド。こいつは親父が探索した幽霊船に住み着いてた元地縛霊だったらしい。
今は解放されてそのまま船ごと親父についていった。今は船は近くの林の泊めていて留守にしがちの俺の家に住み着いている。まあ俺が学校行ってる時もしっかり留守番してくれてるから助かっている。
「迷ってるなら俺と同じ魔物ハンターを目指してもいい。その時は覚悟しろよ」
「あ、話変わるけど、明日ダンが遊びに来る。親父いいよな?」
「いいぞ、ただ俺は明日はマオに呼ばれてるから留守にするぞ」
「おっけ、家のことはやっておく」
「あしたダンくるの?やたー!」
「ほう、面白そうだな。俺も混ぜてくれよ」
「いいけど、宿題やる約束もしてるからな?遊ぶのは終わってからだ」
「うんーべんきょうしてるときはスタラじゃましないようにするー」

ほとんどの生き物が寝静まった真夜中。後から聞いた話だが突然、空が光ったと思ったら彗星のごとく何かが地上めがけて落ちてきた。
落ちた場所は…海のど真ん中。落ちた物体は深い水しぶきをあげて深い海底に沈んでいった。
幸い近くの大陸はなく津波の被害はないが落ちた衝撃に周辺の地面が揺れたらしい。
俺の所は…少し揺れた程度で大したことなかったぜ。
ただマジカルタウンの方は結構大きな地震が起こった。
だからかその日の街はかなり大騒ぎになったそうだ。

その日からだと思う。俺の日常が大きく変わったのは。
非日常となるのか?いや、でも俺にとってはとても大きな出来事だった。
これはその忘れられない出来事、俺が実際に体験した魔道世界の出来事を記した記録だ。


魔法世界目録

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