頂文

【困った時の大人】


「え、違う学校に1週間だけ
潜入して欲しいって…なんでですか?奈緒さん」

「まぁ簡単に説明すれば……
学校の七不思議類の調査ね」


突如、1週間だけよその学校に
潜入して欲しいと頼まれた
ユウキは奈緒にそう尋ねると
奈緒はメモ帳にネタ等を書きながら答える。


「あのね、心霊スポットとか
水場とか?いわく付きの場所以外で
怪異が多いのが学校なのよ
それが何故かわかるかしら」

「花子さんとか二宮金次郎像とか
色々な噂があるから…?」

「そう、怪異という物は
噂で力を得るもの…噂をする
人間がいる限りは力を得る
あんまり大きくなりすぎると
私、行かなきゃ行けなくなるのよ
だから」


ぽん、と奈緒はユウキの
肩を叩いた。


「あんたにはそうなる前に
防止して欲しい訳
ユウキなら生徒として
潜入できるしね
噂なんかを聞いて
噂のある所に札を貼りなさい」

「わ、分かりました!」

「まず、行ってもらうのはね」


…………………………………………………………



こうしてユウキはエンジョイスクール
もとい「楽学園」へ少しの間だけ
転校することとなったのだった
クラスは1年D組、ユウキは
ブレザーの制服に慣れていないのか
ブレザーを撫でつつ廊下を歩く…


「ブレザーは慣れてないなぁ
中高は学ランだったし…
えっと、奈緒さんから
反応が高いなら預かった水晶の
ネックレスが反応するけど」


廊下を歩きつつメモ帳をかくにんする
メモ帳にはクラスメイトから
聞いた噂が書かれている
理科室のガイコツや勝手に鳴るピアノ……
該当する理科室や音楽室へ
向かおうとしたのだが


「…あれ、音楽室…どっちだっけ……」


歩いているうちにユウキは
迷ってしまい立ち止まる
参った、と辺りを見回していると
後ろから声をかけられた。


「どうしたんじゃ早乙女くん」

「わっ!?あ、えっと確か
同じクラスの…旗上、さん」

「驚かせてすまんかったのう
行きたいところがあるんか?」

「あ、音楽室と理科室…」

「それなら案内してやるわ
着いてこい!」

「ありがとう!」


ユウキは理科室と音楽室へ
つきそうだと知り安心して
稔の後を着いていく。


「んで、放課後だって言うのに
理科室と音楽室に何しに行くんじゃ?」

「え!?えーと……僕、オカルトが
好きだからそのオカルト調査…?
変、かな…」


おずおずとそう尋ねると
稔はキョトンとした後に
首を振り笑顔で答えた。


「いや、そんなこと無いじゃろ!
そうじゃ、お化けが出たら
任せとき!」

「!あ、りがとう…へへ」


ユウキはその言葉が嬉しくて
つい、はにかんで笑った
その1週間はユウキにとって
特別な物となり、元の学校へ
戻る時になり、ユウキは
思い切って彼女に連絡先を尋ねた。


「連絡先?もちろん!」


そして手に入れた彼女の
連絡先をニコニコと見つめていると
奈緒が声をかけてきた。


「あらニコニコしてどうかした?
あっちの学校で好きな子でもできた?」

「え!?いやそんな、」

「その反応は図星かしら?
小説のネタになるわー」

「奈緒さん!」

「おほほー」


青春っていいわね、とくすくす笑う
奈緒にユウキは少しむくれた。


「むくれないでよ、お姉さんが
アドバイスしてあげるわよ
その子と仲良くなりたいなら…ネ?」

「………………本当に大丈夫ですよね?」

「もちろんよぉ」


大人を頼りなさいよ、と
奈緒はユウキに微笑んだ。



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アニメもんたさんから素敵な小説を頂きました!
『20000hitうちよそ企画』に参加した所、我が家の稔とアニメもんたさん宅のユウキ君の小説を書いて下さいました!

七不思議の怪異を調査しに楽学園に潜入するユウキ君が、まさかの稔と同じクラスだと!?
稔は学級委員長なので、ユウキ君を連れて校内を案内していそうですね!
仲良く話し合ったり、昼食を共にしたり、一緒に勉強とかしてたら一週間なんてあっという間だよね!!
最後に連絡交換をした稔とユウキ君、お互いドキドキしながら連絡のやり取りしてたら可愛いと思う!!
ユウキ君と奈緒さんの最後のやり取りが面白かったです(笑)

改めまして、『夢の世界へどうぞ』20000hitおめでとうございます!
そして、うちよそ企画お疲れ様です!
素敵な小説を本当にありがとうございました!
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