同級生二人の短いクリスマス
スマホの地図を頼りに、事前に二人で決めたお店へとたどり着く。一階が立体駐車場になっているお店へは、階段を上がって店内に入る仕組みになっている。ガラス張りの扉から店内をのぞくと、思いのほか客入りは多いようだ。
「はやくに来たつもりだったけど、結構人多いね」
「そうだね。席空いてるかなぁ」
言いながら中に入ると、すぐに店員が駆け寄ってきた。お決まりの挨拶と共に、すぐ席へ誘導してくれて安堵した。白を基調とした店内に、所々吊るされた球体のペンダントライトが灯りを放つ。暖かみを感じさせるオレンジ色の光は、少しだけ気持ちを落ちつかせてくれた。
予約席と札の置かれたテーブル席を素通りし、通されたのは窓際に面したカウンター席だった。両端に肘置きが付いており、囲われたようなソファの前には木製の丸いテーブル。目の前の窓からは、今夜の準備を始めだした街を一望できるようになっている。
すぐに襧豆子が歓喜の声を上げた。
「わぁっ!素敵!ね、無一郎くん!」
「う、うん…」
席に座りだす僕たちを確認して、店員が離れていった。はしゃいでいる襧豆子の隣に僕も座る。
「いい席に案内してくれたね!ソファもふかふか!」
「…そうだね」
「あ、後ろみて。背もたれがハートみたいな形してるよ。お洒落だねぇ」
座って軽くバウンドしてみたり、前に後ろに向いたりと、まるで小動物のように忙しい。この様子では、きっと気づいていないのだろう。
「はやくに来たつもりだったけど、結構人多いね」
「そうだね。席空いてるかなぁ」
言いながら中に入ると、すぐに店員が駆け寄ってきた。お決まりの挨拶と共に、すぐ席へ誘導してくれて安堵した。白を基調とした店内に、所々吊るされた球体のペンダントライトが灯りを放つ。暖かみを感じさせるオレンジ色の光は、少しだけ気持ちを落ちつかせてくれた。
予約席と札の置かれたテーブル席を素通りし、通されたのは窓際に面したカウンター席だった。両端に肘置きが付いており、囲われたようなソファの前には木製の丸いテーブル。目の前の窓からは、今夜の準備を始めだした街を一望できるようになっている。
すぐに襧豆子が歓喜の声を上げた。
「わぁっ!素敵!ね、無一郎くん!」
「う、うん…」
席に座りだす僕たちを確認して、店員が離れていった。はしゃいでいる襧豆子の隣に僕も座る。
「いい席に案内してくれたね!ソファもふかふか!」
「…そうだね」
「あ、後ろみて。背もたれがハートみたいな形してるよ。お洒落だねぇ」
座って軽くバウンドしてみたり、前に後ろに向いたりと、まるで小動物のように忙しい。この様子では、きっと気づいていないのだろう。