同級生二人の短いクリスマス

もし私が白雪姫に出てくる魔法の鏡だったら、もうやめてほしいと懇願しているかもしれない。見飽きて欠伸でもしているかもしれない。同じ服に同じ髪型を、もう何十回も見せられているのだから。

何度も袖を通した膝丈のニットワンピースは、淡いピンク色。裾の部分には白いレースが縫いつけられている。花の形と丸い形で複数の穴が開き、愛らしい模様が施されていた。くるりと鏡に背を向けてみると、ハーフアップの三つ編みがよく見える。

これにブラウンの革ブーツを合わせる予定だ。真菰ちゃんいわく、革ブーツで締めることで全体のバランスがちょうどよくなるらしい。

最後に白のボアジャケットを着て、鏡の前で自分なりにポーズを取ってみた。後ろで手を組んで、右へ左へ体をひねらせて左右を確認してみる。

もう何度も確認したし、真菰ちゃんと梅ちゃんにも太鼓判を押してもらってる。だからきっと大丈夫。そう自分に言い聞かせ、一つ深呼吸をついた。ゆらゆらとベッドへ近づくと、体から空気が抜けていくように崩れ落ちる。クッションを抱きしめ、机に置かれた卓上カレンダーを見つめた。
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