居場所
遊女の頭で揺れる髪飾りを見つめるも…違う。炭治郎だったら臭いにあてられているであろう、きつすぎる香の匂いも…違う。
あれこれ考えながら後をついているうちに、いつの間にか中心部からだいぶ離れた建物へうつっていた。こちらの建物に来たことはないが、確か遊女や使用人たちが住まいとして使っていると、主人が言っていた気がする。
「この部屋です」
揺れていた髪飾りがとまった。襖を開け、中に入っていく遊女の後を追う。中は電気等は点いていなく、ただ暗闇が広がっているだけだった。目を細めるとぼんやり浮かぶのは、部屋の端に置かれた小さめの文机と、座布団が一枚。遊女の言っていた荷は見当たらない。
もしかして、入口を開けてすぐ横にあったのか。そう思い振り返ると、一人分の空間が開かれた襖があるだけ。その隙間からは、先ほど通ってきた廊下が奥へと続いていた。
あれこれ考えながら後をついているうちに、いつの間にか中心部からだいぶ離れた建物へうつっていた。こちらの建物に来たことはないが、確か遊女や使用人たちが住まいとして使っていると、主人が言っていた気がする。
「この部屋です」
揺れていた髪飾りがとまった。襖を開け、中に入っていく遊女の後を追う。中は電気等は点いていなく、ただ暗闇が広がっているだけだった。目を細めるとぼんやり浮かぶのは、部屋の端に置かれた小さめの文机と、座布団が一枚。遊女の言っていた荷は見当たらない。
もしかして、入口を開けてすぐ横にあったのか。そう思い振り返ると、一人分の空間が開かれた襖があるだけ。その隙間からは、先ほど通ってきた廊下が奥へと続いていた。