お出かけ日和
無一郎くんの隣に並んで、帰り道を二人で歩いた。真っ赤な夕日が二人の影を大きく写しだす。さほど変わらないと思う身長差なのに、私は一応女の子で、無一郎くんは男の子だ。
ゆらゆらと一緒に歩く二人の影を見て、そんな当たり前なことを思った。
「お土産、足りるかな」
「足りなかったら、また今度行くときにたくさん買っていけばいいよ」
何気なくでてきた”今度”という言葉に、胸がとくんと音をたてる。
「襧豆子はさ、やっぱり炭治郎によく似てるよね」
「それみんなに言われるの。でも、お兄ちゃんほどの石頭じゃないよ」
「ふふっ、頭突きのこと?」
「うん、お母さん譲りなの。うちのお母さんね、頭突きで猪を倒したことあるんだよ」
「………それ、本当?」
無一郎くんと話をするのは楽しかった。
彼の話をもっと聞きたくて、私の話をもっと聞いてほしくて。そのたびに無一郎くんが笑ってくれると、切ないほどに胸があたたかくなった。
かと思いきや、急に男の子の顔に変化するから、いつも驚かされる。
抱きかかえられた感触を思いだして、また恥ずかしさでいっぱいになってくる。きっとまた赤くなってるかもしれない。夕焼けの赤に、このまま紛れてしまいたかった。
ゆらゆらと一緒に歩く二人の影を見て、そんな当たり前なことを思った。
「お土産、足りるかな」
「足りなかったら、また今度行くときにたくさん買っていけばいいよ」
何気なくでてきた”今度”という言葉に、胸がとくんと音をたてる。
「襧豆子はさ、やっぱり炭治郎によく似てるよね」
「それみんなに言われるの。でも、お兄ちゃんほどの石頭じゃないよ」
「ふふっ、頭突きのこと?」
「うん、お母さん譲りなの。うちのお母さんね、頭突きで猪を倒したことあるんだよ」
「………それ、本当?」
無一郎くんと話をするのは楽しかった。
彼の話をもっと聞きたくて、私の話をもっと聞いてほしくて。そのたびに無一郎くんが笑ってくれると、切ないほどに胸があたたかくなった。
かと思いきや、急に男の子の顔に変化するから、いつも驚かされる。
抱きかかえられた感触を思いだして、また恥ずかしさでいっぱいになってくる。きっとまた赤くなってるかもしれない。夕焼けの赤に、このまま紛れてしまいたかった。