最後のひと粒 (五条悟)
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こんにちは。
なんとなく高専の廊下の窓際でタブレットを食べながらぼーっとしてます。
最近、わたしはレモン味のタブレットがお気に入り。
辛くはないけど清涼感があって甘さもあって少し酸っぱくて口の中がスッキリする!
はー、美味し!
「お!さや!それ美味いよな!1個ちょうだい!」
悠仁が手を差し出してきた。
「仕方ないなー、はい!」
「さんきゅ!今度お礼するな!」
悠仁はわたしのあげたタブレットを口に放り込み、手を振りながら走り去ってしまった。
足速いなぁ…お礼、何くれるんだろ。意外と美味しいお菓子をくれたりするんだよね。
「さやー!!」
今度は野薔薇だ。恵もいっしょのようだ。
「え!何それ!美味しそー!ちょうだい!」
「これすごい美味しいよ!はい!恵も!」
「ありがと!ほんとだ!美味しー!」
「ありがとう、うまいな」
「でしょ!」
「わたしも今度買おっと!これから伏黒と自販機行くけどさやも行く?」
「んー、今はいいかな!ありがとう!」
「そう?じゃあまた!タブレットありがと!」
野薔薇と恵が行ってしまい、また静かになった。
窓から入ってくる風が気持ちいい。
「あれ、もう無くなっちゃった」
タブレットはいつの間にか最後のひと粒になっていた。
気持ちのいい風を感じながら最後のひと粒を大事に味わっていると…
「あれ?さや、何やってんの?」
「あ、五条先生」
大好きな人の優しい声。
いつもの目隠しをしてるけどきっとその奥では優しくこちらを見てくれているのが感じられる。
残念ながら先生と生徒以上の関係はなくて、絶賛片想い中。
「何もしてないですよー、風気持ちいいなぁと思って」
「ふーん、それは何?」
わたしのタブレットの入れ物を指さしている。
「あ!これ美味しいんですよ、わたしのお気に入りです」
「そうなの?それなら僕にも1つちょーだい」
「残念、さっき最後のひと粒食べちゃいました」
空っぽになった入れ物を振ってみせた。
「えー、なんだ…残念」
可愛らしく口をとがらせて残念がる先生…かわいい。
少しいじけていた先生だけど、ふと思いついたようにこちらを見つめてきた。
見つめられてドキドキしていると
「それあるじゃん、あと1つ」
「…え?ないですよ?さっき振ってみせたじゃないですか…」
先生がゆっくり近づいてくる…
なんとなくわたしも後ずさりして壁に背中がついた
先生の大きな手がわたしの横の壁にトンと触れて、背の高い先生が少しかがんで…先生の綺麗な顔が目の前にある
「え、え?五条先生…?」
「あるじゃん、ここに」
口角のあがった先生の綺麗な唇が近づいて…
気づいたらわたしの唇と重なっていた
「ん、?!」
そのまま器用に舌でわたしの唇を開いて、先生の舌がわたしの舌と少し絡んで、小さくなったタブレットをするりと抜きとっていった
何が起こったのか理解が追いつかないわたしが固まっているのに
「ん!ほんとだ!美味しいねこれ!」
なんてニコニコしている先生
「じゃさや、また明日ね、ありがと!」
「は、い、また明日…」
パニックになりすぎてポーっとしながらもなんとかそう返した
先生は目隠しを少しずらし、わたしの目を見つめていたずらっ子みたいな顔をして笑った
そして手を振りながら歩いていってしまった
「…」
キス、しちゃった
自分の唇を触って、さっきの出来事を思い出すと顔が熱くなった
「…ずるいな、先生」
もっと好きになっちゃうよ…
独り言が廊下に消えた
「帰ろ」
開けていた窓を閉め、カバンをもって歩き始めた
明日、どんな顔して会えばいいんだ…
というかどんな気持ちでキスしたのか…
とか色々考えることはあるんだけど…
とりあえず今は幸せなこの気持ちのままでいることにして、帰ることにした
「先生、大好き…また明日ね」
なんとなく高専の廊下の窓際でタブレットを食べながらぼーっとしてます。
最近、わたしはレモン味のタブレットがお気に入り。
辛くはないけど清涼感があって甘さもあって少し酸っぱくて口の中がスッキリする!
はー、美味し!
「お!さや!それ美味いよな!1個ちょうだい!」
悠仁が手を差し出してきた。
「仕方ないなー、はい!」
「さんきゅ!今度お礼するな!」
悠仁はわたしのあげたタブレットを口に放り込み、手を振りながら走り去ってしまった。
足速いなぁ…お礼、何くれるんだろ。意外と美味しいお菓子をくれたりするんだよね。
「さやー!!」
今度は野薔薇だ。恵もいっしょのようだ。
「え!何それ!美味しそー!ちょうだい!」
「これすごい美味しいよ!はい!恵も!」
「ありがと!ほんとだ!美味しー!」
「ありがとう、うまいな」
「でしょ!」
「わたしも今度買おっと!これから伏黒と自販機行くけどさやも行く?」
「んー、今はいいかな!ありがとう!」
「そう?じゃあまた!タブレットありがと!」
野薔薇と恵が行ってしまい、また静かになった。
窓から入ってくる風が気持ちいい。
「あれ、もう無くなっちゃった」
タブレットはいつの間にか最後のひと粒になっていた。
気持ちのいい風を感じながら最後のひと粒を大事に味わっていると…
「あれ?さや、何やってんの?」
「あ、五条先生」
大好きな人の優しい声。
いつもの目隠しをしてるけどきっとその奥では優しくこちらを見てくれているのが感じられる。
残念ながら先生と生徒以上の関係はなくて、絶賛片想い中。
「何もしてないですよー、風気持ちいいなぁと思って」
「ふーん、それは何?」
わたしのタブレットの入れ物を指さしている。
「あ!これ美味しいんですよ、わたしのお気に入りです」
「そうなの?それなら僕にも1つちょーだい」
「残念、さっき最後のひと粒食べちゃいました」
空っぽになった入れ物を振ってみせた。
「えー、なんだ…残念」
可愛らしく口をとがらせて残念がる先生…かわいい。
少しいじけていた先生だけど、ふと思いついたようにこちらを見つめてきた。
見つめられてドキドキしていると
「それあるじゃん、あと1つ」
「…え?ないですよ?さっき振ってみせたじゃないですか…」
先生がゆっくり近づいてくる…
なんとなくわたしも後ずさりして壁に背中がついた
先生の大きな手がわたしの横の壁にトンと触れて、背の高い先生が少しかがんで…先生の綺麗な顔が目の前にある
「え、え?五条先生…?」
「あるじゃん、ここに」
口角のあがった先生の綺麗な唇が近づいて…
気づいたらわたしの唇と重なっていた
「ん、?!」
そのまま器用に舌でわたしの唇を開いて、先生の舌がわたしの舌と少し絡んで、小さくなったタブレットをするりと抜きとっていった
何が起こったのか理解が追いつかないわたしが固まっているのに
「ん!ほんとだ!美味しいねこれ!」
なんてニコニコしている先生
「じゃさや、また明日ね、ありがと!」
「は、い、また明日…」
パニックになりすぎてポーっとしながらもなんとかそう返した
先生は目隠しを少しずらし、わたしの目を見つめていたずらっ子みたいな顔をして笑った
そして手を振りながら歩いていってしまった
「…」
キス、しちゃった
自分の唇を触って、さっきの出来事を思い出すと顔が熱くなった
「…ずるいな、先生」
もっと好きになっちゃうよ…
独り言が廊下に消えた
「帰ろ」
開けていた窓を閉め、カバンをもって歩き始めた
明日、どんな顔して会えばいいんだ…
というかどんな気持ちでキスしたのか…
とか色々考えることはあるんだけど…
とりあえず今は幸せなこの気持ちのままでいることにして、帰ることにした
「先生、大好き…また明日ね」
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