麻天狼
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。*゚+──ほだされDay by day
「んで、るあきちゃん。答えは決まった?」
一二三くんが笑顔で口を開いた。私の目の前には、一二三くんと独歩くんが座っている。
私は今、彼等の自宅で夕飯をご馳走になっていた。一週間前の告白の返事をする為である。
「えっと……」
「るあきは俺と一二三、どっちを選ぶんだ?」
独歩くんも、真剣な表情でこちらを見詰める。
そう。私がしなければいけない返事とは、一二三くんと独歩くんのどちらと付き合うのかだ。
独歩くんとは同僚で、よく話す間柄であった。そんな彼と昼食を共にしていた時、たまたま会った一二三くんは、私に一目惚れをしたらしい。
それから何度か自宅に招かれ交流を深め、現在に至るという訳だ。
二人共とても優しくしてくれるし、私が選ぶ側など、とてもじゃないが烏滸 がましいとしか言えない。
いっそ二人からの告白をきっぱりと断ろうか。しかし、即答でNOを出す事が出来ないくらいには、私も彼等の事を好きになっていた。
一週間では全く足りないシンキングタイム。今も答えは出ていない。
黙りこくる私を見かねてか、一二三くんは握った右手を左の掌に打ち付け明るく提案した。
「決めらんないならさ! 俺等二人と付き合っちゃえば良いんじゃね!?」
「はあ? 何言ってるんだよ、一二三」
独歩くんが当然の反応を示す。私もぽかんと口を開いて間抜けな顔をしてしまった。
「だからぁ、るあきちゃんは俺っちと独歩ちん、二人の彼女になるって事! 三人で付き合うの! 良くない?」
「流石にどうなのかなぁ……。ちなみに、二人はそれでも良いの? 友達と彼女を兼用みたいなの、普通は嫌じゃない?」
独歩くんを見ると、とても悩んでいる顔をしていた。対して一二三くんは、なんでも無いように言い放つ。
「独歩となら、俺っちは全然大丈夫かなぁ。るあきちゃんの好きな所とか、可愛い所とか、惚気 合うの絶対楽しいじゃん。独歩だけが知ってるるあきちゃんの魅力、俺っちだって知りたいし、独歩も知りたいしょ? それに、るあきちゃんだって倍愛されるって事になるし。めっちゃ良いと思うんだけどな〜」
そんな一二三くんのプレゼンに、独歩くんは「なるほど」と明るい表情で呟いた。
尚も決めあぐねている私に、一二三くんが笑顔で続ける。
「気遣う必要は無いよ? 大好きなるあきちゃんが決めた事なら、恨みっこ無しで応援するって独歩とも話したし。そもそもタイプじゃないなら、二人共振っちゃっても良いし。もし俺っちと独歩ちんで悩んでくれてるなら、お試しって感じで付き合うのも、全然ありだと思ってるし」
どう? と、一二三くんは小首を傾げる。彼の左隣に座る独歩くんも、眉を下げ上目遣いでこちらを見詰めた。
なんとも母性本能を擽 る表情である。
丸め込まれているな、と感じながらも、これ以上保留にしてシンキングタイムを延ばしたところで、答えは出ない気もしていた。
きらきら、うるうるとした瞳で見詰められ、首を横に触れる訳が無い。
「じゃあ……三人で付き合うって方向でお願いします……」
私がそう呟くと、一二三くんと独歩くんは嬉しそうな顔でハイタッチをした。
「はぁ……夢みたいだ。るあきと付き合えるなんて……夢、じゃないよな? 一二三と三人ってのが、風邪引いた時に見る夢みたいではあるが……」
「これでライバルだった俺っち達も、晴れて同じ女性を愛する盟友って事で!」
そして一二三くんに左手、独歩くんに右手をそっと取られる。
「るあきちゃん、大好きだよ」
「愛してる、るあき」
手の甲に、二人の唇が軽く触れた。
二倍の愛が降り注ぐ。私は受け止め切れるだろうか。
─ END ─
【あとがき】
二人共、愛が重そうでよい。
2026/01/16
「んで、るあきちゃん。答えは決まった?」
一二三くんが笑顔で口を開いた。私の目の前には、一二三くんと独歩くんが座っている。
私は今、彼等の自宅で夕飯をご馳走になっていた。一週間前の告白の返事をする為である。
「えっと……」
「るあきは俺と一二三、どっちを選ぶんだ?」
独歩くんも、真剣な表情でこちらを見詰める。
そう。私がしなければいけない返事とは、一二三くんと独歩くんのどちらと付き合うのかだ。
独歩くんとは同僚で、よく話す間柄であった。そんな彼と昼食を共にしていた時、たまたま会った一二三くんは、私に一目惚れをしたらしい。
それから何度か自宅に招かれ交流を深め、現在に至るという訳だ。
二人共とても優しくしてくれるし、私が選ぶ側など、とてもじゃないが
いっそ二人からの告白をきっぱりと断ろうか。しかし、即答でNOを出す事が出来ないくらいには、私も彼等の事を好きになっていた。
一週間では全く足りないシンキングタイム。今も答えは出ていない。
黙りこくる私を見かねてか、一二三くんは握った右手を左の掌に打ち付け明るく提案した。
「決めらんないならさ! 俺等二人と付き合っちゃえば良いんじゃね!?」
「はあ? 何言ってるんだよ、一二三」
独歩くんが当然の反応を示す。私もぽかんと口を開いて間抜けな顔をしてしまった。
「だからぁ、るあきちゃんは俺っちと独歩ちん、二人の彼女になるって事! 三人で付き合うの! 良くない?」
「流石にどうなのかなぁ……。ちなみに、二人はそれでも良いの? 友達と彼女を兼用みたいなの、普通は嫌じゃない?」
独歩くんを見ると、とても悩んでいる顔をしていた。対して一二三くんは、なんでも無いように言い放つ。
「独歩となら、俺っちは全然大丈夫かなぁ。るあきちゃんの好きな所とか、可愛い所とか、
そんな一二三くんのプレゼンに、独歩くんは「なるほど」と明るい表情で呟いた。
尚も決めあぐねている私に、一二三くんが笑顔で続ける。
「気遣う必要は無いよ? 大好きなるあきちゃんが決めた事なら、恨みっこ無しで応援するって独歩とも話したし。そもそもタイプじゃないなら、二人共振っちゃっても良いし。もし俺っちと独歩ちんで悩んでくれてるなら、お試しって感じで付き合うのも、全然ありだと思ってるし」
どう? と、一二三くんは小首を傾げる。彼の左隣に座る独歩くんも、眉を下げ上目遣いでこちらを見詰めた。
なんとも母性本能を
丸め込まれているな、と感じながらも、これ以上保留にしてシンキングタイムを延ばしたところで、答えは出ない気もしていた。
きらきら、うるうるとした瞳で見詰められ、首を横に触れる訳が無い。
「じゃあ……三人で付き合うって方向でお願いします……」
私がそう呟くと、一二三くんと独歩くんは嬉しそうな顔でハイタッチをした。
「はぁ……夢みたいだ。るあきと付き合えるなんて……夢、じゃないよな? 一二三と三人ってのが、風邪引いた時に見る夢みたいではあるが……」
「これでライバルだった俺っち達も、晴れて同じ女性を愛する盟友って事で!」
そして一二三くんに左手、独歩くんに右手をそっと取られる。
「るあきちゃん、大好きだよ」
「愛してる、るあき」
手の甲に、二人の唇が軽く触れた。
二倍の愛が降り注ぐ。私は受け止め切れるだろうか。
─ END ─
【あとがき】
二人共、愛が重そうでよい。
2026/01/16
