麻天狼
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。*゚+──ゆく年くる年
ようやく仕事を納めた十二月末日。
現在、私の自宅で鍋パーティーを開催している。と言っても、参加者は仕事でくたびれた私と、恋人である独歩くんの二人だ。
「冷たい外の空気と冷たい社会で荒んだ心身に沁みる温かさだ……」
つみれを頬張りながら、独歩くんがほくほくした顔で呟いた。
「冬はやっぱり鍋だよねぇ。あったかいし、美味しいし、何よりラクで良いし」
今月に入ってから、ほとんど夕飯は鍋だった事を思い出す。
流石にズボラ過ぎるかな? でも日々の仕事頑張ってるし、このくらいは許されるだろう。
私も箸を手に取り、白菜を掴んで口に入れた。
この時期のテレビ番組は、何処も数時間の特番ばかりである。適当にバラエティ番組を流しながら雑談をし、鍋を頬張って、缶のお酒を胃に流し込む。
「明日は大晦日だね。寂雷さんと一二三くんも一緒に過ごすの、今からすごく楽しみだなぁ」
独歩くんと一二三くんの自宅で、麻天狼の三人と年越しをする予定だ。
締めのうどんをゆっくり味わっていた彼が、笑顔で口を開いた。
「俺も、しばらく一二三としか年末年始を過ごしてなかったから楽しみだ」
子供の頃はわくわくしていたのに、いつからか年末に特別感をあまり感じなくなった。
大晦日だけ許された夜更かしが、大人になってからは日常と化したからなのだろうか。
しかし、今年は違う。
「初日の出見に行っちゃう? 初詣も行きたいね。おみくじも一緒に引こ」
「おみくじかぁ。うぅ、きっと俺は凶を引くに違いない……」
「凶はあんまり当たらないからこそ、逆に運が良いんだよ!」
私は、今から落ち込む独歩くんを励ます。
「そうか……来年こそは、ポジティブに考えられるようになりたいな」
彼は微笑みながら、私の頭を優しく撫でた。
「うんうん。来年もよろしくね、独歩くん」
「ああ。こちらこそよろしくな、るあき」
─ END ─
【あとがき】
2025/12/31
ようやく仕事を納めた十二月末日。
現在、私の自宅で鍋パーティーを開催している。と言っても、参加者は仕事でくたびれた私と、恋人である独歩くんの二人だ。
「冷たい外の空気と冷たい社会で荒んだ心身に沁みる温かさだ……」
つみれを頬張りながら、独歩くんがほくほくした顔で呟いた。
「冬はやっぱり鍋だよねぇ。あったかいし、美味しいし、何よりラクで良いし」
今月に入ってから、ほとんど夕飯は鍋だった事を思い出す。
流石にズボラ過ぎるかな? でも日々の仕事頑張ってるし、このくらいは許されるだろう。
私も箸を手に取り、白菜を掴んで口に入れた。
この時期のテレビ番組は、何処も数時間の特番ばかりである。適当にバラエティ番組を流しながら雑談をし、鍋を頬張って、缶のお酒を胃に流し込む。
「明日は大晦日だね。寂雷さんと一二三くんも一緒に過ごすの、今からすごく楽しみだなぁ」
独歩くんと一二三くんの自宅で、麻天狼の三人と年越しをする予定だ。
締めのうどんをゆっくり味わっていた彼が、笑顔で口を開いた。
「俺も、しばらく一二三としか年末年始を過ごしてなかったから楽しみだ」
子供の頃はわくわくしていたのに、いつからか年末に特別感をあまり感じなくなった。
大晦日だけ許された夜更かしが、大人になってからは日常と化したからなのだろうか。
しかし、今年は違う。
「初日の出見に行っちゃう? 初詣も行きたいね。おみくじも一緒に引こ」
「おみくじかぁ。うぅ、きっと俺は凶を引くに違いない……」
「凶はあんまり当たらないからこそ、逆に運が良いんだよ!」
私は、今から落ち込む独歩くんを励ます。
「そうか……来年こそは、ポジティブに考えられるようになりたいな」
彼は微笑みながら、私の頭を優しく撫でた。
「うんうん。来年もよろしくね、独歩くん」
「ああ。こちらこそよろしくな、るあき」
─ END ─
【あとがき】
2025/12/31
