Dream
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「寂雷さんの髪、さらさらで綺麗ですね」
寂雷さんの長い髪を櫛で梳かしながらそう言うと、彼は嬉しそうに笑った。
「ありがとうございます。るあきさんに髪を触られるのは、なかなか心地良いですね」
穏やかな低音でそう言われると、こちらも心地が良い。ゆったりとした雰囲気の中、私は彼の灰紫色の長髪を三つ編みにして行った。
「ふふ。こういった髪型にするのも、新鮮だね」
鏡を見ながら、寂雷さんは編まれた髪を触っている。
「そういえば、この後用事があるって言ってましたよね。解いちゃっても大丈夫ですよ」
「いえ。せっかくるあきさんが結んでくれたので、今日はこれで行こうと思います。二人にも自慢して来ますね」
楽しそうに笑って、寂雷さんは私の頭を撫でた。そのまま髪を梳くように指を滑らせ、良い事を思い付いたという顔を見せる。
「次は私がるあきさんの髪を結びましょうか」
彼は丁寧に私の髪を梳かし、長い指で器用に編んで行く。子供の頃に戻ったような擽 ったさで座っていると、寂雷さんはぽんと私の頭に手を置いた。
「はい、出来ましたよ」
早速鏡を見ると、そこには彼と同じ三つ編み姿の私が映っていた。
「寂雷さんとお揃いですね」
「貴女とお揃いは嬉しいものですね。とても似合っていますよ」
お互いの髪型を見て微笑み合う。そんなふわふわとした独特の空気の中、私はふと思い出す。
「時間は大丈夫ですか?」
「るあきさんと居ると、つい時間を忘れてしまうね」
照れたように笑い玄関へ向かう寂雷さんの後を追った。彼は靴を履くと、私に向き直る。
「では行って来ます」
「はい、行ってらっしゃい」
寂雷さんの揺れる三つ編みを眺め、私は彼の姿が見えなくなるまで手を振った。
─ END ─
【あとがき】
その後の麻天狼はこちら。
▶ある日先生が三つ編みにして来た話
2024/09/30
寂雷さんの長い髪を櫛で梳かしながらそう言うと、彼は嬉しそうに笑った。
「ありがとうございます。るあきさんに髪を触られるのは、なかなか心地良いですね」
穏やかな低音でそう言われると、こちらも心地が良い。ゆったりとした雰囲気の中、私は彼の灰紫色の長髪を三つ編みにして行った。
「ふふ。こういった髪型にするのも、新鮮だね」
鏡を見ながら、寂雷さんは編まれた髪を触っている。
「そういえば、この後用事があるって言ってましたよね。解いちゃっても大丈夫ですよ」
「いえ。せっかくるあきさんが結んでくれたので、今日はこれで行こうと思います。二人にも自慢して来ますね」
楽しそうに笑って、寂雷さんは私の頭を撫でた。そのまま髪を梳くように指を滑らせ、良い事を思い付いたという顔を見せる。
「次は私がるあきさんの髪を結びましょうか」
彼は丁寧に私の髪を梳かし、長い指で器用に編んで行く。子供の頃に戻ったような
「はい、出来ましたよ」
早速鏡を見ると、そこには彼と同じ三つ編み姿の私が映っていた。
「寂雷さんとお揃いですね」
「貴女とお揃いは嬉しいものですね。とても似合っていますよ」
お互いの髪型を見て微笑み合う。そんなふわふわとした独特の空気の中、私はふと思い出す。
「時間は大丈夫ですか?」
「るあきさんと居ると、つい時間を忘れてしまうね」
照れたように笑い玄関へ向かう寂雷さんの後を追った。彼は靴を履くと、私に向き直る。
「では行って来ます」
「はい、行ってらっしゃい」
寂雷さんの揺れる三つ編みを眺め、私は彼の姿が見えなくなるまで手を振った。
─ END ─
【あとがき】
その後の麻天狼はこちら。
▶ある日先生が三つ編みにして来た話
2024/09/30
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