Dream
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仕事終わりの夜。自宅を目指して歩いていると、十四くんと出会った。
「るあきさん!仕事帰りっすか?お疲れ様っす!」
ブタのぬいぐるみ・アマンダを両手で大切に抱えて、彼は私に笑顔を向ける。その優しくて可愛らしい笑顔に、私の疲れた心身はとても癒された。
「ありがとう。十四くんはアマンダと一緒に夜の散歩中?」
「いえ、今日はこれから空厳寺さんに集まって、皆でお月見なんす!」
お月見。そのワードを聞いて、私は空を見上げた。
「十五夜かぁ。今日は月が綺麗だね」
そう呟く私に、十四くんは再び人懐っこい笑顔で言った。
「月はずっと綺麗なんすよ」
なんだかロマンティックな返答に驚いていると、彼は月を眺めて続ける。
「三日月の時も半月の時も、自分はずっと綺麗だなって見てるっす。勿論、満月は特別綺麗だなって思うっすけどね」
えへへ、とはにかみながら十四くんは私に向き直る。そしてアマンダをぎゅっと抱き締めて私を見詰めて来た。
「あの…るあきさんも一緒に、お月見しないっすか?」
「え、急に入っちゃって良いのかな?」
私の心配をよそに、十四くんは私の手を握って笑顔で言った。
「るあきさんなら、皆大歓迎だと思うっすよ!何より、自分がるあきさんと一緒にお月見したいなって思ったんす」
「じゃあ…ご一緒させてもらおうかな」
「やったあ!今年のお月見は賑やかになりそうっすね、アマンダ!」
更に笑顔を輝かせた十四くんと、繋いだ手を揺らしながら歩を進める。にこにこと笑う彼を見ていると、もう少しだけ二人きりで居たいという我が儘が出てしまった。
「ねぇ十四くん、ちょっとゆっくり歩いて行かない?」
そう提案すると、彼は少し驚いた顔をした後、こくこくと頷いた。
「良いっすね!空却さん家に行く間にも、るあきさんとお月見が出来るの嬉しいっす」
先程から素直な気持ちをぶつけて来る彼に、私の顔は熱くなる。そんな私の顔を照らす月明かりを、少しだけ憎らしく思った。
─ END ─
【あとがき】
こちらもどうぞ。
▶Full moon night─DOPPO
▶Full moon night─Heaven & Hell
2024/09/17
「るあきさん!仕事帰りっすか?お疲れ様っす!」
ブタのぬいぐるみ・アマンダを両手で大切に抱えて、彼は私に笑顔を向ける。その優しくて可愛らしい笑顔に、私の疲れた心身はとても癒された。
「ありがとう。十四くんはアマンダと一緒に夜の散歩中?」
「いえ、今日はこれから空厳寺さんに集まって、皆でお月見なんす!」
お月見。そのワードを聞いて、私は空を見上げた。
「十五夜かぁ。今日は月が綺麗だね」
そう呟く私に、十四くんは再び人懐っこい笑顔で言った。
「月はずっと綺麗なんすよ」
なんだかロマンティックな返答に驚いていると、彼は月を眺めて続ける。
「三日月の時も半月の時も、自分はずっと綺麗だなって見てるっす。勿論、満月は特別綺麗だなって思うっすけどね」
えへへ、とはにかみながら十四くんは私に向き直る。そしてアマンダをぎゅっと抱き締めて私を見詰めて来た。
「あの…るあきさんも一緒に、お月見しないっすか?」
「え、急に入っちゃって良いのかな?」
私の心配をよそに、十四くんは私の手を握って笑顔で言った。
「るあきさんなら、皆大歓迎だと思うっすよ!何より、自分がるあきさんと一緒にお月見したいなって思ったんす」
「じゃあ…ご一緒させてもらおうかな」
「やったあ!今年のお月見は賑やかになりそうっすね、アマンダ!」
更に笑顔を輝かせた十四くんと、繋いだ手を揺らしながら歩を進める。にこにこと笑う彼を見ていると、もう少しだけ二人きりで居たいという我が儘が出てしまった。
「ねぇ十四くん、ちょっとゆっくり歩いて行かない?」
そう提案すると、彼は少し驚いた顔をした後、こくこくと頷いた。
「良いっすね!空却さん家に行く間にも、るあきさんとお月見が出来るの嬉しいっす」
先程から素直な気持ちをぶつけて来る彼に、私の顔は熱くなる。そんな私の顔を照らす月明かりを、少しだけ憎らしく思った。
─ END ─
【あとがき】
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2024/09/17
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