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ジェイド
さっきから集中していますね。なんの漫画ですか?
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ヴァレッタ
明日世界が滅ぶ漫画
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ヴァレッタ
なぁ、君は明日世界が滅ぶとしたら何する?
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ジェイド
あなたを抱きます
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ヴァレッタ
え?
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ジェイド
子供の頃からずっと好きなので
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ヴァレッタ
え…
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ジェイド
世界が滅ぶなら自分の気持ちに正直にあなたを抱き潰します
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ヴァレッタ
………、
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ジェイド
おや、どちらへ?
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ヴァレッタ
いや……
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ジェイド
なぜ逃げるんです
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ヴァレッタ
いや、なんかこわい
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ジェイド
…はぁ。冗談ですよ
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ヴァレッタ
こわいわ!
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ジェイド
半分は
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ヴァレッタ
こわいーーー!
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ジェイド
あなたの気持ちを無視したりはしませんよ。嫌われたくありませんから
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ヴァレッタ
いや君けっこう嫌われる事してないか
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ジェイド
していません
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ヴァレッタ
してないか?ちょっとちゃんと考えてみ?
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ジェイド
あなたは?世界が滅ぶ前に何をしますか?
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ヴァレッタ
無視してるし…別にいいけど
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ヴァレッタ
俺は…君を殺したい
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ジェイド
えっ…な、何故です?
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ヴァレッタ
何となく
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ジェイド
こわい
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ヴァレッタ
君がどんな顔で死ぬのか気になる
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ジェイド
なるほど…?殺し方は?
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ヴァレッタ
絞殺
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ジェイド
苦しい
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ヴァレッタ
その顔が見たい
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ジェイド
こわい
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ヴァレッタ
君の全てをこの手で奪ってやりたい
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ジェイド
………
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ヴァレッタ
とか思ってたけど…なんか、君が変態すぎて引いてる
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ジェイド
いえ、あなたの方が
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ヴァレッタ
君まじイカれてんぜ
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ジェイド
あなたの方が
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ジェイド
僕の純粋な恋心からの健全な願望に対し、あなたは狂気的殺人鬼のような危険思想で完全に気がふれています
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ヴァレッタ
ふーん
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ジェイド
急に会話に飽きないで
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ヴァレッタ
つか何時に帰んの?
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ジェイド
今日は泊まっていきます
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ヴァレッタ
さっきの会話の流れからして普通に嫌なんだが。こわい
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ジェイド
お母様の好きなスイーツを持参しましたので。許可は得ています
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ヴァレッタ
外堀埋められてるこわいー!
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ジェイド
僕はあなたの方がこわいですが
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ヴァレッタ
なのに泊まってくの?
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ジェイド
ええ。…あなたも僕の事が好きだという事が知れたので
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ヴァレッタ
……?
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ジェイド
死ぬまで一緒にいようと言ったでしょう
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ヴァレッタ
言ってない
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ジェイド
僕の心も体も…全てが欲しいと言った
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ヴァレッタ
言ってない
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ジェイド
差し上げますよ。心なら既に奪われていますし
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ヴァレッタ
………その、抱きたいってのは…君も僕のすべてが欲しいって事?心も体も…
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ジェイド
…はい
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ヴァレッタ
それが恋心って事は…僕のも恋心なのかな
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ジェイド
そうであってほしいようなほしくないような…
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ヴァレッタ
え?
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ジェイド
いえ。ふふ、困った人ですね。本当に…その予想をはるかに超えた異常性に惹かれてやみません
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ヴァレッタ
僕が知る中でもっとも異常な奴に異常と言われた
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ジェイド
ふふ、
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ヴァレッタ
何がおかしいんだ…
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ヴァレッタ
…つか換えの服は?
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ジェイド
ありますよ
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ヴァレッタ
マジで泊まる気満々で来てんじゃん。ま、いいや…じゃあお前ん家寄らずに銭湯行けんな
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ジェイド
ええ。…今日も僕が勝ちます
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ヴァレッタ
今日”も”?今日”は”だろ
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ジェイド
はい?
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ヴァレッタ
前回プレミアムコーヒー牛乳奢らされた事忘れたの?記憶力大丈夫?ホント優等生の皮かぶったただのイカれたやべぇ奴なんだから
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ジェイド
潜水中にマナー違反を強めに指摘され半べそかいていた人には何を言われても傷つきませんね
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ヴァレッタ
そりゃ半べそもかくだろ。刺青いれたくそ怖ぇデカおじだったんだから。刺青がいいなら潜って遊ぶのも良いだろうが!クソっ
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ヴァレッタ
人が来た事に気付いて自分だけしれっと最初からお行儀よく入浴してましたツラしてたお前にも腹立つし!
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ジェイド
引き際を見定めるのも楽しく遊ぶためのコツのひとつですよ。不器用で無鉄砲で視野が狭く目先の事にしか集中できない突っ走りイノシシ野郎……いえ、獣のようなあなたには無理でしょうが
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ヴァレッタ
悪口ギュッとすな
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ヴァレッタ
あー…とにかく潜りてぇ。潜りたくない?
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ジェイド
潜りたいです
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ヴァレッタ
早く夏にならないかなぁ。海行きたい
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ジェイド
海で暮らしたいですよね
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ヴァレッタ
大人になったらさ、海でカフェ開こうぜ
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ジェイド
カフェですか?
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ヴァレッタ
店の名前もう決めてんだ〜
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ジェイド
モストロ・ラウンジ?
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ヴァレッタ
モストロ・ラウンジ!えっ…何で分かんだ。言った事あったっけ?
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ジェイド
いえ…何となく…?
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ヴァレッタ
こわ
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ジェイド
不思議と頭に浮かんできて…
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ヴァレッタ
へぇ…変な奴には変な事が起きるんだな
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ジェイド
海でカフェ…あなたと一緒に…
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ヴァレッタ
俺らは海で暮らせて最高じゃん?
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ジェイド
はい。とても幸せな夢ですね
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ヴァレッタ
夢で終わらせねぇよ。…ちゃんと店を経営出来るように勉強する
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ジェイド
あなたなら実現するでしょうね。どんな手を使ってでも望みを叶える貪欲なその性格だからこそ、有言実行すると確信が持てます
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ジェイド
サポートならお任せ下さい。将来を誓い合った仲ですからね。無論 僕も伴侶として尽力します
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ヴァレッタ
おー……?
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ジェイド
ふふふ…プロポーズ、嬉しかったですよ。将来が楽しみですね!
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ヴァレッタ
…なんか君だけ別な話並行してるよな、いつも。僕の知らん内に何かがどうにかなっている
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ジェイド
ふふっ!
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ヴァレッタ
何がおかしいんだ……まぁ、いいや…お前が楽しそうで何よりだよ
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一緒に夢を語らい一緒にご飯を食べて一緒にお風呂に入って一緒に寝る。何故かずっと仲良しな幼馴染。
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───大学でアズフロと出会い2人の夢は4人の目標になる。
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