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ヴァレッタ
ムカつく事があったんだが
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ジェイド
そのようですね。瞳孔が開いていますよ
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ジェイド
…まさか………、
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ジェイド
早く行きましょう
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ヴァレッタ
え?
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ジェイド
ブツはどこです?
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ヴァレッタ
ブツ?
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ジェイド
隠蔽工作ならお任せ下さい。さあ、早く
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ヴァレッタ
………
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ジェイド
バラしたのでしょう?
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ヴァレッタ
殺ってねぇわ
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ジェイド
おや……よく堪えましたね、偉いです
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ヴァレッタ
撫でんな、気が立ってんだよ
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ジェイド
まったく…僕にどうしろと?
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ヴァレッタ
むしゃくしゃするから殴らせろ
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ジェイド
ほぼジャイアンですよね
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ヴァレッタ
うるせぇ!気が立ってるって言ってんだろ!
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ジェイド
八つ当たりしないでください
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ヴァレッタ
話聞いて!
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ジェイド
はい
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ヴァレッタ
愚痴聞いて!
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ジェイド
はい
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ヴァレッタ
ご飯作って!
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ジェイド
はい
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ヴァレッタ
………フロイドは?
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ジェイド
はい?
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ヴァレッタ
ギューってしてはフロイドに頼む
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ジェイド
は?
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ジェイド
何故?僕ではダメな理由は?
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ヴァレッタ
ギューってするのはフロイドが得意だろ
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ジェイド
僕も得意です
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ヴァレッタ
そうなの?
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ジェイド
あなたの次のセリフは じゃあギューってして!です
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ヴァレッタ
じゃあギューってして!…はっ!
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ジェイド
喜んで!
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ギューっ!
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ヴァレッタ
しまった、つい…っ
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ジェイド
ハグはストレス軽減に良いとされていますので
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ジェイド
思う存分僕を使って下さって構いませんよ
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ヴァレッタ
僕の為なわけないし…一体何を企んでいるんだ
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ジェイド
心外ですねぇ。僕はいつもあなたの為を思って行動していますよ
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ヴァレッタ
心にもねぇ事がベラベラ出てくんのも才能だな
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ジェイド
嘘ではないのですが。ま、僕の為でもありますが
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ヴァレッタ
僕をギューってする事の何がお前の為になるんだ
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ジェイド
ふふ、分からなくていいです。恥ずかしいので
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ヴァレッタ
何が恥ずかしいの?
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ジェイド
あなたが好きで、あなたに触れられる事が嬉しい。そう思っていると知られるのが恥ずかしいです
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ヴァレッタ
全部言っとるが
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ジェイド
ふふふっ
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ヴァレッタ
そういう嘘ってなんの為に言うんだ…
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ジェイド
嘘…だと思います?この激しい鼓動を聞いても…?
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ヴァレッタ
………何でこんなにドキドキしてるの
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ジェイド
……分からなくていいです。恥ずかしいので
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ヴァレッタ
………
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ぎゅ…、
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ジェイド
っ…!まさか、あなたが抱き締め返してくれる日が来るとは…
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ジェイド
…なるほど。これは夢ですね
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ヴァレッタ
…夢だったらどうするの?
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ジェイド
そうですねぇ…。部屋に連れて行って、キスをして…その先も。僕のしたいように…
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ヴァレッタ
………えっち
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ジェイド
あなたの方がえっちです。そういう気分にさせる方が悪いでしょう?
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ヴァレッタ
勝手になる方が悪いわ
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ジェイド
もう…。現実でも夢でもあなたは僕に厳しい。でもいつもの夢よりは優しい気も…
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ヴァレッタ
いつもの夢って何だ
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ジェイド
いつもあなたの夢を見ます
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ヴァレッタ
見るな
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ジェイド
出演料は払っていますよ。キノコ料理がそうです
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ヴァレッタ
キノコ料理って毎日……え、じゃあ毎日?
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ジェイド
ふふ
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ヴァレッタ
こわ
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ジェイド
あなたは誰の夢を見ますか?
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ヴァレッタ
覚えてねぇわ
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ジェイド
僕の夢を見てください
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ヴァレッタ
どうやって?
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ジェイド
僕の事を考えて。一日中、ずっと。誰といても何をしていても、僕の事を常に心と頭に置いておいてください。そして寝る前に強く想ってください。そうすれば…、
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ヴァレッタ
お前はそうやって僕の夢を見ているの?
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ジェイド
………はい
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ヴァレッタ
なんか……僕の事好きじゃないか?君…
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ジェイド
好きですが
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ヴァレッタ
ふーん…
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ジェイド
ダメですか?
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ヴァレッタ
んー
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ジェイド
…嫌ですか?
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ヴァレッタ
嫌ではない
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ジェイド
っ…、……あは!
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ヴァレッタ
えっ何その笑い方きも
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ジェイド
いえ、すみません…まさかの即答だったので
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ジェイド
嬉しいです。では、これからも好きでいますね
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ヴァレッタ
………
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ヴァレッタ
なんか暑い。もう離して
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ジェイド
僕はまだ…あなたと抱き合っていたいです
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ヴァレッタ
やだ
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ジェイド
…残念です
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ジェイド
気分はどうですか?
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ヴァレッタ
…悪くない
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ジェイド
それは良かった。リラックス効果があるというのは本当ですね
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ジェイド
僕も癒されました。ありがとうございます
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ヴァレッタ
………僕相手にそんな事言うの…お前くらいだよ…
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ヴァレッタ
ねぇ、お茶入れて。君が淹れた紅茶が飲みたい
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ジェイド
ええ、喜んで。ではそこに座って。少々お待ちください
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ジェイド
直ぐに戻ります
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ヴァレッタ
ん
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ヴァレッタ
………リラックス…。本当だな。ジェイドの言う事は…嘘の時もあるけど大体合ってる
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ヴァレッタ
………
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ジェイド
───お待たせしました。火傷をしないように気を付けてくださいね
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ヴァレッタ
ああ。…ありがとう
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ジェイド
おや、あなたが素直にお礼を言うなんて珍しい
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ヴァレッタ
お礼くらい言うよ
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ジェイド
ふふ、言葉もいいですが僕としてはハグやキスの方が嬉しいですね
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ヴァレッタ
…どこに?
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ジェイド
はい?
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ヴァレッタ
どこにキスしてほしいの?
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ジェイド
は…はい?
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ジェイド
…え、っと…では、唇に…
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ヴァレッタ
………
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ちゅ、
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ジェイド
っ……、
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ヴァレッタ
………
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ジェイド
ヴァレッタ…、
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ヴァレッタ
………美味い
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ジェイド
え?
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ヴァレッタ
君の紅茶は香りが良くて美味しい
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ジェイド
あ…それは、どうも…ありがとうございます
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ヴァレッタ
また頼むよ。…誰かをぶん殴りたいくらい腹立ったら…今日と同じ事をして
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ジェイド
…はい、喜んで!
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だが思ったよりもヴァレッタが腹を立てないので次が来なくてジェイドはへこんだ。
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