①
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「ごめん…」
「…何が」
こんなお願いをして、とでも続くんだろうと分かったが、気付かないふりをして身を屈める。
蔵本も小さく首を振って腕を伸ばしてきたから、俺たちはそのまま抱き合い唇を重ねた。
「あんまり見ないで…」
ベッドに組み敷いた裸体は桜色に染まり、恥ずかしそうに逸らされた顔を上向かせ俺はもう一度その唇に自らのそれを重ねた。
そのまま柔らかなふくらみを包み込むと、唇の端から息が漏れる。
同時に硬く立ち上がった先端を転がしてやれば、小さく甘い声も零れ落ちた。
耳もとから首すじに舌を這わせながら秘部に手を滑らせると、熱くとろけたそこは俺の指を容易く呑み込む。
「や、…っ、あ!ん…ぅ、っ、」
ゆっくりとイイ所を探ると、そこに触れるたびに蔵本の中はきゅう、と収縮した。
「ね、堂島…もう、来て…?」
早くその熱を直に感じたいと思うのは俺だけではなかったらしく、蔵本は俺の腕に触れながら濡れた瞳で見上げてきた。
蔵本の体を開き、俺はゆっくりと、しかしひと息にそれを挿し入れる。
狭く柔らかい道を進んだ俺の先端が蔵本の最奥にこつりと当たった時、うそ、と呟いた蔵本の中が俺のものをきつく締め上げてきた。
「や…っ、あ、やだ、…っ、――…!」
顔を背け口を手で押さえながら蔵本は挿れると同時にイき、ごめん、と小さく謝る。
「謝る必要はねえよ、それより…」
敏感な体なのか、それだけ俺を感じてくれたのか、どちらにしろそれは悪いことじゃない。
そう、そんなことより俺には気になることがあって、
「…泣くなよ、なんか悪いことしてるみてえだ」
言いながら俺は、次々とこぼれ落ちる蔵本の涙をそっと拭った。
「ごめ、勝手に出ちゃうだけだから、私は大丈夫だから…」
蔵本は俺の手を握りしめて言う。
「だから…動いていいよ、堂島…」
その言葉を受け、俺はゆっくりと抜き挿しを始めた。
蔵本の中は蕩けそうなほどに熱く、そして俺を逃がすまいとするようにきつく締めつけてくる。
かと思うとやわやわと包み込むように蠢くそこは、否応なしに俺の射精感を煽ってきた。
「あ…っ、ん、あぁ、どうじま、ゃ、あぁ…っ、」
そして俺を呼ぶ甘い啼き声がそれに拍車をかける。
やべえな、あまり保たないかもしれねえ…
そんな感覚に抗うように俺は蔵本の両脚を持ち上げ、強く深く突き下ろした。
腰を打ち付けながら親指で肉粒をこすり上げ、それに反応し反らされた体、その胸の先端の果実を甘噛みすると
「きゃ、ああぁ…っ!!や、だめ堂島、私もう…っ、」
瞬間びくんと体を震わせて蔵本は俺を更に締めつけ、限界だと訴えてくる。
「蔵本、…っ!」
俺ももう限界だった。
何故かどうしても外には出したくなかった俺は、蔵本がイくのに合わせその最奥に自らの欲望をぶちまけた。
「悪い、中に…」
そして沸騰した頭が冷めてくれば、沸き上がるのは罪悪感。
しかし蔵本は気にしないでと笑い、俺を気遣う。
「…それより、堂島…まだ、でしょ…?」
蔵本の中でまだ硬いままの俺自身を軽く締めつける感覚に、悪い…ともう一度謝って俺は、再び蔵本の中を擦り上げた。
***
「私ね、入学した頃からずっと堂島のことが好きだったの。ふふ、初恋…だったんだよ」
今だから言うけどと前置きして、俺の腕の中で俺に背中を預けたまま蔵本がぽつりぽつりと話した。
「でも堂島の家の噂も聞いてたし叶わない恋だって分かってたから、卒業する時に気持ち伝えて終わりにしようと思ってた。なのに肝心の堂島が突然いなくなっちゃうもんだから、気持ちの行き場がなくなっちゃって」
言いながら蔵本は静かに体を起こして俺の腕の中から抜け出し、そのまま身支度を始める。
「でも今日、その気持ちがようやく浄化できたみたい。堂島の優しさにつけ込んで…ごめん」
「蔵本…」
俺はその間、ただ蔵本を見つめることしかできなかった。
「帰るね。ほんとにありがとう、堂島…」
泣き出しそうな笑顔を俺に向けた後背中を見せた蔵本は、そこに小さく言葉を残し…振り返らないまま部屋を出て行った。
「――…さよなら」
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