お題でバトン②
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古本屋にて
「お前は本当にここが好きだな」
「うん、大好き!一八の家にない本もたくさんあるし、楽しいもん!」
大通りから外れた、寂れた古本屋。
呆れて言う俺にキラキラ目を輝かせて答え、ほっとくと何時間も店に居座る。
この本の虫めと俺はため息をついた。
幼少から叩きこまれてきた、苦痛でしかなかった帝王学。
将来のためと言われ本も腐るほど読まされた。
だから、絶対面白いからなんてこいつに薦められても今まではNOと断り続けてきた。
「お前のお薦めは」
ほんの気まぐれで口にした言葉だった。
しかしそれを聞いた途端に輝く顔。
ああ、この顔を見せられてはもう降参するしかない。
俺が惚れたのは、こいつのこの笑顔だったのだから。
もっとこの顔が見れるならもう少し本を読んでもいい。
そう思った、17歳の秋だった。