お題でバトン①
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雨の日の
「参ったな」
突然の雨にやられ、俺は一番手近な喫茶店の軒下を借りた。
真っ暗な空を見上げ、止みそうにない雨にため息をつく。
「これ、どうぞ」
そこへ声と共に差し出された傘。
声の主は、泣きはらした目をした美しい女性だった。
「私には必要ないので」
そう言われ思わず受け取ってしまったそれは、青い男物の傘だった。
女性は雨の中行ってしまう。
俺は慌てて追いかけ、受け取ったばかりの傘を差し掛けた。
「やめてください…!」
思った通りの反応に、俺はゆっくりと言葉を返す。
「これは親切な人が困っている俺にくれた、俺の傘です。あなたに一目惚れした俺が、俺の傘にあなたを入れる。それじゃ駄目ですか?」
失った恋を思い出したのか、彼女ははらはらと泣いた。
俺はハンカチを差し出しながら言う。
「まずは、俺と知り合ってくれませんか。俺はラース・アレクサンダーソン。あなたの名前を、教えてください…」