愛玩具
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「挿れて一八…、もうガマンできない…」
部屋に入ってきたばかりのコートも脱いでいない男に向かって自ら脚を開き、わたしは懇願する。
するとベッドになにかが放り投げられた。
視線をやるとそこに転がっていたのはローターとバイブ。
「まずは自分でやってみせろ。ちゃんとイけたらくれてやる」
男はコートを脱ぎ捨てソファに体を沈めると、口角を上げてそう言い放つ。
三島一八。
わたしをわたしのパトロンから法外な値段で買った男。
部屋を与え食を与え、自由を与えず――わたしを飼う男。
今のわたしの中にNOとか嫌とか逆らうとかそんな言葉は存在しない。
何故わたしを?と疑問に思うことさえしなくなってしまっていた。
男のペニスを象ったそれを手に取り、口に運ぶ。
唾液で濡らし、一八が欲しくて疼くそこにためらいなく挿入した。
スイッチを入れると、わたしの中のそれは前後左右に体をくねらせ始める。
ぐしゅぐしゅと抜き挿しを繰り返しながら、ローターで乳首を刺激した。
一八の太さには及ばないそれは今のわたしには少し物足りないけれど、イかなきゃ一八に挿れてもらえない。
「ふ、あ…一八、一八ぁ…っ」
一八に抱かれる自分を想像しながらバイブで自分のイイ所を突き、ローターはクリトリスへと宛てがった。
もう、少し…!
ぞくりとした快感が背すじを這う。
「あ、あ…一八、もうわたし、」
イく、と思った時だった。
バイブが抜かれたと思った直後、体の奥にがつんと衝撃が与えられ目の前が真っ白になった。
「あああぁぁ――っ!!」
叫び声にも似た声を上げて、わたしはイった。
わたしの中にいたのは、一八だった。
イかせたのは一八のペニス。
一八はびくんびくんと痙攣する体にがつがつと腰を打ち付けてくる。
苦しいほどの、狂ってしまいそうなほどの快感。
けれど気を失っても何度も引き戻され、自分が満足するまでは決してやめない。
わたしの意志など関係なくわたしの体を好き放題に弄ぶ。
そもそもイってみせろと言うから自慰してみせたのに、そう言ったことすらも自らの欲の前ではなかったことになる。
本当に勝手な男。
だけど、それが三島一八という男。
小さな子どもがお気に入りのおもちゃを―たとえ壊れても―手放さないように、一八はわたしを手放さない。
そこに愛など存在しないけれど。
そう、わたしは一八の――…愛玩具。
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