①
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「素敵…!」
訳が分からないまま連れて来られたのは、超高層ビルの最上階だった。
居住スペースとして改装されているそこで目に飛び込んで来たのは、壁一面ガラス張りの窓から眼下に広がる美しい夜景。
今がどんな状況かも忘れ窓に吸い寄せられた可那子の口から出たのは、感嘆の言葉だった。
「もう一度訊く。…お前は何者だ」
それを横目で見ながら一八は椅子に腰掛け、再度問う。
その言葉にはっとなり可那子は一八へ向き直った。
冷たく光る瞳が自分を見ている。
背中がぞくりとした。
ただそれは決して恐怖からではないことに、可那子は気付いていた。
「どうして私をここに?」
「質問しているのは俺だ」
「すみません…でも…」
可那子は答えあぐねた。
何と答えたらよいのか分からなかった。
「ふん、まあいい」
すると一八は鼻で笑い、質問を変えた。
「俺に近付いてくる女は多い。大概は雇われ…命を狙ってな。…お前は何が望みだ」
「何も――…、いえ」
言いかけた可那子はそこで言葉を切る。
「いえ、あなたが欲しい…です」
「俺を手に入れて誰に売る」
「誰にも渡しません。可能なら、私だけが入れる場所に閉じ込めてしまいたい…」
その言葉に、一八はわずかに目を細めた。
可那子は服のボタンに手をかけた。
「私はあなたが何者なのか知りません」
言いながら、ゆっくりとボタンを外していく。
「分かるのは三島一八さんという名前と――…あなたが欲しいという自分の気持ちだけ」
服が落ちても、一八は眉一つ動かさない。
「確かめてください…」
ブラを外し、ショーツも脱ぎ捨てた。
まっすぐ見つめるのは、その紅い瞳。
唇に不敵な笑みを浮かべて立ち上がった一八は、ゆっくりと可那子の目の前に立った。
あごを掴み口を開けさせると、指で口内を探る。
そして突然可那子の体を抱き寄せると、その中心部に指をねじ込んだ。
太い武骨な指が可那子の中を探り動き回る。
「――…っ」
可那子は一八の胸にしがみつき、必死に耐えた。
そして――
「お望みとあらば…腸の中、だって…晒してみせます…!」
可那子のこの言葉に動きを止めた一八は、指を抜き可那子の体を離す。
可那子はすぐ後ろのガラス窓に背を預け、崩折れそうな体をかろうじて支えた。
「ふん、必要ない。…来い」
一八は可那子の腕を掴み、どさりとベッドに押し倒した。
「俺を望むにふさわしいか確かめてやろう」
そう言った一八の紅い瞳が妖しく光る。
「…っ」
操られるようにその光に手を伸ばす可那子。
伸ばした腕を掴まれても可那子は熱を持った瞳で見つめ続け、
「その瞳に…」
届かない指先をわずかに動かしながら呟く。
「その瞳に、欲情したんです…」
「――…そうか」
しばらく無言で可那子を見ていた一八は、小さく言った後掴んだ腕をシーツにはり付け…
その形のいい唇を、目の前の白く細い首すじに滑らせた――。